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2010/10/06

美林基準とハビタット認証

先に、健全森林率だとか、世界美林遺産なんて基準で森林を評価することを提案?したが、それに近いものがすでにあることを知った。しかも、ちょうど先月、認証を受けた森林が発表されていたのである。

財団法人日本生態系協会のハビタット評価認証(JHEP認証)である。これは、生物多様性の保全や回復に資する取り組みを定量的に評価、認証する制度なんだそう。生物多様性の価値を、客観的に数値化して評価しようという発想だ。ただし、主に企業対象で、しかも森林だけに特化したものではない。

ともあれ、三井物産(株)社有林(京都の清滝山林)が、日本の森林では初めてこのJHEP認証(AA+)を取得したという。

審査の内容は、「基準年(土地取得年あるいは申請年の30年前)以前」と「基準年から50年間」における生物多様性の状況を定量評価し、比較することにより、事業者における生物多様性の保全や改善への貢献を科学的に証明する、とある。

そして今から30年前と比較し、森林の量・質を過去よりも減らすことなく、可能な限り向上させる(森林管理が行われていることが必要。

もっとも、これはあくまで認証。定量的に健全な森林がどれだけどこにあるかを調べるものではないし、また広く日本全体の森林から美林を選び出すものでもない。あくまで取得しようという意志のある対象(森林)が審査を受けるものだ。

しかも気になるのは、清滝山林は、人工林を天然林に移行させていることが評価されたという文言がある点だ。ようするに人工林を多様性に劣るとしているのだ。この点は、根本的に発想が違う。私の考える健全な森林、生物多様性のある森林の意図とは、あくまで人が手をかけることによる健全性を評価するのだから。

やっぱり基準には、森林美学を使わないと(^o^)。

それにしても、主催が財団法人とはいえ、やっぱり認定ビジネスの臭いがプンプンするな(^^;)。この財団、ほかにもビオトープ管理士とかこども環境管理士なんて試験やってるもんなあ。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

朝晩めっきり涼しくなり、金木犀の薫が香り始めました。

日本人は、資格に弱いですね!
管理栄養士、ビオトープ管理士、など◯◯管理士が次々に出来てますが、その資格がないと就職できない仕組みが出来上がる社会が嫌ですね。

たとえば、保育士という資格があります。
必要な科目を修得した20歳の学生が、この資格で子どもを保育する訳ですが、これって大丈夫かな?と思います。

なぜなら、一度も子どもを出産して育てた経験のない若者が、資格だけで保育に携わるからです。頭でっかちな保育士が増える気がします。

私は、何人か子どもを出産して育てた経験があるおばさんの方がよっぽど保育士にはふさわしいと、思いますがいかがですか?

これって、昔はみんなそうでしたよね。
隣近所のおばさんが、子どもを見てくれました。そのおばさんは資格等なくても、安心して子どもを預けてました。

いまでは、核家族になり隣近所の繋がりがなく、個人個人が繋がりのない社会でお金を出して有資格者に依頼するという社会になりましたね。

こんな繰り言をいうようでは、私ももう老人でしょうか?


繰り言ですね。老人です(キッパリ)。だいたい今の世の中、話さなくてもわかる関係なんかなくなったんですよ、資格でもないと、その人の能力を信じていいのかどうかわからない。それに乗じて認証ビジネスを始める人がいて、お金を毟りとる。また資格を有り難がる御仁が増えたんだなあ……ブツブツ。と、繰り言いう。

人様のお子さんをあずかる。なんて、怪我でもしたときどうすんのじゃ。という時代の現代です。

・・・あ。危ない危ない。老人に分類されてしまう。

我々も認証ビジネスに乗り出して儲けましょう。「日本美林協会」(会長田中さん、事務局は不肖私)で森林美学に則った森林を認証するのです。生物多様性年と森林年の続く今年来年は光が当たるはず。認証の希望者があったら、田中会長か各地の支部が出向いて現地審査。審査員には日当5万円×3日+審査料は1件200万円。宿泊は認定申請者の負担で各地の高級木造旅館にしか泊まりません。審査は協会独自の美学基準+公益的機能基準を適当に会長が作って下さい。

なお、売り上げの分配は会長8割、事務局2割くらいでいかがでしょう。

その話、ノッた!
なんたって日当が気に入った。審査料も、森林セラピーに比べたら安いもんだ。審査基準? そんなモン、ひと晩でつくれるわ。……問題は、認定取りたがる山主への営業なんだよな。。。

思いつきブログってタイトルは免罪符のつもりかね。言いっぱなしは気楽だな。

物事の始まりは思いつきから。
だから、いいんじゃないのかなあ。

ええ、気楽ですよ。文句あるなら読むな。ボケ。(日垣隆風)

前エントリーに続き,施業林の美しさに関連したエントリーを続けて二つも書いてくださったこと,
また関連して,皆様のコメントの中にも森林美学や施業林の美しさについて言及されていることに,感激しております。
まずは,この分野に関係しているものの一人として,心から御礼を申し上げます^^

前エントリーにおける田中さんのご指摘,
>美しさに一番も二番もない(^o^)
は,まさにそのとおりです(さすが会長♪)
美しさに1番も2番もありません。
その山の持ち主,その地域の方々が美しいと思えば,その森は美しいことになります。

美しさとは歴史的に,社会構造と連動した芸術や文化と常に関連して変化してきたものです。
近代において,それらの主体になってきたのは常に民衆です。
そういう意味では,民衆からの要望はあるものの,識者だけである程度は決定される「認証」と言う方法よりも,
昭和初期の国立公園制定の際に行われた
「新しい風景」を国民投票によって「みんなで選出」した
日本新八景選定のやり方のほうが,盛り上がるかもしれません。
何せ国民的な一大イベントだったんですから♪

