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森と林業の本

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2011/01/06

コナラの伐採

シイタケの原木にするコナラを伐採に行った。

ただ、我が地所はそんなに広くないし、毎年コナラなどを伐っているから、ちょうどよい木がなかなか見つからない。かなり巨木になっていたり、斜面の下の方にあるものは、伐採後に運び出すのに苦労しそうだったり。木材は、伐採より搬出が課題であることを、こんな身近なところから感じる。

それでも、下見で目をつけていた木にチェンソー持って近づいてみる。

記憶より太い。しかも大きく湾曲しており、枝が四方に伸びている。これは……。

昔なら、あんまり気にせず無造作に伐っていたかもしれない。しかし、私も視察やら取材で耳年増になっており、伐採の怖さをそこそこ知っている。この木を伐るのは、かなり難儀であることがわかる。

まず重心がどこにあるかわかりにくく、思った方向に倒せるかどうかわからない。弓状に湾曲した幹は、どこからチェンソーを切りこんだらどちらに跳ねるか読めない。もし幹が回転して跳ねて私を直撃したら、大怪我しかねないだろう。今日は、ヘルメットをかぶっていない。ロープもない。

じっと木を見つめること数分。

諦めた。

私の技量では伐らない方がよいと判断したのだ。ゆっくり切り込み、少しずつ傾ければ心配いらないと思いはするが、10にひとつの危険を感じる。こんな時はやめておこう。

どーしよーかなあ。と迷ったが、その後奇跡的?に、都合のよい木を見つけた。太さはそこそこで、わりと直立しているコナラを発見。ちょっと樹肌が通常のコナラと違っていて、見落としていた。これなら大丈夫。

あっさり倒した。ただ雑木林ゆえ、想定通り、掛かり木(^^;)。それを下から順番に切り落としていく。そして掛かった木も切り倒して、終了。

今度は、それをシイタケのホダ木向きで運べる長さに玉切りして、道路沿いまで何度も往復して運ぶ。そして車に積み込み……。たった1本の木でも、これほど手間がかかることを実感。

201101051423001

ちなみに、立木の撮影を忘れた。これが玉切り後。枝もできるだけ収穫した。

運び出し可能な太さと場所のコナラは、これが最後かもしれない。来年以降はどうしようかなあ。

実はシイタケに菌の駒を打って、栽培をするのは父の役割。実家に原木を運んだが、父も年だ。もう来年は作れないかもしれない、と弱気な発言が出た。

なんの、来年までに、あの曲がり木を伐る技量を身につけようかな(^o^)。

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森林活用(茶・蜂蜜・山菜…樹木葬)」カテゴリの記事

コメント

田中淳夫様

民主党もようやく重い腰を上げました!

私が以前から考えていました政策ですが、第1次産業に就く人に年間100万円を5年間支給するという内容です!
皆さん!これからは第1次産業で働きましょう!
色々ご意見もあるかと思いますが,ひとまずはぱちぱちします。


「農林水産省は「Uターン・Iターン手当」制度を創設する。2012年度にもモデル事業を開始する。就農から5年間、年間100万円程度を交付する方向で検討中。できるだけ幅広い人材を農業に呼び込むため、新卒者が農業に就いた場合も認める可能性や漁業や林業も対象とする方針。制度の利用者を最大で年間1万人程度と想定。予算額は最大500億円とか。」

この件については、次の項目で!

このコナラ。
クリの木じゃないですか??
コナラなのかな~・・・

ちょっと、コナラぽくないでしょう。私も迷いました。
でも、まあ、(枯れた)葉なども見て確認した(ギザギザはなかった)ので、コナラにしておこう、と(笑)。
クリなら、椎茸栽培に向いていないか?

椎茸栽培にクリは聞いた事はありませんが、試してみるのも
面白そうですね。
私は北海道の人間ですが、コナラとクリの木はとてもよく似ています。 しかし、切り口の芯の大きさからみますと、どうしてもクリに見えます。 ナラでも立ち枯れ気味や、劣勢のもの、表土の薄い痩せた土地等では芯が太くなる傾向があります。
泥濘の酷い湿地もその傾向です。
椎茸は、ナラ以外に、サワシバやシラカバ、カエデでもでるそうな・・・・
ちなみに私、炭焼きとホダ木生産の仕事してます。
では。

切り口からの判断でしたか……。私は、葉を見ないと樹木の同定はできないクチでして。ま、枯れ葉だったけど。

でも、シイタケのホダ木には、クリも使えるらしいですよ。ちょっと安心。汗かいて伐ったのに、シイタケ生えてこなかったら寂しいからなあ。

 クワガタ・カブトムシとコナラ

『「文化昆虫学」の教科書』八坂書房・2021年・144頁だとカブトムシやクワガタの人気は昭和40年代以降のことでエネルギー革命でクヌギやコナラが薪炭につかわれなくなって巨木化した影響ではないかとされています。
 害虫扱いだったのかも。

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