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2010/08/23

土倉庄三郎の「日本の林業論」

ちょっと悩んでいる(^^;)。林業と林政に関する基本的な事柄で。

そこで温故知新。土倉庄三郎の言葉を見つけた。

現行経営の施業案は事実に於いて吾が林業上の羅針盤に適さざるを如何せん。吾が今日国有林相は之を独墺のものに比して恰も汽船と和船の差あるが如し、今二十世紀発達進歩の汽船に要する羅針盤を把て之を旧式和船に適用せんと欲す是れ卓上の空論なり……吾が国の山林之を独墺のものに比して却って勝るものあらん

これは、当時の林学・林政がドイツ・オーストリアの林学に傾斜するのに対して、大日本山林会が行った反論の一部である。(明治36年)

ようするにヨーロッパで発達した林学や林業技術をそのまま日本に導入して、画一的な施業案を全国に押しつけることに異議を申し立てたのだろう。

現代にも当てはまるような気がするのは、私の杞憂だろうか。

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土倉庄三郎」カテゴリの記事

コメント

どうも、欧州かぶれの真っ最中です(笑

海外の技術であることも、そのまま導入することもたいした問題では無いと思います。合わなければ変えていけばいいだけなので。批判だけで何もしない輩よりは100倍マシです。

問題なのはダメだったときに何もしないことと、田中さんの指摘する画一的になることではないでしょうか。

一口にヨーロッパ林業といってもご承知のとおり、国、地域、フォレスターによってやり方が全く違っていて、数百年生の択伐林の隣でトウヒの一斉造林やってたりするわけです。

政策でやる場合はそこを気をつけないといけないんでしょうね。

今私が師事しているフォレスターが、カナダの林業をボロクソに言ってましたが、最後に「だがそれも多様性のひとつなので完全に否定はしない」と言ってました。

追記

ちなみに、私は小倉康彦氏の「日本林業の失敗は明治期にドイツ林業を模倣したことに始まる」という論に基本的に賛同しています。

ところで、こちらで林業政策関係の日本人が視察に訪れた足跡がいくつか確認されたのですが、スケジュールを聞いてみると、そんなんで何を見たんだろう?と思わざるを得ないような・・・

杞憂でありますように。

そういえば、現在ヨーロッパで研修中でしたね(^^;)。

土倉庄三郎が異議を唱えたのは、多分、舶来の新技術ではなく、林政思想の持ち込みだと思います。
この後、庄三郎は中村弥六とともに、政府批判の書「林政意見」を発表するのです。

ちなみに日本の欧州視察は、駆け足ですねえ。官直人も、ドイツ林業を1日で見てきたはず。

大台ケ原・大杉谷の自然 昭和50年5月10日初版
ナカニシヤ出版 108ペ-ジ
明治三十二年神道福寿大台教会工事を終了した。この前年、土倉庄三郎の大台辻から大台教会までの道路建設の寄進があった。その費用約二万円、個人の寄進としては最高額であった。現在、筏場道(入之波道)と呼ばれている登山路がそれである。(1979年、大杉谷で観光サークルが吊橋切断死亡事故後 大台ヶ原の筏場道も通行禁止になった)
土倉庄三郎と古川嵩(大台教会開祖)が合っていたと考えられます。

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