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森と林業の本

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2010/11/19

石畳の道

昨夜の不調を受けて、今日は生姜シロップたっぷりの飲料をのみ、気分転換に森林療法を施した。おかげでわりと快調。

久しぶりの森歩きだった。情けないことながら、森の本を書きながら森には行っていない日々だったのだ。とはいえ、よく知っている山道・遊歩道を歩くコースは心地よい。

遊歩道の一部が、石畳になっていることに気がついた。わりと古い感じがしたから、もしかしたら山中の遊歩道になる前の街道の名残かもしれない。

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生駒山の暗峠。

奈良の都と難波の宮を結んだ日本の街道100選にも選ばれた古い街道。国道だが、峠部分は石畳が復元されている。


ところで石畳を風情があると喜ぶ向きがあるが、実はこの手の道は歩きづらい。完全な舗装とは違ってでこぼこがあるうえ、それが硬いのだから、足裏に響く。

石畳と言えば、世界遺産登録までなって有名な熊野古道は、石畳になっているところが多い。それがポスター写真にもなっている。だが、実はこの石畳の大半は復元されたものだ。世界遺産になる前から、古道の整備が行われていたが、その際に設置したものが多い。

ところが、この石畳の復元の仕方が間違っている。

なぜなら、本当の石畳の道とは、歩道の路面部分を固める意味があるが、そのまま石がむき出しになるものではないからだ。あくまで基礎であり、その上に土を盛る。

当たり前だが、石がむき出しでは歩きづらいからだ。昔は草鞋や下駄のような履物しかなかったのだから、石の上ばうりを歩けば足裏だけでなく膝まで傷めるだろう。クッションになるべく土を盛るのが本当の道づくりだ。石は、流水に道が崩れたり草木が生えないようにしているのである。

ところが、現代の人は、石畳がむき出しの方が風情がある、これが昔の道だと思い込んで石を表面に露出させたままにしている。観光客は、景観としては喜んで見せるが、歩きづらいことを口にしない。おかげで誤解はいよいよ強まる。

しかし、ハイカーも増えたのだから、そろそろ考えてほしい。長距離の石畳の道は歩けない。
ちゃんと土を被せるべきだ。土が無理なら、チップを固めた簡易舗装とか、いろいろ技術はある。ただ合成ゴムは歩きやすいけど、風情はないな。

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森林療法・森林セラピー・木育」カテゴリの記事

コメント

 私の近くにも結構有名だと思われる石畳があります。
 そこを年に1度か2度は歩くのですが、かなり歩きにくいですね。
 そのたびに「昔の人は大変だったのだろうなあ。」と思っていたのです。
 そこは、かなりの坂道ですから土などを盛っても結構流れたりしたのかもしれませんが。

 石畳の施工、維持管理はそういうものだったのっだと、恥ずかしながら初めて知りました。

私も知ってびっくり、でした。

今でも応用が効くように思います。
ただ当時は、補修が大変だったでしょうね。

田中さん! 気づいていらっしゃる? 

府と県の境目で石畳が違うのを…

私はこんな石畳なら現代向けでも古風でもなくタダの岩肌むき出し風の道はいらんと思っとります!

細かい玉砂利敷き詰め固めた道の方がまだまし…

特に府側は雑なんです…
県側は綺麗にしてるのに…

近隣住民の方はどう思われているのでしょうかね…

国道ってより酷道ですからね

ちなみに先月、大型ロングボディのトラックがあの石畳を県側から越えてきて石畳越えたところぐらいで路肩に落ちて往生してましたわ

なるほど、一部荒い石の張り方(写真のところなんか典型)だと思っていましたが、府県の境界で違うのか……。
しかも石の間が土ならともかく、セメントですからねえ。

まあ、酷道であることが名物になってるし(~_~;)。

そうだったんですね!!
横浜なんかは、わりと石畳が多くて、
ハイヒールにはかなりきついんです。
あまりに歩きにくくて、
車道を歩いたことも・・・・。
使う人の立場に立ってないインフラ整備には、
反対です。
(使ったことないけどベビーカーも大変そう・・・)

石畳を歩いて疲れたら、スリランカカレーはいかが。
いつも食べてるか(笑)。

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