無料ブログはココログ

本の紹介

« 木材の震災需要を逃すな | トップページ | 需要と供給は、なぜつながらない? »

2011/03/22

伏状台杉

テレビで東北に雪が舞っているのを見て、やはり東北、寒そうで大変だなあ……と思っていた。が、昨日訪れた京都の花背の景色。

2

な、なんじゃこりゃ。雪景色じゃないか!

訪ねた家も、玄関が雪で埋まって入れなかった……。

東北より雪が多いんじゃないか。関西にも、こんな地域があるんだねえ。

おかげで山にも入れず。でも、家人(林業家)からはいろいろ話は聞けた。

さて、今回見たかったのは、伏状台杉。これは、一般に日本海側に分布するウラスギと呼ばれる品種で、伐ったり折れた部分から萌芽が出たり、たとえは雪の重みで枝が地面に着くと、そこから根が出て育つのである。これで育ったスギを伏状台杉という。

これを利用したのが、京都・北山の台杉仕立てで、一つの切り株からいくつもの幹が育っていて、庭木などに重宝される。もっとも、最近は売れなくなったそうだけど。

一般に針葉樹は萌芽更新しないものと思っているから、このスギはちょっと興味深い。

花背の奥山には、巨大な伏状台杉がある(幹回り18m)のだが、そこに行くのは4月以降ではないと無理そうだ。

諦めつつ帰りかけたが、途中で伏状台杉を発見。

023
なんとも異形だろう。

おそらく、一つのスギを伐った跡から数本の萌芽が育ち、それが太くなったところで、また伐採されて、その後に現在の幹が育っていると思われる。

039

この写真なら、わかりやすいか。

伐られた跡から芽が出た雰囲気がつかめるだろう。

昔は、これで育った木を出荷していたらしいが、やはり材質が悪いので廃れてしまった。

だから、このスギ林も、周囲は1本仕立て。おそらく苗は外部からウラスギでない品種を持ち込んだので、萌芽は出ない。

でも、スギはまっすぐ育つだけじゃない。雪に負けずにしぶとく伸びることもできるんだねえ。雪国ならでは、かもしれない。

このたくましいスギの姿は見る人の心を打つ。

« 木材の震災需要を逃すな | トップページ | 需要と供給は、なぜつながらない? »

森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

うちで管理している山に石徹白(いとしろ)杉の山があります。
写真のような台杉は見当たりませんが、伏上更新した3本4本の株立ちの木がたくさんあります。
豪雪地帯で、光が入るとすぐ笹が繁茂してくる場所です。
更新をどうしていくのか悩みどころ。
裏杉の苗を作っているところも少ない(岐阜にはないとという話)。

おお、岐阜にも伏状するスギがありますか。
今の時代、この手の株スギの材は売り物にならないでしょうが、むしろ曲がりくねった育ち方に価値を与えられませんかね。

ウラスギは貴重な品種ですが、実際の林業では扱い辛いでしょうね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36391/51187958

この記事へのトラックバック一覧です: 伏状台杉:

« 木材の震災需要を逃すな | トップページ | 需要と供給は、なぜつながらない? »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

森と林業と田舎