セルプ箸蔵
実は、徳島に行っていた。
吉野川を遡ってずっと奥地だ。なんだかずっと高速道路ばかり走っていた気分。早く民主党政権が、高速無料化してくれることを望む(^o^)。
そこで見てきたものの、一つが、セルプ箸蔵。
これは池田市東みよし町にある授産施設の名前。地域の名前が箸蔵なのだ。
が、知っている人は知っている、割り箸工場である。大学生協の食堂などに割り箸を納品しているJUONネットワークの割り箸はここで作っている。いや、樹恩が誕生したのもここ三好町かもしれないか。
急遽お願いして見学させてもらったのだが、快く受けてくださった。
最初に言われたのが「古い機械を直し直し使っています」
ところが見せられたのは、自動箸袋封印機だったり、背板を一度に7枚に裁断できる機械だったり。工程の順序が違うなどの点も興味深かったが、驚いたのは、やはり機械だ。
こちらは、セルプ箸蔵の機械。たしかに、最新鋭とは言い難いが……これは、あきらかに吉野の製箸所の機械と比べると、進んでいる。
こちらが、吉野の背板裁断風景。
このように手動で1枚1枚裁断しているところがほとんどではないか。
セルプ箸蔵は、分業体制もできている。これは知的障害者を雇用しているゆえかもしれないが、そのおかげで流れ作業ができている。意外と効率はよいかもしれない。
とはいえ、問題はある。それは歩留りが非常に悪いことだ。なんと4割が不良品になるという。これでは、経営は厳しいだろう。
吉野の場合は、多少の出来の悪さはあっても、それは安めに出荷するので不良品は数%しか出ない。
その差は何か。セルプ箸蔵の作り方が悪いのではなさそうだ。
ようするに素材の差だろう。吉野は基本的に吉野材の背板を使うが、すると密な木目が真っ直ぐ、無節で通っているものが多い。すると不良品が出づらい。が、四国の木だと、節も多いし年輪幅も大きい。すると、強度がなく、不良品になりやすいらしい。
これは結構大きな課題になりそう。全国で割り箸の製造を進めるには、材料の質の問題も抱えそうだ。
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ブータンのTarayana Foundationという農村開発に関わるNGOで、お手伝いしている菅由美子と申します。
私はブータンのタラヤナ という社会慈善事業組織で農村開発と社会的弱者支援を実施している組織のボランテアとして、日本の社会福祉法人佛子園から派遣されています。
タラヤナの紹介は以下のページをご参考になさってください。
http://youtu.be/BLx4Co-W4lo
http://www.tarayanafoundation.org/
ブータンの山村の村おこしとして、箸や楊枝をつくる機械を探しています。また炭をつくる機械を探しています。
また急峻な山村で使える モノレールや林業用ロープウエイ また山村の厳しい生活を少しでも楽にできる手頃な機械や道具がないか、あれこれ調べています。
私の元々の仕事は園芸療法士です。
お知恵をいただきたく、メールアドレスを探しましたが、見つからないのでコメントさせていただきます。
どうぞご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
菅 由美子
投稿: 菅 由美子 | 2012/01/18 02:33
これは失礼。拙ホームページの方にメールを送る窓口があるのですが……。本ブログのプロフィールにも付け加えましょう。
後にメールします。
投稿: 田中淳夫 | 2012/01/18 09:23