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森と林業と田舎の本

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2010/12/10

「ぶらタモリ」と異なる時間の街

このところ、ずっと考えているのが、社会に流れる時間の速度?の違い。

すでに林業界の改革に伴う時間差とか、「減速社会」とか「TPP」などで異なる時間の概念が物事を複雑化させていることには何度も触れてきた。

高齢化が進み減速する日本社会と、グローバル化する世界との棲み分け。あるいは木の成長する森の時間と、人間の経済活動の時間の差が生み出すひずみ。

まだまだ悩みは続きそうだが、ふとみたNHKテレビの「ぶらタモリ」。

この番組、タモリが主に東京の街をぶらつきながら探索する……という趣向(もっともNHK的仕込みは随所にあるので、ぶっつけ本番とは言えないのだが)である。

今回は、三田・麻布を探索して、大名屋敷の庭園が今に残るイタリア大使館からその周辺の庶民の街、そして向こうに広がる高層ビル街……などを歩いた。

そこで案内役となったセンセイが、「東京は、いくつもの時代が重なり、それぞれが今も残されている」というような説明をしていた。

これをヒントにできないか?

異なる時間が流れる地域をモザイク状に配置したまちづくりを行うのだ。

減速して老人でも暮らしやすい一帯と、一瞬を競う情報化社会を隣接させる。それぞれの街は、租界のように壁を作って断絶させるのではなく、人は両方を行き来できる。だが、絶対に混在させない。あくまで違う町とする。好きな方に住んで、他方に通勤するという手もある。物とシステムは相互に侵入させない。

グローバル化で安く大量に入る輸入品で暮らす街と、地産地消的なスローなモノがある街。一方ではコンビニが社会の物流を支え、その隣にはリヤカー引いた豆腐屋さんが行き交う。減速町にファーストフード店や大量販売型の電器店は開店できず、グローバル町では速度で勝負する。のんびりしたビジネスをする会社は、すぐつぶれる。

それらは税制とか地価や不動産取引の許認可で分ける。法的には、スロー特区とかファースト特区を設けることでできないか。

これは、住宅地、商業地などといった昔ながらのゾーニングとは違う。ライフスタイルで分けるのである。ただし、近接することが重要。だって、人間はときにどちらも味わいたいからだ。

……まだまだ夢想の段階である。

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コメント

しまった・・・(__;)
実は、「森の時間、社会の時間」という催しやったんですけど,お知らせするのを忘れてました・・・・↓  もう遅い・・・(__;)
http://www.fsm.affrc.go.jp/Old/H22HappyoKai.html

ふっふっふ。この続きは、明日の更新で。

とりさんの上記イベント、近くだったら行きたかったです。山本君はよく存じておりますので、彼の発表も聞いて見たかったです。

「近接」は、魅力的にデスね。

都会の夜も、焚き火の世界も近い♪

町のコビトとも森のコビトとも
仲良くなれます。

人は欲深なのです。減速社会でのんびり暮らしたい反面、刺激いっぱいのグローバル社会で火花も散らしたいのです。

でも、それを繰り返しているうちに「足るを知る」時期がきっと来ると思っています。刺激を受けるのに飽きる時。安穏すぎる生活の限界……を知って落ち着くところに落ち着く。これが理想です。

たまの都会がいいですね。
いつもじゃちょっと。

「たまの田舎がいいですね。いつもじゃちょっと」と思っている人の方が多いと思うなあ(~_~;)。

人が「足るを知る」心になれるには、どんな仕掛けがあれば……と考える今日この頃。

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