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2011/03/10

木質バイオマスに求めるもの

先日の講演で、バイオマス・エネルギーにも触れた。

と言っても、木質バイオマスで経済的に引き合うのは薪だけで、木質ペレットは難しいだろう、という程度の説明で、むしろ薪ビジネスを紹介するために触れたのだが……。

質疑では、地元で老朽化した温泉施設の石油ボイラーを木質ペレットボイラーへ切り替えようとしていることを指摘された。ちと、間が悪かった(^^;)が、話としては別に間違いではない。

ようは、バイオマス導入の目的である。

質問者も認めたように、木質ペレットは高価格で経営的には決して引き合うものではない。ただ、地元林業へのてこ入れとか、福祉的・情操的な効果などを木質に含ませるのなら、それはそれで成り立つ。石油使用との差額分を税金でカバーするのか、利用者への負担にするのかはわからないが、全体でカバーできるわけである。

実は、この点は薪だって、木炭だって同じなのだ。薪ビジネスが成り立つのは、燃料として薪を購入する人は、熱量としては全然劣るにもかかわらず、薪の炎を見てなごむといか情操面に高い金を払ってもよいと考えるわけである。
講演終了後、地元で炭焼きをしている人も現れたが、木炭を使用する人は、熱量だけではなく、情操面とか(料理の場合の)焼き上がりとか、無煙……などの機能を重視する。そして、見合う金額を支払う。

昨日の話に登場した建築家は、いま木質ペレットストーブを購入する人が増えていると言っていたが、よく聞くと薪とペレット併用ストーブだった。週末はゆっくり薪を燃やすが、平日はペレットを使う。その方が火付きが簡単だし、補給も楽だ。癒し効果は薪に劣るが、灯油よりはよい。つまり折衷した存在なのだそうだ。

ここに木質バイオマスに対して求めるものが見えてくる。熱量だけでなく、価格だけでなく、情操だけでもなく、使いやすさも加味される。

本当は、これらの機能を数値化してダイアグラム化? 幾何学表示して、そのバランスを読み取れるようにするといいね。薪は、機能性は劣るけど癒し面が強くてそれをカバーできるほどだと採用できる、逆にどんなに癒し面が強くても価格が高すぎるとマイナスになって購入できない……などと理論化するのだ。

すると、各資源の本当の価値が明確になるだろう。

 

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コメント

田中様

宮崎の事例で木質バイオマス話の切り口が違う話を・・・。

宮崎では、ハウス栽培が盛んです。当然、寒い日は重油を焚きます。

ある年、台風が来ました。通常、台風に備えて、重油タンクを満タンにするのが、台風対策だったのです。

しかし、その年は、雨台風だったために重油タンクが冠水で浮かび、転倒してしまいました。農作物に多大な影響が出たのです。

そこで木質バイオマスをと言う声が上がり、切り替えているそうです。

なるほど、木質ペレットなら水に浸かってもふやけて肥料になるか(笑)。

安全保障という機能も、木質バイオマスの特徴に加えるといいかもしれないなあ。

重油タンクが冠水で浮かび、転倒してしまったとのこと。
木質ペレットは、冠水で流れてしまい、燃料がなくなるので温室暖房に影響が出ると思います。

それでも、何で燃料を重油からペレットにする利点があるのでしょう。

先日、講演お聞きして以来田中さんのブログファンになっています。講演の後に現れた炭焼きのものです。^^
木質バイオマスの薪でも炭でも情操面の利用価値は確かですよね。時代はかなりそっちの価値観に向かう人間が増えていると思います。
それから、今日の大震災では停電になりインフラが機能停止していますが、化石燃料たよりで大パニックは必至でしょう。
炭や薪では非常用の燃料としても有効に活用できるのではないかと考えます。

重油がもれると、土壌が汚染されて使い物にならなる。
木質ペレットは、肥料になって土壌が肥える(笑)。

薪や炭は、ライフライン面でも電気やガスに比べると有利かもしれません。

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