ただし,森林の美しさには
伝統的な施業体系の中から見出せる,構築的な静謐な美しさから,
生物的に多様であるから感じる,混沌とした美しさまで,
色々なタイプのものがあります。
えーと,当協会(会長 森林ジャーナリスト田中淳夫氏,事務局長 沢畑氏^^)といたしましては,それら施業林の美しさを識者を交えてタイプ分けし(天然林施業タイプだとか広葉樹方が林タイプだとか,有名林業地タイプだとか。このタイプ分けが実は大仕事w),
しかる後に各市町村,各広域行政区,各県,そして国という,
それぞれの行政区の広がりの中で
・タイプ分けされた新しい時代の施業林の美しさごとに
・その地域の住民が主体となって
選出していく事を提案したいものでありますwww
最後は,国立公園と同様,国民的な広がりとして展開していきたい所存です←悪ノリwww


美しい施業林は,長い年月をかけた,自然と人間の英知との調和の賜物です。
樹木そのもの,自然そのものにかけた深い人間の愛情があって,初めてかなえられるものだと言うことを,美しさで再評価されるといいなあと思っています。
そしてその暁には,事務局で働かせてくださーい♪

すみません,朝早くて寝ぼけていて,結構誤植があります。

広葉樹方が林→広葉樹萌芽林

です♪

yupcolor 様、長文ありがとうございました。

かつての国立公園制定は、国民投票だったんですか。やはり公募がいいですね。
タイプ分けめんどくさそうなので、まず自薦他薦を問わず候補を募集して、それらをチェックして歩き部門ごとに選定するのがいいなあ。そうしたら全国の森林を見て回れるし(^o^)。

基準は、私が美しいと思う……では怒られそうですが、見た目のほか、生物多様性とか森林成立までのストーリーも加えたい。

ちなみに、私は蓮舫議員のファンです(^o^)。
常に「一番じゃなくてはダメなんですか」という問いかけをする視点は持ちたい。「森林、なくてはダメなんですか。草原ではいけないんでしょうか」「森林は美しくなければ必要ないんでしょうか」と。

長文スミマセン(謝

>常に「一番じゃなくてはダメなんですか」という問いかけをする視点は持ちたい。「森林、なくてはダメなんですか。草原ではいけないんでしょうか」「森林は美しくなければ必要ないんでしょうか」と。

良いと思いまーす♪
私は美しさ原理主義じゃないし,別に美醜で森が成立するわけじゃありませんので。
ただ,林業の技術者の方がカンジええやん,と思う森林の状態って,林業的にも合理性があるみたいでーす。
by. Forest Aesthetics

私が「森林美学」に興味を持ち出したのは、「豊かな森林」って、どんな状態? という疑問からです。仮に生物多様性の高い森だとすると、森林の生物調査をして数値化しなければ答が出せなくなる。あるいは収穫量の多い森にしても、材積調査などが必要です。

それよりも「美しい」と感じる森こそが、実は生態学的にも生産量的にも概して優れているケースが多いのではないか。そんな基準なら素人にも手が出しやすいし、またそんな眼で森を見る方が楽しい。森そのものの、様々な多様性を見いだせるはず。

もっと人間の感性を信じようよ、というところに行き着いたのです。科学性を追求すると、科学でなくなるのは、今西錦司的ですかね(^^;)。

はーい♪
おっしゃるとおりです。
美しい森林は,実は生物的にも豊かな森林といえることが多いです。
ただし,森林美学では,「見る目」を持った方々の視点での美しさ,と言うエクスキューズがつきます。
ですから,林業技術者や,森林と長く付き合っている方々の「見る目」がとても必要になってくるのです。

具体的なデータや成果,美しさの質などなどは,またいずれかの機会にでも^^

今までこういった評価方法が普及定着しなかったのは、「データ原理主義」のせいでしょうね。役人のそれは単なる責任逃れ(データに責任を押し付ける)に過ぎませんが、事業家や学者がこれに陥るとたちが悪い。

ヨーロッパの学術界は既にデータで表現することの限界を感じていますので、データ原理主義はもう古い価値観になりつつあります。

「美しい」とか「心地好い」とかそういう価値観をコントロールできる人が、これからの時代をリードすると思います。

ヨーロッパでは、データ原理主義は弱まっているんですか。アメリカだと、「美しい」と感じる感覚を数値化したがりそうだけど(^^;)。

具体的に審査しようと思ったら、積み上げた事例データや審査基準というものは持ち出さざるを得ないけど、それは後付けで、「美しいものは誰が見ても美しい」はず。自身では気づかなくても、指摘されたら納得するべきものです。あとは「好み」の制御ですかね。

おお、何か盛り上がっていますね。協会も認知されたようだし、滑り出しは上々です。

森の健康診断程度の作業で得られるデータをもとに、会長独自の基準で判断するというくらいになればいいですね。基準ももちろん公開する必要はありますが、好みが反映されていれば十分です。

住民投票というのも面白そう。幼稚園児とか小学生を連れて行って、美しいと思うかどうかを投票するという手もありますね。

なお、yupcolor氏が事務局に就職するとなると、取り分は8:2では足りない恐れがありますので、6:4でお願いします。

森林系BF団結成の現場に立ち会っているようですwww

「思いつき」からは、やっぱり素敵なものが
産まれるのだ♪

事務局経費は増やしてもいいですが、美人OLを雇うこと。

アノ~BF団って、なんですか。秘密結社? やはり美林は隠しておかなくべきなのか。さもないと、すぐ枯れる。美林薄命なんて(^^;)\(-_-メ;)アホ


ちなみに日垣隆のツイートを確認すると、最近はボケ、じゃなくてアホを多用していますね。

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