「霊木」の売り出し
先日、「風説の流布」で、パワースポットの木とか霊木であることに付加価値を付けられないか……と書いたが、なんと現実化していた。
それも売り主は、高野山の金剛峯寺である!
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010042301000594.html
和歌山県の高野山と言えば、日本一の宗教都市であり、一大聖地。幾多の寺院が立ち並び、その世界と一種独特だ。その中心に位置するのが真言宗総本山金剛峯寺。日本一のパワースポットだ。強烈すぎる……。
この金剛峯寺が、高野山のスギを、一般の住宅用木材として広く売り出す事業を始めたのだ。
金剛峯寺は、広大な山林を所有していて、その管理を行う山林部も設けられている。僧籍があるのかどうか(^^;)、寺院の人々が山の手入れをしている常勤の人々もいた。私も会ったことがあった。
ここの山の木は、聖地の景観や環境を守るため、高野山のスギやヒノキを寺院の建築や修繕以外に使うことは原則禁止されてきた。ところが、この高野山の霊木で家を建てないか、と呼びかけているのだ。
といっても、当然ながら参道に立ち並ぶ立派な巨木を伐って売るのではない。森林管理の過程で出る間伐材の有効利用なのだという。自分たちで使い切る以上の間伐材が伐出されているのだろう。もっとも、財政の穴埋めの疑いもあるが。
4月16日に、2階建てモデルハウス「高野霊木の家」を公開した。延べ床面積は約180平方メートルで、柱や梁、床などにスギがふんだんに使ってある代物らしい。
「高野山の木には弘法大師の生命が込められている」なんて言われたら、思わず市価の1,5倍でも買ってしまう人もいるだろうなあ……。(ちなみに価格は市場価格より高いかどうかわからない。)
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