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2010/06/09

菅首相の林業観

昨日に続き、政治ネタ。

菅直人新首相は、どれほど林業に興味を持っているか 。また政策はいかなるものか。

そこで、こんな写真を。

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ハーベスターに乗る、菅氏。

場所は、日吉町森林組合である。2007年5月撮影。

菅氏は、東京工業大学の出身の理系だが、実は機械ものが好きらしい。だから、ハーベスタに乗って、なかなかご満悦の様子だった。さすがに操縦はしなかったが、オペレーターに操り方を教わっていた。

感性としては、自然の中の仕事、という草食系の林業よりは、バリバリ重機を機動させる肉食系林業にシンパシーを感じている様子。

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日吉町森林組合の湯浅参事と、森林プランや施業スケジュールの説明を受けているところ。そのシステマティックさが気に入ったようだった。

手前の人は、山田正彦・現農水大臣だろう。

菅氏の林業観は、あきらかに梶山恵司・国家戦略室内閣審議官の影響を受けている。もしかしたら、彼の説明を聞いて、林業に興味を持ったのかもしれない。

だから、旧態依然とした森林組合には、かなり反感を持っていると睨んでいる。

それ自体は私も同じだが(^^;)。

ただ、これは私の見立てではあるが、彼は政治家的な発想としてなのか、理系的感性なのか、問題に対して、ずばり解答を求める様子があり、「林業は、この方法で再生できる!」と信じたようなのである。

そんな単純ではないでしょ。林業は、あまりに地域差がありすぎる。そして人に左右される。何より生物は多様なのだ。それを相手にする産業も多様であらねばならないと思う。

私は、日本の林業にドイツ的な機械化・集約化の方策を取り入れて改革するのは基本的には賛成なのだが、それで救われるのは、ほんの一部だと思っている。感覚的には3割くらいかな。
あとの林業地は、逆に疲弊する。3割の肉食系林業に食い物にされるか、肉食になろうとして腹下しするか、あるいは、どこかに逃げ込むか。逃げて、自分なりの道を見つけるのは、これまたわずかで、下手するとのたれ死にするところも出るだろう。

そのことに気づいてほしい。3割を再生するのはよい。だが、残り7割(全部とは言わないが……)を再生・生き延びる選択肢を模索したい。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。お元気そうでなによりです。時折、拝見しています。

こんばんは
なかなか落ち着いて、新政権の分析できないんですが、

>そんな単純ではないでしょ。林業は、あまり>に地域差がありすぎる。そして人に左右され>る。何より生物は多様なのだ。それを相手に>する産業も多様であらねばならないと思う。

管氏が履歴書通りの理系ならば、この辺りは視野に入っていて当然と思うんですね。
むしろこの辺りが見えないのは、効率一辺倒の経済学系ではないでしょうか。
ただ、投入出来るリソース(ヒト・モノ・カネ)は有限なので、一時的には「儲かる」ところが優先される事はあり得るので、そこらあたりが、「切り捨て」と評価されると失速は早いかもと考えています。
マスゴミもそこを突いてくるでしょうしね。

「画一的な解答を求める」のは、むしろ大多数の人の性向でしょうけどね。

とりあえず再生できるところから、というのは正しいと思います。ただ残りの林業地にも、別の道を示さないと、足を引っ張るだけになってしまう。

>理系的感性なのか、問題に対して、ずばり解答を求める様子があり、

今や見かけ上そうは見えないけど(笑)実は東大理学部(正確には大学院理学系研究科)で博士号を受け取った私からみると,「ちゃんとした」理系の人は,問題に対して「問題に対して、ずばり解答を求め」ない傾向がありますね.少なくとも,難しい問題に対してはその難しさを正しく認識できます.

「問題の難易度を正しく判定できること」これが博士号への第一ステップです.

ただし逆に,そういう人は易しいということがすぐ分かる問題については,あっという間に答えを出している(少なくとも,「これ,とっくに解決しているでしょう?」と発言する)のですけど.現代日本の人工林が抱える問題がそんな「簡単」なものであるわけはありませんから,菅総理の態度がかりに田中さんのおっしゃる通りだとすると,彼の判断にはちょっと注意しておく必要があるかもしれませんね.

