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森と林業の本

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2010/08/18

ソロモン-ニューギニア

「ゲゲゲの女房」で、今週は、いよいよ水木しげるの戦争体験に触れている。

なぜ放映を終戦記念日の後にずれ込ませたのか解せないが、水木しげるを紹介するのに欠かせない部分だろう。彼が戦争中に進駐したニューギニアのニューブリテン島こそ、彼の左腕を奪うとともに、妖怪の世界に間近に接した時期である。そして南洋狂いにした一因でもある。ドラマでは、彼の実体験である「敗走記」を持ち出している。

私は、ソロモン諸島からニューブリテン島を四半世紀前に訪れている(と書くと、私もなんだか戦争体験者みたいな時代錯誤感があるね 笑)。また20年ほど前には、学生を連れた探検隊としてソロモンを再訪した。いずれも日本軍の足跡色濃い地帯だった。

どこを訪れても日本軍の痕跡があり、あるところには兵器の残骸があり、あるところには兵士の残した道具類が残されていた。海に潜れば、そこにも飛行機や船が沈んでいた。怪獣が出るという湖にさえ、日本兵は駐屯していた。
おそらく遺骨もまだ相当残っているだろう。それどころか、今も(当時)日本兵がこもっているという島さえあったのだ。

ラバウルでは、地下壕に入った。上陸用舟艇が残されている穴である。米軍のB25の墜落現場も訪ねた。……そして、私は病気に倒れたのだが。

その旅行記は、「不思議の国のメラネシア」として出版したほか、探検記録としては「ナンバワン ソロモン」として、ホームページに一部アップしている。

だが、実はその旅に関して書かなかった部分がたくさんある。それは執筆の限界というか、分量や読者の興味、全体の構成などを考えてカットした部分だが、経験としては生々しく、忘れることはできないものである。

これは、ボルネオや半島マレーシアでもあるのだが、書けないけど、興味深い体験というのが必ず出てくる。いや、日本国内の取材でもある。

いつか、当時見てきたものを現代にシンクロさせることができるようになるかもしれない。そうしたら記せる機会も生まれるだろう。

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コメント

四半世紀。
この言葉に惹かれてしまいました。
(引っ掛かってしまいました。)
これも何かのご縁。
買ってしまうぞ。不思議の国のメラネシア。

妙なところに……。
でも、いまだに手に入るのかなあ。

私の実質的な処女作です。写真が若い(笑)。そして痩せている。

注文はできましたよ。

あとは若くて痩せている田中さまを・・・
違う、違う、本を楽しみに待つのみです。

不思議の国のメラネシア。
来ました。来ました。

どえええええ!
ちょっと・・・・かなり動揺してしまいました。

しかし、若い痩せている田中さまについて
コメントすると、
自分の年齢が妙に増えた気がするので、
しないでおきます。

中身は、読んでいるところですが、
ちょっと、いや、すごく、
いいいいなあああ。

ただいま動揺中につき、
後日、きちんと感想文を書いて提出いたします。

ええ~、もう届きましたか。半年ぐらいかかると信じていた(笑)のに。

若いころは、カッコいい……もとい、痩せているでしょう(^^;)。昔の写真を見ると、わりと落ち込みます(>_<)。
あの旅を思い出すと、青春っていいなあ、と思いますわ。

個人的には、
今の方が素敵です(きっぱり!)し、
美味しそうです。(きっぱり!)

お、美味しそう、ですか……。

……食べられたい(^o^)。

もうすぐメラネシアから生還?します。
次は、チモールに行く予定です~。

メラネシアでは、凄い体験をいたしました
(気分)です。
読みながら、身体に力が入る自分を発見。

ええ、チモールまで行くんですか!

と、嫌がってどうする。お読みいただきありがとうございますm(_ _)m

「チモール」は感動巨編です!(と、今度は宣伝に転じる。)まあ、書けなかったこともありますが。

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