合板博物館のベンチ
先に新木場を訪れて見学した「木材会館」を紹介した。
実は、この際に同じ新木場の「木材・合板博物館」にも訪れている。
そこで見たのは……。
ま、入り口のところに、こんなヘンな彫刻もありましたが(^^;)
ベンチである。が、一見、何が材料かわからない。
よく見ると、木目があるので木製であるのは間違いなさそうなのだが、実はパルカナイズドファイバーという特殊な紙に、合板を張り付けたものなのだそうだ。
実は、大学生の卒業製作らしい。
一見、木に見えないようなデザイン。
案外、今後の木材商品のヒントは、この路線にあるのではないか。
日本人は、本当に「木そのもの」が好きなのか。そうした疑問を持っている。というのは、木そのものをむき出しに表現した商品は、意外と好まれないように思えるからだ。
一見、木肌に惹かれても、すぐにくどくなる。たとえば壁一面に木材が貼ってあると、精神的に落ち着かなくなるという実験結果が出ているそうだ。
だから、こんな木なのか、なんなのかわからない使い方も可能性あるんじゃないかな。
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木材・合板博物館というものがあるんですね!
でも、この犬顔の人、怖すぎです。
熊的には本能的に駄目・・・。
かといって、両脇にある椅子?もなかなか。
座ったら食べられそうで・・・。
真面目に逃げ出すかもしれん。
投稿: 熊(♀) | 2010/06/03 00:07
そういわれれば、古い家でも、梁や柱としては存在感がありますが、あくまで「線」としての利用で、「面」として利用するのは床とか腰壁とか、目につかない低い位置で使うだけで、壁一面に木を使うというのはあまりないですね。日本人て空間のなかのアクセントとしての木が好きなのかもしれません。
投稿: おざ | 2010/06/03 07:09
熊(♀)さん、注目するのは犬人間ではなく、ベンチ! それに熊が犬を怖がっちゃイカンでしょう。
住宅でも、若い世代が洋間を好むのは、むき出しの柱(ようするに真壁)のある和室がイヤという説もあるようです。
投稿: 田中淳夫 | 2010/06/03 09:12
木を使うとその素材感をいかしてってことになりがちですけど、ペンキ塗装すればそれだけで洋風になるとおもうんですよね。柱も色ぬっちゃえ!と。暴論でしょうか・・・
投稿: おざ | 2010/06/03 12:00
しまった!
つい、犬人間に気をとられ・・・・ベンチだ。
これは、特にほかの素材でもよかったところを、材料費や扱い易さ?(加工性がよかったり、塗装が難しくなかったり)から、合板を選んだのかも。
いいなと思うところは、色や柄を変えたいと思ったときに、自分で割と容易に変えられることかな?
以外と長いお付き合いができるベンチかもしれませんね。
投稿: 熊(♀) | 2010/06/03 18:02
柱までペンキ塗るんだったら、鉄骨でいいんじゃないですか(^o^)。
木材の質感を残しつつ、木材ぽく見せない……難しいね。
ちなみに合板博物館に展示されているのだから、合板使った商品づくりのコンペでもしたのかな。
投稿: 田中淳夫 | 2010/06/03 18:11