 一番難しい部分。
 頭では、理論はわかっても、感情がついていかないことがある。
 とか、
 理論的にわかっても、わかった振りをしてしまって、行動が起こせない。
 とかなのでしょうか。
 私たちは、感情に左右されることが多いですから。理性的に振舞っていても・・・。
 逆に言えば、林家や森林所有者の感情の部分を誘導できれば、ということなのでしょうけれど、ちょっと怖い気もする。
 両方やっていくことが必要なのでしょう。

 画一的な解答は、大変便利でわかった振りをするときにも重宝します。ですから、私も時に求めてしまいますし、使ってしまいます。しかし、現場では、きめ細やかな対応が必要となります。時間がかかりますが、一番確実な方法だと今でも思っていますし、そうしています。

 すいません。追伸です。システマティックな施業プラン方式は実にわかりやすいと思います。これは、組合にとって手順等がシステマティックであり、他者から見てもそうだと思います。
 現場での説明や普及では、逆にそうではなく、かなり丁寧で、それぞれに順応した対応をしているのだと思いますが、いかがでしょうか。

 国の現行制度や補助金はものすごい量があり、複雑です。現場での対応では、それをわかりやすく咀嚼して、また森林所有者や林家がすべてを理解しなくても森林整備ができるように大変なご苦労をされていることだと思うのですが。
 それをしようとしない、できない事業体はたぶん行き詰まっていくのだと思います。¥やればできるとも思いますが、いかがでしょうか。

あがた博士のいう通り、本当の研究者はさまざまな可能性を頭の中で考えるから、なかなか断言しない。取材で質問しても、ズバッと言ってくれないのです。「……の可能性はありますね」と水を向けても、「いや、これこれの場合は……」とか言って、はぐらかす。取材相手としては面白くないんです(^^;)。

その一歩手前が、理論的に語りすぎて、取材相手としては楽なんだけど、「ホントかよ」と心の中で突っ込んでしまうのです。まあ、菅首相は……(^x^)。

そして鈴木さんのいう通り、実際の山村の人、林業関係者は、まさに「理論的に」わかっても、それをそのとおり実行するかどうかは別、というのが怖いところですね。
やはり感情が優先するので、理屈攻めの森林林業再生プランはそこが心配です。そこに杉木さんが日々向き合っている「きめ細かい」対応が必要になってくるのでしょう。

 実は、きめ細かな対応ができているのは、ごくごく一部です。親しい人であればあるほど、膠着することも多いです。
 かなり行き当たりばったりで、森林組合や事業体の方が、やはり実践に直結しています。そのサポートっていうかそんな感じです。
 とにかく、話を聞くようにしています。最初から説得するとダメですね。結構、最近の動きを知っていたりしますし、相手の話をネタに拡大していく、時に悪乗りをしながら。そんなことを繰り返しています。しかも、会うだびにって感じで。
またか、ってことも言われます。

すみません。先のコメントで「鈴木さん」を「杉木さん」と書いていました。スギのことばかり考えていたから、ではなく、単なる打鍵ミスです(^^;)。

正直言って、田舎の人間関係は難しい。その中で新施策を動かそうと思えば、近い人が粘り強く気持ちを解きほぐし説得していかないとならないでしょう。それができるのは、やはり市町村・集落レベルの人間関係でしょうね。
上意の号令の元に下がシステマティックに動くとは思えない。そのこと、国はわかってんの? 「鈴木さん」、頑張ってください。

 あまりがんばりません(笑)。がんばると無意識に煽動してしまって、逆効果になるかもしれません。とりあえず、話をすることから、様子を聞くことから、そこから発展する方向に・・・。
 何回も繰り返す必要があるでしょう。

 宣教師みたい。

 それにしても、親しい人とは激論になる。ほぼ喧嘩。あと、友達の親父さんとか、「頼むよ。」なんていわれると、「昔バリバリでやってた方がそういう事言うような状況なのか」、と思いを新たにしたりします。

 そういえば、木工メーカーの人に杉キチと呼ばれたこともあったっけ。この「キチ」は、「キチ」なのか、「吉」なのか。

 すいません。更に追伸です。

 フロー図を見たり、書いたりすると、妙にシステマティックに見えますね。
 連携図なんか特に。我々はそんな程度です。

 実は、田舎の生活は、図式などはないけれど、年次ルーティンでシステマティックだったりしますね。あうんの呼吸なんてのも、考えようによっては、きわめてシステム的だと・・・。

 先に書いたフロー図を、やり始めて少ししたときに、それを見ないで実際のフローを図式化、それを比較してみる。なんてことも繰り返さなければならないでしょう。
 でも、先に書いた机上のフローに近づけようとすると、ダメかも。関連するファクターの相関などをその図に書き加えて。
 だいぶシステマティックになってきた、なんて感慨深く見るのも一興かも。できそうもないけど。

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