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2010/03/23

生物多様性EXPOと森林認証

昨日の続き。

生物多様性EXPOに出展しているブースで目立ったのは、森林認証を全面に出している、あるいは森林認証そのものを紹介しているところが多かったことだ。

002

FSCPEFCに加えて、MSC(漁業認証)も。

そのほか木材の合法証明関連もあったから、このEXPOでは、認証というのが大きなテーマになっていることを感じさせる。

生物多様性を守るためには、それに配慮した産業・商品であることを証明しなければならない、そこにビジネスチャンスがあると考えているのだろう。

面白いのは、FSCとPEFCはあったが、和製森林認証・SGECの出展がほぼなかったこと。これは担当者の意識の問題か、単なる事務的な事情か。しかし、SGECの認知度が低くなったのは間違いない。

FSCに熱心だったのは三菱製紙。原料の23%がFSC認証材だそうだ。住友林業はFSCとPEFCと両睨み。合法証明のためのトレーサビリティも重視しているらしい。DNA鑑定まで取り入れているという。
ほか日本製紙のブースもあったし、製紙会社は熱心そう。

それにしても、PEFCは、独自のブースもあったし、力が入っているように感じた。すでにPEFC認証材を使った箸は紹介したが、ほかにも小物がいろいろ紹介されているのだ。

Exepo_023_2

メモ帳、ノート、封筒など紙類も多い。チェコレート菓子の箱紙まで。




熱心にPEFCについて質問している学生上がりの女性がいたので私が質問できなかったのだが、おもいのほかヨーロッパは日本市場を狙っている気がした。PEFCは各国の認証制度の相互承認が基本だから、日本のSGECも参加する可能性がある。

感じたのは、PEFCの目的は森林保全というより森林産物(木材、紙など)の貿易だということ。そのためのパスポート(合法性などの証明)として森林認証がある。これが本格的に日本に入ってきたら、国産材市場は怖いなあ。森林認証されているから大丈夫だ、とヨーロッパ材をどんどん買うことになる。

SGECが加盟すると、国産材だという声はかき消され、庇貸して母屋乗っ取られる……なんてこともあり得る。

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コメント

私は以前、熊本市の“(株)新産住拓”に勤めていたことがあり、心情的には SGEC を贔屓したいところですが、やはり EU 勢力は日本の森林に触手を伸ばそうとしているようですね。
中国資本が、日本の山林水源地を買い取ろうとしているとも聴きます。
“庇を〜”となる可能性はありますね。

う~ん、私のいう「庇貸して……」の意味は、ちょっと違うんですね。ヨーロッパ勢が狙っているのは日本の木材資源ではなく、日本の木材市場ではないかと。
仮にSGECがPEFCに加盟して相互承認したら、国産材もSGECと表示されヨーロッパ材の区別がなくなる。するとヨーロッパ材が大手を振って国内市場に出回るのではないか、という疑念です。
だいたいヨーロッパには木材資源は十分あって、あえて他国の資源を狙う必要はありません。むしろ売り先確保に躍起になっています。
ただ今のところ、SGECが加入する(できる)状況にはありませんが。

あ、それは失礼しました。
確かに、国産材と輸入材の区別がつかないのは良くないですね。

 日本の森林の生物環境に配慮して多様性を確保していきたいとするならば、国産木材の製品というか商品の多様性を確保していく必要があります。建築、内装、オフィス什器、家庭用家具、雑貨類、紙製品、そして旧来ずっと使っているエネルギーとして、1つ1つの多様性、全体としての多様性、使う側の意識、使いやすくかつ環境負荷が少ないような工夫など、私たちに出来ることはたくさんありますね。
 田中さんも色々やっていますね!
 私は、ぼちぼちやっていきます。FSC制度による森林管理もがんばります。

上記の私のコメントにミスがありました。

>SGECがPEFCに加盟して相互承認したら、国産材もSGECと表示され

ではなく、

>SGECがPEFCに加盟して相互承認したら、国産材もPEFCと表示され

です。

ともあれ、じわじわと森林認証が広がっているのを実感することができました。

 国内のFSCの動向ですが、3月15日、16日に国内でおそらく初の大々的なFSCジャパンフォーラム2010が開催されました。速水亨氏をはじめ、FM認証関係者、COC認証関係者、研究者などなど多くの方が集まりました。
 FM認証も30箇所36万ヘクタールになり、COC事業者も1000に達するようです。COCの方はほとんどが製紙、印刷関係ですが。
 木製品関係では、堀内ウッドクラフト、コクヨ、カウネット、オリバー、イオン、ミニストップ、丸美工藝、高橋工芸などが出展していました。
 私も自分の所属で出展側にいましたが、熱心な質問に対応することになりました。
 世界の社会、環境の動向なども呈示されましたが、足元を見て対応していくこと、コツコツ、1人1人が考えて行動する必要性も感じました。
 FSCジャパンの幹部の1人の方が国産材の割り箸に興味を持っていた、しかもそれを進める必要があるということを言っていたのも印象的でした。
 また、紙関係の業者も我々FMに対して非常に期待していることも分かりました。
 長々すいません。以上レポートでした。

 すいません。続きです。
 紙関係も運営や出展にがんばっていました。
 市瀬、山櫻、竹尾、東海加工紙。
 その他諸塚村のFSC椎茸、北海道の下川町も出展していました。
 FMでは、岩手県岩泉町、岐阜県東白川村森林組合さんもいました。多摩農林はFMとCOCの両方。鉛筆を展示していました。

たしかにEXPOでは製糸関係社が熱心ですね。中越パルプなどは、竹繊維の紙も出していました。山櫻も、出展していましたよ。

ただ問題は、国内の森林認証材の産出が少なすぎることです。このままだと認証材=外材になりかねない。

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