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2010/07/18

一畳敷展

大阪のINAXギャラリーで開かれた、「一畳敷展」に行ってきた。

ここで開かれたセミナーが
「裏幕末伝 探検家、松浦武四郎が残したものである。

松浦武四郎、ご存じだろうか。私なんぞは20年以上前から興味を持っているのだが、ようするに幕末の探検家だ。とくに蝦夷地の探検で知られ、北海道の名付け親でもある。

一方で、彼は吉田松陰木戸孝允(桂小五郎)岩倉具視、大久保利通……という幕末から明治の志士・元勲までと交わっていた。そして幕末の動きに結構大きな役割を果たしているのである。

この人物の面白さは、なかなかのものなのだが、このブログで注目したいのは、晩年取り組んだ一畳敷である。簡単に言えば、一畳しかない書斎。

1

写真は、会場に再現された一畳敷。と言っても、実は畳み以外の周辺は写真ボードである。

私も中に入って座り込んでしまったが、なかなか快感。この狭さがいいなあ。

武四郎は身長148㎝しかなかったらしいから、現代人よりもう少し広く感じたかもしれない。

だが、この一畳敷のすごさは、単なる小さな書斎ということではない。材料が、全国の有名建築物の端材なのである。

木片勧進といって、各寺社に端材を分けてくれと頼み込んで、全部タダで手に入れた木材を使って建てているのだ。その数、91。

たとえば伊勢神宮の古材に始まり、太宰府天満宮熊野本宮大社、平等院、法隆寺、そして後醍醐天皇陵の鳥居まである。法隆寺の木片なんて、もしかしたら飛鳥時代の木かもしれない。それらを組み合わせて作った書斎なんて、好事家の極みだ。

この書斎を研究するアメリカ人もいて、日本文化を誇っている。

木片から作る書斎であり、木にまつわる故事を活かした建造物として、一度は見てみたいと思っている。

ちなみに、この一畳敷は、現在国際基督教大学のキャンパス内にある。ただし、非公開ではなかったかな。

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

おお。
多種多様なパワースポットの木片を使用!

三畳の部屋は体験したことありますが、一畳ですか。
ちょっと入り込んでみたいものです。
落ち着きそうですね。
zzzz・・・。

カプセルホテルみたいで落ち着く……。

こんな書斎を自宅内に作りたいね。折り畳み式のキットにして販売できないか。

パワースポット木片は無理だけど。

一畳の書斎なんて日本人独特の美意識。
茶室などでは昔から名刹・古刹の
改修時の古材などを再利用していたようです。
でも、そんな材をもらえるのは
大商人、大名、茶道家元など
今でいう著名文化人くらい。

古材をたくさん入手するのは難しいので、
パワースポットの木を伐採して作ってはどうでしょう。
いっそ、パワースポット自体を作り上げてしまうのも。

狭い世界に広い大宇宙を描く、日本人特有の美意識でしょうか。

松浦武四郎は、この一畳敷に使用した木材を全部タダで手に入れたようです。「木片勧進」とその記録を残しています。
まあ、人的ネットワークの賜物でしょうね。

今のご時世は、たしかにパワースポットの木を伐採して使うのが一番。いや、伐ってからパワースポットだったと気づくこともありということで……。

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