割り箸セミナー
予告していた、割り箸セミナーin大阪。
小規模ながら、かなり密度の濃いセミナーとなった。なったって、農水省の社会実験?的事業(割り箸リサイクル関係)の分析などから始まるもので、いかにも産業界的な内容である。
私も、暴走一歩手前?ぐらいに樹脂箸をこき下ろしつつ(笑)、無事終了した。
参加者は、割り箸業者が多かったのは、当初の想定とは違ったが、もしかしたら外食産業とのマッチングになったかもしれない。あと、このブログを読んで来たという参加者も散見した。
それだけに本音も出やすいのだが、やはり樹脂箸が広がったのは、安いことに尽きる。直接経費的には、約2分の1になるらしい。ただ、現実には洗浄費用や、それに伴う見えない人件費、そして数年後の廃棄に伴う選別・買い換え費用は入っていない。
ただ、こうした業界に「環境」を持ち出しても、説得できないこともよくわかった(笑)。いかに安くするか(あるいは価格に見合う特典を付与するか)を考えないといけない。アドバシだけでは限界があるだろう。それ以上の手はないか。
会場からは、補助金を求める声もあったが、それはダメ(笑)。まさに悪しき林業界の発想である。
それについて、もう少し考察するつもり。
さて、次は3月8日、東京・港区エコプラザだ。そこに、この問題を盛り込んで、東京ヴァージョンを練るつもりである。参加希望者は、以下のサイトから。
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箸つながりで・・・
横浜・元町商店街(にも店を出している)の「箸長」で箸を買いました.夫婦箸です.それぞれの手の大きさにあわせて大小.残念ながら国産材ではないようです.縞黒檀ですからスリランカかインド?ああ,また国産材の需要を削ってしまった(汗) たぶん本黒檀だったらゼロが一つか二つ増えたはずだけど,これで我慢.でも10年は使わないとモトが取れないような・・・
それにしても,箸先の形がなんともGJ.お前は爪楊枝か!といいたくなるような細い針状の切削です.子供の頃箸の持ち方を鍛えられていて良かった.かなり正確に持たないとかえって使いづらい,逆に正確に持っていると実に見事にユーザの意図に追従してくれる箸先のようです.
割り箸でもここまで木工の粋を表現してくれるものがあるのでしょう.しかしそれはいくら位になるのだろう?
そういえば昔一膳の割り箸を半年くらい使っていたことがありましたっけ.汚れが落ちなくなったらナイフで薄く削るということを繰り返し,最後は確かに爪楊枝系になっていましたね.む,僕は国産材割り箸の需要を昔から削っていたのか(大汗)
投稿: あがたし | 2010/03/01 17:53
かつて天皇家用に作られていた箸は、ものすごく細いものでした。使いづらそうだった。
それにしても、塗り箸や樹脂箸の売り文句を読むと、硬くて重量感がある、ことを自慢していますね。が、それは反対ではないか。箸は軽い方がいいし、硬いのは長持ちしても食べ心地は悪そう。間違って噛んでしまったら、歯が痛そうだし。
樹脂箸も、先が細いものが多くて、しかも硬くて長持ちする。自らの需要を削っている。
投稿: 田中淳夫 | 2010/03/01 21:33
>塗り箸や樹脂箸の売り文句を読むと、硬くて重量感がある、ことを自慢していますね
そうだったんですか.重量感を求めるというのにはどういう価値観があるのでしょう(ちょっとよく分からない.密度の高さ→丈夫さと見ているのか,箸と食品の質量比をかんがみた実用的な側面なのか,それとも全然違う理由なのか・・・).そして,硬いというのは長短両方ですね.合成樹脂箸の店にはあまり入ったことがないのですが,貧乏時代に行っていた学生食堂はプラ箸でしたね.箸を噛んでしまうというシチュエーションどういう状態か分からないのですが,しかし!,その学食のプラ箸には歯形が残っているものがあったなあ(驚愕).ああいう凸凹は衛生上ちょいとまずいですよね.
形が崩れたら自分で整形すればいいのですが,塗り箸だとそうもいかない.そうか,だから白木の割り箸!
投稿: あがたし | 2010/03/01 23:08
重みがあると、持ちやすいという感じ方をする人もいるのでしょうか。重量比じゃないと思う(^^;)。
箸をかむ人は、わりと多いと思いますよ。
ただ、ここで硬いことを誇るのは、営業用として長持ちするためだと思います。塗り箸では、洗浄を繰り返すと小さな傷がついて、そこにバイ菌も繁殖するし、汚らしさが目立つ。そのため営業用では1カ月も使うと交換するのです。しかし、樹脂箸は1500回使えます! と自慢していますからね。これは2年くらいか。
投稿: 田中淳夫 | 2010/03/03 00:14