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森と林業の本

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2010/12/20

こんな山主

今夜も飲み会……。連日だけにバテ気味。しかも仕事も詰まっているというのに……。

今夜は、林業について聞きたいという某山主が相手であった。初対面だが、強引に今夜を設定されていかざるを得なかった。

とにかく親か亡くなって相続した山が故郷にあるそうだ。それをどうすればよいか……?というのが相談の趣旨。

「どの程度の面積があるんですか」

「いや、それがわからない」

「大雑把で結構ですが」

「いやあ、それが……5、6町歩かな」

ずっこける。この程度の面積で林業を行うのは無理である。

「でも、間伐しろと地元から言われたから依頼したら、100万円ほどかかった」

それなら、5,6町歩ではないだろう。それともボられたか?

「30年生のヒノキがこれぐらい育っていて」と広げる手は、直径3,40㎝を示している。ヒノキが30年でそんなに生長しませんぜ。

故郷の山を気にかけつつ、実はまったくというほど知識はない。というわけで、林業の話をするレベルに達していないのであった(笑)。

とはいえ、境界線はちゃんと確定させているそうだし、名義変更もしっかりやっている。間伐したのというのだから、それなりに手入れも地元にやってもらっているのだろう。

「いっそ、売ったらどうですか」

「買い手がいるの? 金になるかね」

「大丈夫です。山林を欲しがっている人はわりと多いですよ。私に任せていただいたら、ちゃんと中国人に売り飛ばしてみせます」

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コメント

その程度の認識でも、いざとなると「先祖代々の山ガー」って勢いづいて来ますからねえ。。

公簿で5・6町歩だと普通は実測見込みで10町歩以上あるでしょうから、補助金なしの施業だとしたら、そんなにぼったくりでもないですよ。補助金交付時の精算じゃなくて事業費先払い形式なら、単に取られただけと思われているのかもしれない。

それはそうと、やっぱり山林不動産ネタで一冊書いた方が良いですよ。協力しまっせ。

5、6町歩というのが感覚的な広さで……。もしかしたら20、30町歩あるのかもしれない(~_~;)。
間伐施業も、補助金は地元(の森林組合?)が申請して知らせていない可能性もありますね。

山林不動産ネタの本か。笑い話集のような本?

森づくりを謳うイベントは地元でも結構開かれていますが、
プロと言える人が関わってない場合が多い。

林業という「業」の話ではなく、ロマンだけで森づくりを
話している感じがします。

きっかけはロマンでも「業」としての森林整備にも心を向けて欲しいですね。

「森づくり」は、今やほとんどがロマンじゃないでしょうかねえ。
業としたら、みんなやる気をなくすかも。

でも、ロマンを刺激しつつ、堅実な経営を取り入れてほしいのですが。

地元の森林組合では、補助金申請をしてお金が戻っても、山主に説明や返却をしない場合が多かったようです。
私たち民間事業体が入ってきて、今はあせって集約化にも取り組み始めました。
もうじっとしていてほしいのですが・・

補助金を森林組合が取ってしまったうえに、山主からも取るという構造ですかね。それで山主は「山は金がかかる」と投げ出す理由になってしまうような……。

林地がある森林組合の組合員ではないのでしょう
か?

森林組合の組合員であれば 山林所有者に代わり
森林施行計画書を作っていると思います。
その施行計画書には、
林地の所在地・面積・樹種・樹高・林齢・
ha当りの立木材積・立木材積等が記載されているため
所有山林を把握できると思いますが...


>「でも、間伐しろと地元から言われたから依頼したら、
>100万円ほどかかった」

お話から 推測すると 捨て伐り間伐ですね。
樹齢35年~40年までの立木と思われます。
1ha 間伐するのに 10万円の費用が発生したとして
10haの所有になります。
ただ、森林組合の委託しているのであれば
間伐する林地を測量し 面積を出し
それから 補助金等を計算しますから
所有者には 面積と間伐負担金の見積が出されると思います。

田中さん 所有者さんにどのような業者に
間伐依頼されたか?お聞きになられたらどうでしょうか?

2年ぐらい前だったか 某森林組合の裏金が問題になったため
監査が厳しく、森林組合が補助金と所有者から
間伐費用の総額を両方を受けることは 無いように思います。

kaoさんが書かれているように
10ha以上の間伐でしたら 間伐費用は高くないと思いました。

追伸:まだ 確定ではありませんが 来年度から
間伐施行の補助金のシステムが大幅に変わるように聴いています。

詳しく聞くと詰問調になってしまうので……(笑)。
ホント、何も知らないのです。間伐に補助金があることも知らないようです。でも、20~30㎝の立木があっても切り捨てですかね。もったいない。
まあ、お金を出すのは故郷を潤わせるつもり、というような発言もありましたから、出して惜しいと思っているわけではなさそうですが。

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