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2010/09/06

「奪われる北海道の森」なんて(笑)

今日の朝日新聞では、「土地収奪」をテーマにしている。なんと四ページに渡る大特集だ。

と言っても、それは「GLOBE」という横書きの本紙に射し込まれた別版だが、その冒頭に、北海道の倶知安町の森57ヘクタールが、香港資本の会社に買収された件が紹介されている。それは北海道議会でも取り上げられた。

これを読んで、おお、外資が日本の森を買っているのへは本当だったんだ! と興奮気味の人もいるだろう。私は、この手の噂を再三、このプログなどで批判してきたが、それが覆ったか?

特別そうは思わない。この程度の買収なら、想定範囲内である。

私は、何も外国人・外国資本が日本の土地を買うことは絶対ない、と思っていたわけではないからだ。日本のバブル景気の頃のように、景気のよい国の成り金が、相対的に安値となった日本の資産に目をつけて買い取ることは十分にあることだ。

とくに「奪われる日本の森」なんて煽るシンクタンクやマスコミが出てきたら、便乗して売ろうとする不動産ブローカー、そして売りたいという所有者が出てきて当然だ(笑)。

ただ、日本人所有でも日本の山林の管理はひどいことになっているのに、持ち主が外国籍であることを問題にすることが馬鹿らしい、と言いたいのだ。
とくに山林はどう転んでも利益を出すことが難しいのに、それを外国人が買ってくれるというのは、逆に日本の利益にさえなると思っている。不良債権を購入して、それをリセットして再販売する投資会社みたいなものだ。

ともあれ、記事によると、倶知安町だけでなく、道内各地で土地が外資に買収されていた。国としてはニュージーランドやイギリス、シンガポールも上がっているという。なかには自衛隊基地近くも……。北海道の森林をなぜ海外資本が買うのか。

私はスキー場とか、リゾート地でも作る気じゃないか、と想像するが、日本の山林の価値がこうしたことによって見直される契機になるかもしれない。

そういえば、バブル期に日本の不動産資本が、アメリカのエンパイヤステートビルを購入したこともあった。だが、結局食わせ者で、散々食い物にされた挙げ句に、バブルが崩壊。逆にアメリカの景気が回復する中、捨て値で買い戻されたと記憶している。

日本も、これと同じことをする度胸と才覚があればなあ。

追伸・7日のNHK「クローズアップ現代」で、この問題を取り上げるそうだ。遠藤日雄・鹿児島大学教授が出演する。

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森林資源」カテゴリの記事

コメント

北海道の57haですから、九州だったら5.7haくらいなもんでしょ。いくらでもあるでしょうね。投資額もいくらだったんだか。

誰が買うかより、どのように森林を使うかが問題ですねー。

ニセコ界隈で57ヘクタール、、、別荘またはリゾート開発目的か、それを見込んだ投資・投機でしょうね。話題になっている水資源の話とはカテゴリーが違う。

とすれば、新しい話題でもなんでもないですよ。

いや、この情報で小躍りしている人がいるんじゃないかと。もちろん、「日本の山林が外資に買われる」と警告していた輩です(笑)。彼らは、自分たちの主張が認められたと喜ぶでしょう。

小躍りしている人から連絡がきましたよ。ついでみたいに言ってましたけど,よほどうれしかったんでしょう。

このブログ,紹介しておきました(笑)

日本の国土が、鬼畜外資に変われたというのに喜ぶなんて、売国奴だなあ(苦笑)

NHKTV クローズアップ現代を見ました。

まさに、日本の森林が狙われています。
国際的には、日本の森林は木材価値がでる、水の価値、そして二酸化炭素の排出権取引に使えると3拍子そろった買い得の物件です。

日本の政府、林野庁は真剣に国土の保全、林業の再生事業に取組まないと、高齢化した零細な山持ちはドンドンお金に飛びつき、北海道をはじめとして森林が水源地が売られて行くのではないかと思われます。
大森林所有者も同様でしょうから。
三重の大森林所有者が1000haもトヨタに売却した話も最近ですね。これから国内の企業も森林を買い始めるかも?

