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2010/11/11

木材はスイーツ!

新潟では、薪屋(薪ストーブ用の薪販売)を取材していたのだが、そこで斬新な言葉を聞いた。

「薪は、スイーツと同じなんですよ」

スイーツ。そう、甘いデザート、ケーキ類のことだ。燃やす薪がスイーツ?

その心は、別腹(^o^)。

薪ストーブおよび薪は、非常に高い。もし暖まることを目的にしているのなら、灯油かガス、電気ストーブの方がはるかによいだろう。薪ストーブは着火に、温度調節に、後片付け、手入れに手間がかかる。すぐ暖まるのに不向きだ。そして何より高い。

経済的には、薪ストーブは何十万円とする。薪も、灯油よりはるかに高い。自分で作れる人ならよいが、それでも伐採から割り、乾燥、保存と、大変な手間がかかる。

それでも注文する人がいるのは、薪は情緒を買うのであり、心理的に出す財布は、一般の家計の光熱費とは別なのである。まさに別腹だ。

スイーツも、食事とは別腹で食べるし、また美味しい店があると聞けば、距離を無視して足を運びがち。まさに薪はスイーツと同じなのである。

もっとも、そのためには見かけがよくないといけない。樹皮が汚かったり、カビが回っていたり、砂や土がついていると評判を落とす。テーブルに乗せて鑑賞するほどの薪でないと高く売れない。だから見た目も重要だという。この点もスイーツ的だ。

またカロリーなども考えない。ダイエットしたい人はスイーツを食べてはダメなのであり、地球環境を考えて二酸化炭素排出削減を考える人は薪ストーブを使うべきでない(^o^)。薪は伐採から運搬まで、二酸化炭素を排出することばかりだからね。

この話に感心したのだが、ふと考えると、そもそも木材自体がスイーツではないのか、と思いついた。

先に住宅の構造材は鉄骨で十分、木材の独壇場は内装材であることとシンポジウムで話したが、まさに内装材はスイーツなのだ。

機能性よりも、見た目、情緒を楽しむものだからだ。

こんなこと、昔の人はよく知っていて、だから役物(銘木)を流行らせたのだが、それは羊羹やきな粉餅のような昔の和菓子なのだ。今消費者が求めるのは、パティシエのつくる洋菓子であったり南国のフルーツなのだろう。

具体的に洋菓子のような内装材とは何かわからないし、それを国産材で作れるのかどうかもわからないが、スイーツを意識して開発してほしい。
いっそのこと、内装は住宅建築費と分けて、スケルトン(骨組みだけ)で販売(料金表示)したらよい。そして内装は、新建材クロスと木装の見本を用意して、好きな方を別料金で選ばせる手もある。まさに別腹だから。

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

 ご無沙汰をしております。

 FSC森林認証をテーマに、木材や環境のイベントへ出展して、来場者の皆さんとお話をしていてもそのようなイメージを感じています。

 私事で恐縮ですが、木製品を考えると富士山ベンチなどがその部類になってくるのでしょうか。

 木製品においてはいろいろな人が、工夫を凝らしていますね。
 内装関係だと、ん~、って感じですけど、誰かいいアイデアやデザインを導き出してくれるでしょう。私も、知り合いの方々に木装スイーツ的デザインの話し(果たして伝わるだろうか。でも、デザイナーさんならピンと来ると思います)をしてみます。

内装だけ別っていいですね。

内装木質コーディネーターなんてどうでしょうか。アメニティから医学的見地まで幅広い視点で内装木材をコーディネート。

スィーツだから、内装木材パティシエ?

内装を住宅建築費の中に含ませるから、値切る過程で木材部分が減らされるのではないかと思うのです。

別腹……会計を別にしたら、あえて高くても使いたい内装が浮き彫りになるかもしれません。それが木材かどうかは、商品次第ですが。

木装パティシエ。こんな名前付けて仕事を独立させるといいかもしれませんね。

ちょっとまじめな話を。

今、木青連の委託事業の関係で、住宅の住み心地についての調査を担当しているんですが、いろいろな住宅に行ってインタビューをしています。そこで気づいたことですが、木造住宅に住んでいて、内装に木材が多く使われているお宅の方って、最初から内装に木材を使いたいという意志をお持ちなんですよね。

多くのお宅、とくにクロス張りの住宅や工務店の標準仕様の枠内で建てられた住宅にすんでいる方は、最初にキッチンとかお風呂からはいるようで、内装は田中さんご指摘のように最後に決定しているんです。そういうところにお住まいの住人、とくに奥様の多くは、内装に対して言葉には出ないけれど不満を持っているという感触を持っています。高い買い物ですから、大きな不満をもっておられ得る方はほとんどいらっしゃらないですけど・・。

工務店さんも最初から内装を売ることはなく、内装に木材が使えることや、内装に木材を使うことのメリットを説明していない。そういうセールスをしていないようですね。

これはそういう調査の結果をもとにいうんですが、木装パティシエをつくると同時に、お店にスイーツがあるってことをまずショーケースに入れて示すことを始めるべきではないかと思います。そもそも消費者側はそういうメニューがあることを知らず、それを食べることによるメリットも聞かされていない。そういう状況ではないかと思っています。

つまり、スイーツありますっていう看板を出す必要があるんだと思うんです。

私は西粟倉の住宅は写真でしか見たことがありませんが、あそこにように、最初からショーケースに内装仕様も入っていれば、消費者としても最初に内装費を確保するんじゃないかと思うんです。あるいは内装から住宅を発想しはじめるんじゃないかと思うんです。内装材の意志決定は、優先度で決まるのではなく、順序の問題のような気がしてなりません。

内装を別にするのも大賛成ですが、消費者の意志決定過程にうまく木材が入り込めるようなセールススタイルへの転換が必要ではないかと思います。もう少しいうと、それが消費者の満足行く住宅設計プロセスとなって、住宅の住心地についての実感を高めると思っています。

今の研究で、うまくそれらが説明できないかなあと、日夜集めたデータとにらめっこです。

価値ある研究ですね。

建築主が内装を決める(選ぶ)行程を解明して、そこに情報を提供したら、価格にかかわらず木装を選ぶ家族が増えるかもしれません。いやオフィスだって。

これはセールスの問題なのだから、大手メーカーを含む工務店も挑戦してほしいな。

内装に木材を使用した家も増えてきているように
思うのですが、写真で見る限り、
どれも同じように見えてしまうような。
そして、色合いのせいかイマイチ目立たない
気がしています。
せっかく、ショーケースに入れて見せるなら、
もうちょっと美味しそうに見せる工夫が
必要なのかもしれませんよねー。
多くの人は、実物を見るより先に写真ですから、
そこで、よっぽど惹き付けるものがないと。
と思います。

実は私も、たいていの日本の家はデザイン的に実につまらないと思っています。
何も奇をてらえというのではなく、町並みとしてつまらない。

木装商品を手がけるなら、よほど頑張ってもらわないと。

また偉そうに書いてしまいました。つい余計なことを書いてしまいます。すみません。ちょうど似たことを考えていて、長くなってしまいました。

自分のブログの文より長くなってましたね…。

それにしてもなんでしょうね、この放っておけない感じ。つい熱くなります。

放っておけない……この感覚を持つ人が、木づかい関係者に多いから、「林業は、幸せな産業」なんですよ(^o^)。

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