ネット広告費からの連想
かなり業界なニュースだが、電通の発表によると、2009年の日本の広告費で、インターネットの広告費が新聞広告費を抜いた。
ネット広告費は、すでにラジオ広告費、そして雑誌広告費を抜いているから、テレビに次ぐ2位に躍り出たことになる。
まあ、総額では前年比11,5%も落ちている(戦後最大落ち幅)のだから、金額でインターネットが伸びたというわけではないのだが、それ以上に新聞(18,6%減)やテレビなどが落ちて、その割にはネットは落ちなかった、いや微増した(1,2%増)わけである。ともあれ時代の変化が起きている。
で、ちょっと強引だが、この傾向は木材需要の中の国産材に似ている。木材需要全体は急落する中、国産材は微増だからだ。そして木材自給率は伸びた。
ネット広告が伸びるのは、単にメディアとして注目を浴びていることではないと思う。なぜならネット広告の特徴は、サイトを訪れた人に発信する広告だからだ。
新聞やテレビのように、不特定多数に満遍なく届けるというよりは、自ら検索してたどりついたサイトに張り付けてあるものが多い。つまり、非常に広告を目にする人をセグメント化している。単純に言えば、車情報のサイトに車の広告を載せることができて、非常に効率的なわけだ。広告費自体がしぼむ中、より効率と効果を重んじるクライアントが増えているのかもしれない。
世の中セグメント化したメディアを重視しているなら、新たなメディアづくりもできるのではないだろうか。
とくに私がイチオシするのは、割り箸の箸袋だ(^o^)。
これまでの箸袋の広告は、企業の環境寄与とかイメージ広告が多かった。しかし、これから食事する人に届けるメディアである。たとえば、その店のメニューを載せる、デザートを載せると、注文が増えるかもしれない。あるいはチェーン店が、新しい店を紹介することもできる。
さらに、客層を考えた広告も考えられるのではないか。高級料理の割り箸には、富裕層向けの広告を載せる。駅弁には、観光土産も考えられる。飲料広告を載せて、弁当と一緒に買ってもらうとか、チューインガムで食後のケアというのはどうだろう。
地域情報を発信することだってできる。新装開店の紹介や、どこそこで展覧会やってますよ、とかだってアリだ。
箸袋が新たなメディアになる可能性を秘めていると思うのだ。そのためには、簡単安価で箸袋に印刷する方法を考えないといけないが。
もちろん箸袋以外にも、利用できそうなセグメント・メディアはいっぱいあるだろう。以前、森林全体を広告化する「アド森」を提案したが、迷える広告業界に教えて上げたい(笑)。
ただ、このブログに林業界の広告が載ることはない(依頼は来ない^^;)だろうけどね。
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田中様
おっしゃるようなターゲット(広告を届けたいお客)を絞り込んで広告が打てるシステムが出来ました!
それが、ライフ・ワークス株式会社の考案した、実用新案登録の食卓エンタ、という割り箸です。
箸袋に窓があり、それを立てると箸立てになります。
また、その窓の裏側にQRコードがついてます!!
箸袋にQRコードがついてますから、今までのアド箸とちがい、様々な広告主が出稿できます!!
このワリバシだと、広告主が10円で箸と箸袋をセットで購入して飲食店に配付しますから、中国産のワリバシよりも安い価格で使用してもらうことが可能です。
広告主は今までの新聞やテレビ広告と違い、広告情報を伝えたい顧客が来店するお店(カフェ、ファミレス、レストラン、ホテル)を選べますし、飲食店は中国産よりも安い価格(1円以下)で割り箸を使えます。また、お客は安全で安心できる国産の間伐材割箸が使える、とい3方良しの仕組みです。
これで、国産間伐材割箸の普及に貢献できます。
詳しくは、以下のサイトをご覧下さい!!
「わりばしはもったいない?」のご本もちゃんと宣伝しておりますので、ご紹介をして頂ければ嬉しいです。
http://www.shibariwa.com/
シバリワ顧問より
投稿: 高桑進 | 2010/02/26 23:30
見せていただきました。
拙著の宣伝をこれほどやっていただき、ありがとうございました(^o^)。
QRコードを使いましたか。かなり本格的ですね。あとはクライアントを見つける営業かな。
こちらも女子大生力に期待します(^o^)。
1度に5万膳からだから、50万円から広告を打てることになります。この価格でどれほどの効果を出せるかを説明できれば、割安感があるのではないでしょうか。
投稿: 田中淳夫 | 2010/02/27 09:49