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2011/04/13

震災と緑化利権

今回の震災は、「地震」と「津波」、そして「原発」の3つである。この災害に見舞われた土地は、今後どうなるのか。

このうち、地震は、余震がそれなりに収まれば復興の道が開かれる。地割れや山崩れなどの修復・治山など、やることは山ほどあるが、問題は後二者。

津波被災地に関しては、そのまま復興するわけには行くまい。もはや防潮堤を嵩上げするだけですむのか。いくら高い堤防を築いても、それを超える津波が来たらひとたまりもない。総理も、住宅地は高台に移すと発言している。海岸付近の低地をこれまでのように街にもどせない。

もちろん、高層避難所をつくるとか、さまざまな案もあるが、おそらく一定の土地は、国が買い上げるかどうかはともかく、残されるのではないか。

一方、原発の放射能汚染を受けた地域も、放射線レベルが高ければ復興困難な地域が出てくるだろう。短期間ならともかく、長く住めない可能性がある。その土地もどうなるか。

こうした復興困難な土地は、どうするか。おそらく公園化、緑地化にするしかない……。

というわけで、実は緑化会社では、密かに動き始めているようだ

海岸部の緑化は、芝生や花壇がいいのか。それとも防潮の役割も期待して森林造成もあり得る。

放射能汚染地は、そう簡単ではないが、放置して荒れない程度の緑化は必要となる。それなら手間のかからない天然林施業案も出てこよう。そこに自律した生態系を作らねばならない。それも100年以上かけて巨木の森に仕上がるような造林を行う必要がある。

タイトルに利権とつけてしまったが、何も悪い意味ではない。今後必要な施策を読み取り、自らのノウハウを活かせる場を握るのは、重要だ。もし素人がむやみに手を出したら森林化や緑化どころか、無残な荒れ地にしかねない。

そして林業家も、森づくりのプロとして、この緑化利権に手を延ばしてもいいのではないかな。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

どんぐり好きのあの方が出てくる予感がするんですけど・・・
そういう嗅覚って天性のものでしょうから。

どんぐり好き……う~ん。

それはそうと、この被災緑地は何も森だけでなく、もっといろいろな動植物の楽園にしたらいいですね。人が開発しない土地というだけで,価値が生まれる。天然記念物を育てるとか。クマを放し飼いにするとか。オイオイ

ああ、放射能で巨大化したクマが生まれたらどうしよう(^^;)。

巨木の森。。巨大なドングリ。。
巨大なクマ。。
ブラックメルヘンの世界ですわ。

巨大クマが、好きな巨大ドングリ抱えて巨木の森を走ると、巨大キノコの陰から巨大アリスが走り出して、その足跡を追うと、巨大トランプ軍団が向かってきて……てな、メルヘンですかあ。

それとも巨木の森から姿を表すのは、ゴジラか、キングコングか……。

巨大ドングリがボトボト落ちる森のなかを進む。
巨大な昆虫と次々に遭遇。
巨大な熊糞が行く手を遮る。。。

コビト体験アドベンチャーランド(かなりハード)
になりそうです。

放射能を分解する「腐海」のような森が理想的だな。

巨大コビト(なんじゃそりゃ)には、ナウシカのように空を舞ってもらおう。

そこにオームならぬ巨大クマが……これが伝説のクマモリとなる(笑)。

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