無料ブログはココログ

本の紹介

« 列状皆伐 | トップページ | 里山の生物多様性は本当か »

2010/06/04

明治の建築・獅子閣

先日のNHK「ワンダー×ワンダー」で、京都嵐山の別荘群を紹介していた。

ここには明治に建てられた政財界の大立者の別荘がいくつもあるが、日本の建築と作庭の粋が詰まっている。

明治といえば、文明開化。石やレンガなどが使われた西洋風の建築が目立つが、実はこの時代こそ木造建築の技術がもっとも高まった時代である。

で、ここで数寄屋造りがどうの、と説明するつもりはないが、面白い建築が生駒山にはある。

001

宝山寺の獅子閣という。先日まで修理が行われていたが、このほど完成したようだ。

ちょっと洋風でしょう。

実は、擬洋風と呼ばれる、洋式を真似た日本建築。

宝山寺は、明治になって、時の住職さんが洋風建築を作ってみたくなったんだね。宮大工の吉村松太郎に洋風の建築を依頼した。おそらく困っただろうが、見事に作り上げたのである。

斜面に建っているが、二階建てで寄棟造り  車寄切妻造り、だそうだ。完全に二年建築なのだが、さまざまなところに洋風の仕掛けがある。

ベランダの柱は飾りがついているし、いかにもコロニアル風。
私は修繕前に覗いたのだが、アーチ型の窓や扉、そして中には螺旋階段がある。そして色ガラスが入っているのだ。洋室になっていて、机や椅子もあったと記憶しているが、和室もあったはず。

まだ生駒トンネルもなければ自動車道路もない頃で、おそらく洋風建築の資料さえもくになかっただろうに、よくぞ建てたものだ。

003

ちょっと足元まで近づいてみた。

内部は入れない。

木材は何を使っているかまでは確認できなかったが、今の時代なら喜ばれそうな気がする。

ちなみに、生駒山には昭和の始め、ブルーノ・タウトが訪れている。桂離宮や薬師寺東塔に感激して「凍える音楽」と称したように、日本の建築の再評価をしたことで知られるドイツ人建築家だ。

生駒山の山上部分に高原都市を築く設計をしているのだが、はたして、この獅子閣を目にしただろうか。もし、見たら擬洋風建築をどのように評価しただろうか。

« 列状皆伐 | トップページ | 里山の生物多様性は本当か »

木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36391/48539585

この記事へのトラックバック一覧です: 明治の建築・獅子閣:

« 列状皆伐 | トップページ | 里山の生物多様性は本当か »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

森と林業と田舎