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森と林業の本

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2010/03/06

縄文時代の奈良にクリ園

青森県の三内丸山遺跡の周辺には、クリ林が広がっていて、それは人が植え育てたものではないか、と言われている。

今度は奈良県でも見つかったようだ。

橿原市の観音寺本馬遺跡で、樹木の根株が68本見つかったそうだ。そのうち25本がクリで、直径は50㎝程度あるというから、結構な大木である。しかも川沿いの80m四方に密集していた。

クリの木は自然状態では密生することはない。ということは、人が植えた可能性が高い。

クリは、実が食料になるのはいうまでもないが、木材としても非常に役立つ。生木は柔らかく石器でも伐採しやすく、その後も加工も比較的容易だ。それでいて、乾燥させると非常に硬くなる。しかも腐りにくく、長持ちする。

針葉樹材は、柔らかそうに見えて、実は繊維が長いため鉄器など金属製の刃物がないと伐採も加工も非常に難しい。だから石器時代はクリなど広葉樹材の方が役に立った。

クリ以外の木もクルミやムクノキなど食用可能な実のなる木が多いという。

この遺跡の推定時代は、約2800年前。奈良には、縄文人の農園?人工林が広がっていたのかもしれない。

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コメント

 橿原でも見つかったのですね。
 クリはかなりの重要な樹木であったことを再認識できますね。
 クリはまだ木材として利用されますが現代日本では利用される樹木の種類は随分減ってしまいましたね。
 木の文化が随分失われたと思います。

クリ材、もっと再評価したいですね。

岩手のクリ材で家具づくりを始めた会社も出ましたから、現代でも、まだまだ活かせるはずです。

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