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本の紹介

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2011/03/24

テーマを決める発想の作法

突然やってきた原稿の依頼。7つの森の記事を書くことになった。

焦ってる。月末締め切りだから、時間がない。なにしろ現地取材もほぼ行けないし、経費も出ない。開き直って、いかに執筆しているか公開しよう。本邦初公開である(^o^)。

とりあえず、かつて私が訪ねた記憶と記録が頼りだが、時間がたったものは事情が変化しているかもしれないから、インターネットでその森を検索して、現状を調べたりもする。また新しい情報や観点も探るため、資料も当たらないといけない。

何より、それぞれの森の切り口が問題だ。みんな同じことを書いても仕方ないので、テーマを考える。歴史か、生態系か。人か。開発反対運動でもあれば、それもいい。

ぐだぐだになる。

そこで資料を読み、かつて訪ねたときの写真を眺め、とりあえず情報は頭に納めてから家を出た。

森のことを書くには、森を歩こう。きっと、何か浮かぶだろう。

ところが、森を歩くと目の前の景色はどんどん変化するし、その度に別のことを連想するし、どうせなら春の兆しはないかと探し始めたものの、山菜の一つ、花の蕾の一つもない。ああ、生駒山にまだ春遠し……と嘆き、おいおい、そんなことするために森に来たんじゃないよと我に帰る。

ずんずん、と山を進む。今日は思索のために森を歩いているのだから、あまり早く歩かなくていい。いや、ゆっくり歩くべき。それに服装も、山仕様ではないから、いつものように脇道それることは慎むべし。

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そんでもって、落葉をかき分け、土をいじると、見~つけた♪。
土器片を発見して悦に入る。これは奈良時代の皿の一部かな。生駒山は、やっぱり古代遺跡の宝庫だなあ……と、よし、古代史で一本書こう。

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そんでもって、山道は、引っかき回されているのはイノシシの仕業か。ミミズを探して土をほじくり返しているのだ。本当にイノシシ増えている。そのうち住宅街を走り回るのは間違いない。野生動物も、ときに自然破壊だよな。よし、動物で一本書こう。






ため池もあるな。これは人が作ったものだよな。里山って、ほとんど人が作った自然ばかりだ。そうだ、人がつくった森のことで一本書くか。

いっそのこと、森にこだわらず、里山について書いてもいいか。文句言われるかなあ。でも、締め切りギリギリに送れば、諦めるだろうな。それならテーマは棚田だな。棚田で一本仕上げるぞ。

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いやいや、せっかくだから林業そのものも扱いたいな。実は生駒山には、かなり立派な人工林があるのだ。美林とまではいかないけど、太いスギが密集・林立している姿は、なかなかカッコいいぞ。よし、日本の林業発祥について一本書くぞ。





道を進むと、たまたま目にした竹林の奥に巨木があった。竹に囲まれて窮屈そうだが、なんとサクラではないか。こんな木はほかにもあるよな。そうだ、人知れず存在する巨木で一本書けるぞ。

そんなことを考えて進むも、ふと目に入った道は、最近通っていない。いや脇道ではないよ。以前も通ったからね。道もそんなに険しくないはず。と、その分岐にもどって軌道修正。すると、あれ、新しい道ができている。きれいに整備されているから構わないね、とその道を進み、気がついたら見知らぬところへ分け入った。

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ほれ、イノシシが土を掘った穴に、ツバキの花が一輪。

生駒にはヤブツバキが意外と多いが、通常なら誰も見る人のいないところでひっそり咲いている。そんな花を愛でることができて幸せかも。もちろん、ツバキは人のために咲いているのではないけれど。

と、またもや見知らぬ道。なんか、最近草刈りした跡がある。かなり急で危なっかしいけど、この際だ、と足を踏み入れてみる。これは道じゃないかも、と気づく。それでも進むと、前方に送電線のタワーが。そうか、タワーまでたどり着くために急遽つくった道だったんだ。。でも後戻りする気になれず、進むよ、どこまでも。いつのまにやら川が出てきて、それを渡り、さらに進もうとしたら道は消えてしまい……。おいおい、ここはどこ?

