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2011/04/19

復興バブルか、デフレ脱却か

『森林異変』でも触れたが、国産材の価格がなかなか上がらない理由の一つに、過剰供給がある。

「林業打ち止め伐採」と「官製伐採」(遠藤日雄・鹿児島大学教授)により、市場原理に基づかない木材の供給がなされているからだ。山主は、市場の動きを無視して、自分の都合で木を伐る。それを補助金が後押しする。

また相対取引により、安定的に引き取ってもらえる代わりに安値で抑えられるケースもある。そもそも合板などは、安いB材を使うという前提だ。そこに行き場を失ったA材が流れ込んで、結果的に全体の価格を引き下げる事態さえ起きている。

供給過剰は、デフレーションの原因となる。世の中のデフレが進めば進むほど、当然木材価格も下がるだろう。

だが、ここに震災復興により、巨大な需要が作られようとしている。とくに木材は、復興素材の中心的役割を担うだろう。

ということは、過剰供給が解消して、デフレ脱却が可能になるかもしれない

ただし、それが復興バブルになる可能性だって秘めている。供給が逼迫して、今度はインフレになるか。
だが、バブルの元の資本は、おそらく国の財政出動だろう。国債か、増税か(私は海外からの投資を呼び込めばいいと思っているのだが。担保は、日本の森林や水資源にしてもいい(^o^)……いや、デフレを脱却した復興後の経済成長期待を買ってもらうべきだろう)、いずれにしても、長続きしない。

復興バブルが弾けた時の対処の仕方を誤ると、また林業は改革を忘れて壊滅する。

山の木を伐り尽くして、木材需要も落ち込んだら、もはや何も残らない。

林業界も正念場ではないか。

今、ようやく森林林業再生プランを作って、改革の動きが見え始めたばかりだ。細部の問題点はさておき、変わらねばならないという空気は生まれている。

これまで地域振興や地球温暖化防止などを口実にしてジャブジャブ注ぎ込まれた補助金が、改革を忘れさせた。今度は震災復興バブルが林業の改革機運を潰した……といわれないようにしてほしい

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コメント

昨晩、WBSで震災復興のための資材の特集で合板が取り上げられていました。
被災した生産量は他の合板工場が24時間フル操業でカバーしている状況で震災前の生産量は確保できているらしい。
カナダからの木片チップの合板の引き合いがかなりあり需要先読みもあってかなりの注文があるとも言っていました。
こちらの市も、震災直後はぐっと上がったけれど、2回目は予想していたほどの値段がつかなかった。
我々生産業者としては、国産材があてにならないといわれないよう微力も微力ですが努力したいと思います。

あら、素材価格は意外と上がっていませんか。一筋縄で行かないものだなあ。

かつてダイエーが経営危機となり改革機運が盛り上がったときに、阪神大震災が起きてしまいました。そこでダイエーは大活躍したのだけど、結果的に改革そのものをしぼませてしまった。そしてその後の倒産……。

林業界が二の舞をならないことを期待します。

こちらは、3月一杯ヒノキが良かったです。4月に入って合板の代替材やら合板材料やらでスギが上がってきました。バブルと言うほどではありません・・・
相場は世相をきちんと反映しているような気がします。震災直後は需給のミスマッチが起こって様々の噂が流れましたが、合板の供給体制もなんとか落ち着きつつあるそうで、今度は断熱材が足りないと聞きました。(合板の価格は4割増しになったらしい!?儲けているとしたら建材商社か?)
ただ最近、いろいろな出会いが増えました。震災をきっかけ(チャンス)に自分も含め、様々な業種の人たちが動いているんですね。この出会いが、長い目で見たら「お宝」なのかもしれません。

おお、地域によっていろいろ動きがあるんですね。
でも、市場は真っ当に動いているようで何よりです。価格が暴騰したり急落したり、では危険です。

復興需要で儲けてやろう、と思って動くのではなく、被災地のことを考えて行動し、それが新たな人々とのつながりを持つことになり、結果的に次につながるのが理想的ですね。

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