焼き畑とSATOYAMA
NHKの「冒険者 精霊の密林に挑む~マレーシア・ボルネオ島~」という番組を見た。
今後、シリーズ化できるかどうか試す「番組たまご」 というシリーズ(^^;)の一つだ。
ようするに旅行者目線で旅の様子を描くものらしいが、今回はボルネオ。
http://www.nhk.or.jp/tamago/program/20100819_doc.html
川を手こぎボートで遡り、ジャングルを突っ切って大木に登ると見えた謎の草原。その奥に村があり(チラリと車が見えた。なんだ、車で行けるんじゃん)、さらに洞窟に潜って、その中で一泊(生理現象、どうしたんだろうな)して通り抜け……と、まあツッコミ処はいろいろあるのだが、中鉢明子さん、頑張った(^o^)。
私もなあ。今夏のボルネオ行が家族連れでなかったら、リゾートにこもらないで行きたいところあったんだけどなあ……と心の中で愚痴。
ところで、最初の「謎の草原」。なんのことはない、焼き畑であった。
ボルネオの焼き畑は、木を伐って火をつけると陸稲や野菜の種子をまく。そして収穫が終わると放棄。そのまま森にもどす。そして7,8年後にまた木を伐って焼き畑を行う。収穫はたった1度というか1年目だけだ。
私も若いころは焼き畑に凝って、わざわざボルネオに焼き畑を体験しに行った。一時は熱帯雨林を破壊する粗放農業と言われたり、いやいや伝統的焼き畑は自然に優しいと擁護されたり。それでも焼き畑のメカニズムは、なかなか魅力的なのである。
政府は、今秋のCOP10、生物多様性条約締結国第10回名古屋会議に向けて、SATOYAMAイニシアティブを打ち出している。日本の里山のように人間の開発と自然の多様性がうまくかみ合って、持続的な利用が可能な社会を築くメッセージを発しようとしているのだ。
そして、世界中にあるはずの「里山的ランドスケープ」を結んだネットワーク「国際SATOYAMAパートナーシップ」を立ち上げることを進めている。http://satoyama-initiative.org/jp/wp-content/uploads/353/%E2%98%85co-chair_summary%EF%BC%88%E5%92%8C%EF%BC%89FINAL%EF%BC%88100304%EF%BC%89.pdf
今のところリストアップしているのは、インドネシアの農家の裏庭森林「プカランガン」や、フランスの「テロワール」、アルゼンチンの「チャクラ」、タンザニアの「ンゴロ」……などが考えられているらしい。
もしかしたら、熱帯雨林の中の焼き畑も、そうしたリストに加えられる要素があれば面白い。一見粗放で、日本の里山のような緻密な管理も行っていないし、生態系への影響もよくわからないが、10年以内に草原(畑)と森を循環する世界には、きっと何か面白いシステムが隠されているはずだ。
もちろんボルネオだけではない。ソロモン・ニューギニアも焼き畑が主流である。とくにニューギニアは1万年前から農耕が行われていた跡があり、もしかしたら世界で最初の農業誕生地帯かもしれないという。それを支えた焼き畑が持続的でないはずがない。
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