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森と林業の本

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2010/06/08

管新内閣

今夜、菅直人・新総理大臣の内閣が発足した。

せっかくだから、これまでの総括? いや感想と、今後の予想? いや想像(笑)を。

私は、鳩山前首相を、マスゴミのいうほど出来が悪かったとは思わない。ただ政治家は結果責任であるから、最終的に普天間移転など重要問題を解決どころか混乱させたのであるから失格であることはいうまでもないが……。

そして、赤松農相。実は、この人事もさほど悪かったとは思わなかった。たしかに当初は、まったく農政に縁のない人を農林水産大臣に据えるとは、何考えてるんだ、と思っていた。
ただ赤松氏は、党人派であり、行動力はあったんじゃないかと感じる。もしかしたら、農家の戸別所得保証制度を立ち上げるべく、選ばれたのかもしれない。ただ私は、もっとも楽な米作農家に戸別保証とは何考えてるんだ、と思っていたが。
そして、農政通でなかったことが、口蹄疫対策の出足を鈍らせたのかもしれない。多少とも農畜産業を知っていたら、口蹄疫の恐ろしさにピンと来ているはずだ。

もちろん林政については何もぱっとしなかったが、こちらは国家戦略室で、実質的に菅大臣の元で「森林林業再生プラン」をスタートさせたことになる。菅氏は、鳩山内閣で、ただ一人の林業通だったと私は思っていた。
ただ、肝心の菅氏が財務大臣に転出したので、梯子を外された感があったが、今度は総理である。

ちなみに森林林業再生プランに関しては、私もいろいろ意見はあるが、とりあえず林業政策に力を入れているという点だけは評価している。

さて、改めて菅氏が総理大臣である。林業政策に目配りすることは十分期待できる。そして国家戦略大臣には荒井聡氏。彼は元農水省官僚。とくに林政に詳しいとは聞かないが、環境問題にも足を突っ込んでいるらしい。まあ、ど素人ではなさそうだ。

ちなみに山田正彦氏が副大臣より農相に昇格。順当ではあるが、ほかの候補は断ったそうだから、いかに人気のないポストなんだ。

今後は、林業にかなり大胆な変革を迫る可能性はある。ただ、同時にその政策に危うさも感じている。下手したら普天間問題並に、迷走するかもしれない(^^;)。

何より心配なのは、国家戦略室にしろ、官僚にしろ、林業GM(現場を見ない、知らない)なことだ。とくに山村社会や林業関係者の特質をどれほど身に感じているのか。

私は知っている、というほどの自信はないが、少なくても机上の論理が通じない現場であることは感じている。国家レベルで「林業再生」を叫べば叫ぶほど、ずれていく。おそらく想定外の動きが起きるだろう。
そして国家を背負った気になっている輩は、林業再生のためなら山村は滅んでもいい……なんて本末転倒な意識が(潜在的に)広がりそうな気がする。

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