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森と林業の本

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2010/06/14

新潟県が木材輸送税?

新潟県が、木材輸送の過程で発生するCO2の量に応じて課税する独自税制の検討を始めたという。

これは、ようするにウッドマイルズCO2の応用だろう。木材を産地からエンドユーザーの元に届けるまでにかかるエネルギー量をCO2排出量で計算する概念があるが、そこに税金をかけようというわけである。

当然、外材のように長い距離を運ばれてくる木材に税金を多くかけることになる。逆に県産材など近くの木材は安くなる。そこで県産材の使用を促進させようということらしい。

もちろん、検討を始めたばかりだし、記事によると厳しい意見も出ているという。

http://mytown.asahi.com/niigata/news.php?k_id=16000001006070004

たしかに、ちょっと考えれば難問疑問だらけ

どうやって徴収額を計算するかだけでも大変だ。さらに誰から税金を徴収するか、税率はいくらか……。そもそも木造家屋でなければ課税されないわけだから、鉄骨ハウスやコンクリート製住宅が増えるかも。

なにより、県産材は、本当に必要な部材が全部供給されるのか? 構造材、内装材全部? もし一部だけ外材が混じっていたら、どのように計算する? どうしても県産木材の部材がないため県外産、あるいは外材を使った場合も税金かけられるのか? 県産木材で建てた家が欠陥住宅だったらどうする? 無理に県産材を使うことで施工碑が膨れ上がると、税金がかからない以上に建築費が高くなるかもしれない。

環境問題を持ち出して林業問題を解決しようという発想がおかしいのではないか。県産材をもっと使ってほしければ、売れる商品(住宅)づくりを進めるしかないのだ。

結局、税金取るか、その税金をばらまくしか施策を押し進める手だてを持たない(いや、考えつかない)のが役人と政治家なのかもしれない。

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