早く、国策としての林業政策を打ち立ててほしいものです。

日本の杉やヒノキを、輸出してお金儲けが出来るビジネスチャンスなのになあ! 残念です! 
億万長者ならいまがチャンスでしょうから!

御無沙汰です。
既にご存知だとは思いますが北海道だけでなく玉置神社周辺もすでに購入されたという話しを聞いています。
龍神の林家にも話しが来ているようです。最初は国内の商社が話しに来るようです。
全ては将来の水源地確保のための動きだと思われます。木の儲け話はダミーのような気がします。

これまでブログで何度も書いてきたとおり、外資が日本の森を狙っているなんて、幻想ですよ。とくに木材や水源狙いというのは、論理的にあり得ないと書いてきたつもりなんですが……。

一部の土地を外資が購入するのはごく普通の経済行為です。むしろ大企業が買うのなら境界線を確定させるのに効果的ですよ。外資以前に、日本人が山林をどれほどデタラメに扱ってきたか振り返るべき。

今回の項目でも、そういう見方を笑い飛ばしたつもりんですが、テレビ番組の影響力はそれを越えるほど大きいんでしょうかねえ。

クローズアップ現代。見ましたが、購入の動機がCO2排出権ビジネスの絡みだったり、森林を持つことが富裕層のステータスだったりで、必ずしも開発したいのではなくて、むしろ、森林の保全には都合が良いように感じました。

私も見て、その値段がha当り300万円って聞き、まさか、これは放送の誤りで本当は30万じゃなかろうかとNHKに問い合わせたら、確かに300万円です!との返事。
でも、こんな単価で買って件の中国人はどおすんの? 正直考えも及びません。(~_~)
因みに相場の5倍とのことでした。

私は録画に失敗して、半分も見られなかったんだけど、結局は平野氏に踊らされた番組のように感じました。nhkなりに節度を持って描いていますが、「外資は怖い」という印象を与えただけになっているのではないかと。
日本人所有者の荒れた山林はどうなるのか。外資を規制するより、荒れた山の所有者に課税した方がいいのではないかなあ。
それと遠藤さんまで公有化に賛同したような発言があるのは残念。

それにしても1ha300万円ですか。元所有者は大儲けですね(^^;)。

開発用地としての投資なら決して高くはないですよ。>300万円
上手な投資と言えるかどうかは置いておいて。

それと北海道の場合はあまりありませんが、単価を論じるときには縄延びを考慮しないといけませんね。

例えば、先日の産経の記事、
http://sankei.jp.msn.com/life/environment/100729/env1007292214001-n2.htm

>登記簿上250ヘクタールの土地が7千万円
>(1ヘクタールあたり28万円)で売られたが、

のくだりですが、この山林、実勢面積は1000ヘクタール以上あるんですよ。たぶん記者は知ってて書いてるんでしょうけどね。

ああ、この記事の書き方だと、実勢面積を知っているようですね。相変わらず、レベルの低い世論誘導が好きだこと。

それにしても4倍の縄延びですか。私も、そんな山林を買いたい(^^;)。

あけおめです.「日経ビジネス」2011.1.3新年号特集「新・金融立国ニッポン」にこんな文面がありました(p.26).

>「日本では水資源を狙っていると報道され,反外資の
>ナショナリズムがかきたてられている.だが,中国人が
>本当に水を狙っているわけではない」と香港にある
>証券会社の幹部は言う.

ここから先が長いので引用はしませんが,要するに土地を「保有」することの意味が日本と外国(特に中国)とでは大きく異なっていること,そしてたとえば中国では政府の方針により簡単にその土地を(事実上)召し上げられてしまうこと,一部諸国では不動産バブルが沈静化しつつあることなどを挙げた上で,要するに海外の富裕層が資産保全のために安価で安心な(政府リスクの少ない)日本の土地を買い漁っているという主張です.

別に日経BPの回し者ではありませんが(笑),詳しくは誌面をどうぞ.

自国で土地所有ができない中国人にとって、お金持ちになった人が海外に土地を求めるのは、心情的にも理解しやすいですね。

やっとマトモな論考で出てきたというところでしょうか。実は、同じことは前のNHK番組でも触れられているのですが、それを取り上げる人が少ない。

ちなみに日経ビジネス誌は、なかなか読めないよ。

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