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2010/12/13

自宅を自前の木で建てる

今日は、京都府下の某林業家を訪ねた。

御年、82歳の老林業家である。彼は、学校を出てからずっと家業である林業に携わってきたという。戦後最初に始めたのは植林。来る日も来る日も木を植え続け、夏は下刈りに汗をかき、やがて伐採も始めた。

「先祖が植えた木を伐って、その代わりに木を植え続けた。しかし私が植えた木は、まだ伐採していない」

「ずっとしんどい仕事ばかりやってきた」と何度も繰り返し、苦労したのに今や木は伐っても満足な価格では売れないため、放置せざるを得ないと嘆く。

ところが、話の中で、今の家は、自分の山から伐りだした木で建てた話になった。いい木があると、それは売らずに残したという。

「山にいいヒノキが2本並んで生えていたので、これを大黒柱と小黒柱にしようと決めて伐りだしたんだ」

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これが、大黒柱。一辺30㎝を越す。おそらく丸太では、直径50㎝くらいはあったのだろう。

小黒柱は、奥の台所にある。こちらは多少細いが、それでも一辺20㎝は優に越す。

自分の家になっている木材が、山に立っていた姿を知っているなんて、すごい贅沢なことだ。

コツコツ木を集めて、1年以上かけて建てたのだという。2階建てで離れもあるから、使用した木材の量もかなりのものだろう。

「全部、自分の山の木で家を建てた。スギとヒノキとマツ全部使ったな」

そういうので、私も部屋を見回した。ものすごく立派な鴨居がかかっていた。曲線を描いた木目が素晴らしい。

「こんな木もあったんですか!」と私。

「ああ、これは屋久杉だ(笑)」

ちゃんちゃん。

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

 我家は戦後の貧しい時代の昭和28年に爺さんが建てた家ですが、貧しいながらも山に木だけはあったので大工の棟梁を山に連れて行き、この山の木で家を建ててくれとお願いしたそうだ。
棟梁も中々の方で立木を見て、どこにどの木をあてがうかきめたそうです。
現在の大工さんにこの技術持った方はたぶん・・・・。

伐採跡地には子孫が家を建てるときの為に尾根には松、中腹には杉、土台にする栗、極めつけは風呂桶を作るヒバも植えられています(笑)

和帆足しの取材した人も、自分で原木を製材所に運んで挽いてもらったそうですよ。大工も含めて、みんな木の目利きだったんでしょう。

林家さんも、自伐して家を建てねばなりませんね(笑)。

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