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森と林業の本

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2010/04/01

森林保護国債

国の国債発行額が1000兆円を超えたら、日本経済は破綻する……

これは10年くらい前から言われていたこと。私は、そうなったらどうするか、マジで考えていたことがある。対策としてはIMF管理に陥って強度の緊縮財政になるのか、いっそハイパーインフレにして国の借金を棒引きにするのか。
いずれにしても、国も自治体も、その形を変わるだろう。でもこれは、補助金を一掃して、首長も議員の特典も既得権益を一気に整理するチャンスではないか?

それが最近は、かなり一般マスコミでも語られ始められた。実際に国債発行額が900兆円を越えて、毎年40兆円前後発行し続けているのだから、あと数年で1000兆円に達するからだろう。まあ、この情報をあえて流し始めた仕掛けも感じるのだが……。

いずれにしても、そんなクライシスを引き金を引くのは、国債の信用が落ちて売れなくなり、長期金利が上がることだと言われているが……そんな時に森林保護国債が発行されたらしい。前フリが長い(笑)。

 三井住友銀行が今月発行する個人向け国債が対象で、温室効果ガス排出枠を付与するそうだ。収益の一部を購入客一人あたり100キログラム相当の排出枠を取得し、国に無償移転する。そして環境省の「オフセット・クレジット制度」に乗せられる。100万円以上の購入者には証明書を送付するという。

排出枠は、住友林業が宮崎県美郷町などの社有林で進める森林保全事業と連動させたもの。つまり国債を購入すると、これらの森林保護につながるという理屈だ。

果たしてどれだけ売れたのか知りたいところだが、これで国債の人気が高まるかねえ。国の信用が十分にあるかにかかっている。

いっそハイパーインフレの到来時を見込んで、お金で持つより森林を買った方が儲かるよ、という仕組みは作れないか。いわば貯蓄保護用森林ファンドだ。

山主には高配当を約束して、森林を供出してもらい集約化を進める。それを集めたお金で、一気に整備する。そうして出た木材を円安を利用してどんどん輸出する。木材価格を国際的な基軸通貨で換算すれば、暴落した日本の円より価値が高くなる……。そうしたら中国資本が大挙購入してくれたりして(笑)。結果的に日本の森は中国に奪われる。と、私も陰謀論を振りかざしてみる。

 

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コメント

国債は普通の財政再建では返せないので、残高を減らす方法はインフレ、大増税、デフォルト(踏み倒し)の三つあると思います。いずれにしても国民生活は大混乱で大変なことになるとは思うのですが。

いずれにしても円の信用はがた落ちで暴落ですから、輸出には有利。木材輸出はいいと思うのですが、重機を動かす石油代も輸入品だからバカ高くなりますね。ますます大規模皆伐にならないことを祈ります。それとも牛馬集材かな。

国債の買い手はほぼ国内だから、デフォルトも大増税も国民の怒りを買うから実行しにくそう。結局、無策による円安インフレの可能性が高そう。


円安で輸出産業の振興をするなら、木材は有利ですよ。加工貿易は材料を輸入しなくてはいけないから。大面積皆伐と大造林をセットにして、雇用を生み出すという手もあります。
ただ重機を動かす石油が高くなるのは困りますね。いっそ薪を燃やして動かすか。

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