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2010/10/04

木材自給率と食料自給率

2020年に木材自給率を50%……これは、まだ民主党マニフェストから下ろしていないから、一応「公約」だろう。

ふと気づいたのは、同じく民主党は、2009年に「10年後に食料自給率50%を掲げていること。こちらもマニフェストから下ろしていないはずだが……。

木材自給率を50%にすることは無理があることは以前も記したが、食料自給率に関してはほとんど心配していない。いや、達成できるという意味ではなく、別に増やさなくて今のままでいいんじゃない? と思うからだ。

だって、食料自給率という場合は、人の摂取カロリーで計算しており、生産量カロリーとは別だからだ。実は生産量はもっと多い。私は、生産された食料の半分近くが廃棄されていることを聞いて仰天したことがある。

農家はかなりの作物を捨てている。規格外だったり、未成熟・あるいは過熟品は出荷しない。さらに出荷後も痛んだり売れ残ると捨てられる。売れたものや、加工の途中でも廃棄される分は出るし、完成した食品も残飯や売れ残りはゴミ扱いだ。素材を扱うスーパーマーケットでも捨てるし、レストランやコンビニの弁当なども半分は捨てられている。そして自家でも食べ残しは出る。冷蔵庫に入れたまま腐らせて捨てた経験はたいていあるだろう。

また自家消費に回す生産物は、生産量に入れられていない。農家には「おすそ分け」という名の消費もあるが、これもカウントされないはずだ。おそらく生産量の3割以上は、そうした見えない消費に回っている。

というわけで、生産したうちの半分が食べられていないのだから、もし食料危機が来て、食料輸入がストップしても、廃棄分を食べたらいいだけのこと。すると単純に2倍以上自給できるから、食料自給率は8割を越える。
さらに休耕田の再開墾などで増産も行われるだろうし、ほとんどの人が飽食をセーブするだろう。つまり、日本人が飢える心配はないのだ。(そもそも食料輸入がストップした時点で、食料自給率は100%になるのだが。)

だいたいカロリーベースの食料自給率なんて、馬鹿げている。和牛食っても、牛の飼料が輸入品だったら自給率に貢献しないことになる。

……というようなことを考えていたら、木材自給率なんてのも馬鹿げているように思えてきた。単に外材の輸入量を減らせば、自給率は上がるのだから。その外材の代わりに国産材を使うという当てはない。外材使った木の家を止めて、鉄骨の家が増える可能性はかなりあるだろう。コンクリートや鉄骨の家や建物が増えれば増えるほど、みかけの木材自給率は上がる

現在推進されている低層公共建築物の木造化も、下手すると外材の使用が増えて自給率を下げかねない。無理に国産材を使おうとすると不具合が出るので、高層化して鉄筋コンクリート製を望むことも起こりうる。

仮に外材が国産材に置き換わっても、おかげで禿山が増えるのでは本末転倒。いっそのこと、健全森林率とでもいう物差しをつくってはどうだろうか。ちゃんと動植物が育ち、生物多様性が維持されている森林は、全体の何%あるかを調査するのである。再造林や間伐が行われていない人工林は健全ではないし、暗い雑木林も失格。その割合の増減を毎年発表して、一喜一憂する。

こんなこというと、よし、それをやりましょう! と基準づくりに全国の森林調査という名の無駄な仕事を作って税金むさぼる林野官僚が出てきそうだな(笑)。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

ふうむ。全国の森林調査。
ならば、まず森林の地籍調査をやり終えておくんなさいまし。

と、林野官僚のひとが読んでるだろうを前提に
書いておこうっと。(笑)

地籍調査、しっかりやって欲しいですね。境界線が定まっていないと、外資に森をすることもできません。

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