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2010/10/19

学生の卒論テーマ

たまに、学生からメールが来る。単に拙著を読みました、というものなら有り難く礼状を返信する。が、なかには質問状を送ってくる学生もいる。それも多いのが卒論などに関連して意見を求めるものだ。

正直、面倒なのだが、できるだけ丁寧に返信することにしている。私も、かつては大御所的センセイに一方的に手紙を送りつけた口だからだ。因果は巡る? 恩返しとして可能な限り私なりの意見は返答する。

ただ、その後たいてい返信はない。見ず知らずの人に意見を求め、それもプロの情報をえておきながら御礼のメールさえ出さないのだから、始末に悪い。「だから学生は……」と毒づかずにいられない(-_-)。

せっかくだから、そのうちの一つを本ブログのネタにしてやろう。

これは建築を学んでいる学生からだが「限界集落を建築を通して復興させるシステムを考える」という壮大な?ものだ。

それ自体は結構なことだ。ぜひ、斬新なアイデアを出していただきたい。こちらが参考になることもあるかもしれない。

こんな意見を述べている。

>私は一つの可能性として、教育施設であると考えます。
>若い世代の人々が農家に住み着くことは極めて少ない。これは子供を育てる環境が農村では整っていないからだと思います。
>村を維持し続けるためには少なくとも教育施設というインフラが必要だと考えています。

廃校になった学校の跡地に交流の場を設けるという試みも行われているが、それでは村の持続性を見込めない、ただの観光の場となってしまうというのだ。だから、人が住む施設が必要というわけである。
それはそれなりの意見であろう。

提案は、
一つ目の案は、保育所です。農村を体験しに来た都会の子供たちを受け入れるための保育所をつくることで子供たちの人数を確保し、保育園を維持させる。
二つ目の案は、農業の大学校です。「農業をする」という明確な目的を持った人たちを村の学校に集約させ、畑を維持します。

おお、それは面白い。

が、現状認識を少し誤っているのではないか。

第一次産業として働く場は無数に存在します
>都会でなく、田舎で暮らしたいと考える人々も多くいます。

どこに働く場が存在するのだ? どれほど稼げる場なのか? 田舎で暮らしたい人がいるのは事実だが、田舎でどうやって食っていくのだ?
また保育所も農業大学校も、どうやって経営していくのだ? 税金に頼るのか?それで自立した農村の復興になるのか? それに入学した人は、どこに住むのか。

そもそも何のために限界集落を復興させなくてはいけないと考えるのか。自然保全のため? それでは元からの住民の生活とは別次元である。

その点を指摘してあげたのだが、ムカついたのかもしれない(笑)。

しかし、質問して意見を求めた以上、礼はあってもいいだろう。そして完成させた卒論は、私に見せるべきではないか。

ちなみに、ちゃんと礼を尽くした対応をした人は、これまで二人だけかな。焼き畑の卒業研究をした女子高生と、割り箸の卒論書いた女子大生(いずれも当時)。彼女らからは、今もたまにだが連絡がある。うれしいねえ~(^o^)。

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コメント

もしかして?

最後の文章が引っかかりました。
もしかして、その学生はK女子大生ですか?
違うかもしれませんが、教えて下さいませ。

「ーー、割り箸の卒論書いた女子大生(いずれも当時)。彼女らからは、今もたまにだが連絡がある。うれしいねえ~ (^o^)。」

残念でした。K女子大生ではありません。
声がかかれば懇切丁寧に指導してあげるのに。高桑教授を差し置いて(^^;)。

いずれも、すでに卒業されて社会人になっています。一人は、もうお母さんにも……。

そうでしたか!
嬉しいですね。色々な所で、ワリバシが話題になるのは。

是非一度、田中さんに来て頂き、日本の林業のお話を話して頂きたいのですが、お時間はありますでしょうか?お忙しいとは存じますが、その節はよろしくお願い致します。

ところで、今日の京都新聞の夕刊に、市民サークル、林業女子会@京都設立の記事が掲載されていました。京都の女子大生が張り切っています。

北山杉やら、ナラ枯れやら、取り上げる話題には事欠きません。
フリーペパーも出すようですし、今後の活躍に期待します。
東京のような、森ガールや山ガールとちがい、生業としての林業に関しある女子のサークルというのが頼もしいですね。

林業女子、いよいよマスコミデビューです。
興味示しているマスコミはいっぱいあるんですが、あまり急いで露出するのではなく、まず地固めができてからと思っています。
といいつつ、11月4,5日の「木づかい祭」では、林業女子について私が熱く?語るのですが(笑)。ぜひ、ご参加ください。

逆に女子大生相手に林業について熱く語るのもいいですね。女子大生恐怖症(^^;)の私でも務まるでしょうか?  (饅頭怖い、じゃないよ。)


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