気がついたら、いつものパターンに陥っていたのであった。最後は崖をよじ登って脱出。でも、いいや、なんとなく7本の記事書けるような気になってきたから。

でも、あと1本どうしようか。

※多少の創作は入っております。

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コメント

残りの1本は里山遭難記でいかがでしょう。もちろん、最後は田中さんが勝のです。何に?

「まっくら森」状態でしょうか。

にしても、生駒の山はすごい!
奈良時代のコビトの土器とか、
コビトの大群が通った跡とか。

遭難記かあ……。

森の紹介どころか大スペクタルになりそう。コビトを探して幾百里、探してくるぞと勇ましく、誓って家を出たからにゃ、見事勝ちます! (何のため?)

・・・戦国時代の森林管理とか、松山城の事等、田中さんの
視点で、とかいかがでしょう?(^^)

いや、その、森の紹介なんで……行きたくなるように書かねば(~_~;)。松山城に行って温泉つかってくるのもいいけどね。

里山で遭難。
コビトに遭遇。
谷山浩子の歌が聞こえる。
携帯電話に娘さんから連絡が来る「豆腐を買ってきて」。
コビトに買い物を頼んだら豆腐でなくて大豆を買ってくる。
田中氏、慌てず騒がず豆腐を作る。
なかなか豆腐が固まらないが、コビトの協力もあって何とか豆腐ができる。
何食わぬ顔で帰宅したら、娘さんがスーパーの安売り豆腐を既に買っている。
TPP反対!

谷山浩子の歌を全然知らないので、何の曲が聞こえるといいのかがわかりませんが。。。TPP反対は私の趣味ですが、これでは最後に勝ってないような気もします。

こうした事態に似合う谷山浩子ソングは……
やっぱり「まっくら森の歌」か、
思いっきりカオスの「ドッペル玄関」か。
「意味なしアリス」もいいな。
ぶっ飛んだ「かおの駅」は?

一聞、優しそうで実は怖い「森においで」とか、
やっぱり原点、「ネコの森には帰らない」。

でも、豆腐づくりの歌とか、TPP反対の歌はないなあ。
ま、軍歌が聞こえるよりマシ。

(続き)
・・・豆腐を食べる。
もしゃ。
ああ、コビトの帽子が。
ぐにっ。
ああ、コビトの長靴が。
やあっ。
ああ、コビト・・・。

BGM は、「まもるくん」

豆腐は、コビトの身体で作っていたのですね(T-T)。

なんか、コビトをつまみに酒を飲む巨人を想像してしまった。

ちなみに最後の1本は、力業で「植生遷移」を書きます。

植生遷移って、夜中にコビトがこっそりと木を植えて、そのうちに森林の構成が変わってしまうというアレですか?

熊(♀)さんのコビト豆腐、怖いです。

あ、あの、コビトでできた豆腐ではなく、
固めてるときに、
コビトがうっかり帽子を落としてしまい、
取ろうとしたら、足を滑らし、
もがいたときに長靴が脱げて。。ということなのですが。

で、豆腐を食べたら、もしゃ。なにこれ?
帽子じゃん。ぐにっ。やだ。長靴?
やあっ。空耳?と思ったら、
コビトが豆腐まみれで這い出てきたぞー。
という感じです。

多分、メルヘンです。

一夜にして植生が変わったら記事にできません(@_@)。
でも、遷移にはコビトの意図が絡んでいたのかもしれない……。

うっかり帽子……うっかり長靴……そして這い出て来るコビト。
やっぱり何人かコビトをすり潰して豆腐に混ぜているに違いない。ちょっと豆腐の色に、赤みかかっているとか。
きゃ~。

多分、ホラーです。

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