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2010/03/13

安土城

近江八幡で講演の後、安土城址を見学した。

安土城と言えば信長であり、平城(平地に位置し、天守閣を持つ城)の始まりだと思っていたが、行ってみると結構な山城であった(^^;)。

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頂上の本丸跡。礎石が発見されている。意外と敷地は狭いように思う。

現在は石垣ばかりであるが、そこに巨大な城を作るには、かなりの木材を運び込んだのだろう。映画にもなったとおり、木曽からも運んだのかもしれないが、この城を作る木材の大半は、琵琶湖の対岸、おそらく朽木の地から伐りだしたらしい。

かつては安土城は湖面に映える城、城下まで琵琶湖の内湖が広がっていたそうだが、今はそれらの湖は干拓されて水田地帯になってしまってる。今なら水運を使った木材輸送はできなかっただろうなあ。

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わずかに湖面の見える一角。昔は、城のすぐ下まで湖面だったそうだ。


今日の講演では、奈良の大仏がいかに近江の国の森林を破壊したか、という、ブラックツーリズムの一端を示す内容だった(^^;)が、この安土城も当時の森林事情に大きな影響を与えたかもしれない。

ちなみに今年度の講演活動は、今日で終了。少なくても3月の残りの日々は、自宅周辺でおとなしく過ごす……ことになるかな?

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コメント

安土城ももちろん森林への影響はなかったわけはありませんが、大仏は金属精錬や成形に多大なエネルギーが必要ですから、そのインパクトは全然違ったのでは?

だから木造建築は環境に良いのです、という風に持って来るとちょっとうるさいでしょうか。

本当のところ、安土城で考えたのは木材の量というよりは輸送です。山から下ろして川を流したり湖をわたって、さらに陸上を引っ張り、山に運び上げる……。当時は全部人力であったと思うと、とてつもないエネルギーですねえ。
そして築城からたった3年で炎上してしまうんだもの。もったいない。

湖に木を浮かべて移動するのはまだ楽だったでしょうけど、運び上げるのは確かに大変でしょうね。

熊本城の立派な石垣も、全部遠くから運んできた石でできています。棚田の石垣積みで石の重みを体験してみると、人力であれだけ運んだ事実がどうしても信じられません。安土城にしても、後ろから刀で脅すだけではあれだけの仕事はできないような気がします。城造りに参加すると、よほど楽しい事(労働者は男だから、飯、酒、女、芸能など)があったのではないかと想像しています。

近江の国には、穴太衆と呼ばれる石積みの技能集団がいました。彼らの活躍が伝えられています。彼らの技術が、城の石垣に留まらず棚田などにも応用されたことでしょう。

そう言えば、日本一の石垣は宮崎県の日之影町にありました。高さ11m以上だったかな。これを積んだ人々は、江戸城の修復にも呼ばれたというから、各地に石積みの技能が広がっていたのでしょう。

どうです? 石垣積みの伝承者として名を上げるのは……。

熊本城の立派な石垣を作ったのはもちろん穴太衆です。でも、加藤が追われて細川が入ってくると、細川お抱えの穴太衆も入って来て、加藤お抱えの穴太衆は細川藩内に散っていったのだそうです。そこで県内の石垣積みの技術がぐんと上がったということを歴史学者に聞きました。棚田の石垣にもその変化は反映しているそうです。

石垣積みの技術の伝承者は全然無理。先日、棚田の崩れたところの修復をしてみましたが、大変見苦しい石垣ができました。

そうか、穴太衆も分裂しているんですね。
それが熊本の棚田に影響するとは(^o^)。

そういえば高知で見た棚田はほとんど石垣がなかった。石積み技術が伝わらなかったところもあるでしょうね。

熊本県内では、そういうわけで穴太衆があちこちに散ったので、最初に山を拓いた時に石が出れば石垣棚田になるし、あまり石が出なかったら土破になるようです。例えば阿蘇外輪山の麓では分厚い火山灰で石が出ないので、どこも土破です。うちの地区では、石垣の面積と棚田の面積が同じとか棚田の方が狭いとか、とんでもない条件のところもあります。次回ご案内しますね。

日之影の11mの石垣は私も見ました。石垣の上が耕作断念地であったのが残念でしたが、石垣だけでなくて石垣に開けた水路の穴の上のアーチとか、こちらにはないハイテクでびっくりしました。

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