生駒山のジビエ
道の駅へぐりを覗いた。
へぐり、とは生駒市の南隣りの町で生駒山の一角である。ここにある道の駅は、まったく観光地でも交通量の多い幹線ルートにも位置しないのに、大はやりである。駐車場に車が停められないくらい。
その理由は、農産物の産直をやっているせいだろう。
それ自体は、どこでもやっていることなのだが、強みは顧客層である。生駒市、平群町には数多くのニュータウンが生まれているが、その住人が購入に来るのである。
地元の農家がつくった作物を、地元の新規住人が買いに来る。まさに地産地消を絵に描いたような展開。下手に遠来の客を相手にするより、よっぽど強い。
私は、この道の駅ができたとき、経営を危ぶんでいたが、直売所を設置してから客の流れが変わり、大成功となったわけだ。
さて、そこで見かけたのが、この商品だった。
猪肉!
生駒山は、いまやイノシシの大増殖に悩まされている。農作物被害h大きい。私のタケノコを奪ったことも先日記した通り(T-T)。さらにハイキング道にも姿を見せたり、最近ではニュータウン近郊でも目撃談は増えてきた。
そのため駆除も行われているが、なかなか追いつかずに危険な状態になっている。
が、駆除したイノシシの肉を商品にしているとは知らなかった。計画はしたが、採算が合わないとか聞いていたのだが
100グラム400円なら、さほど高くないな。生駒山のジビエとして、産物にできないかなあ。
ちろん、ターゲットは地元である。地元で猪肉がポピュラーになることに期待したい。
« 草木塔を、今 | トップページ | 『森林異変』書評・ソトコト »
「森林活用(茶・蜂蜜・山菜…樹木葬)」カテゴリの記事
- ティラノザウルスと遣唐使とコウゾ(2025.03.30)
- 樹木葬を選ぶ理由(2025.02.12)
- 卒論「余剰ゴルフ場と霊園」を発見(2025.02.06)
- 地雷源でハチミツを!(2025.01.08)
- 幻の吉野漆と漆掻き道具(2024.12.24)
100g400円は結構良い値段では? 鹿児島黒豚の肉でもそれくらいするような。。。
ところで、ここの道の駅では猪肉は部位を分けて売っていますか? こちらでも部位を意識している猟師さんは少ないです。
投稿: 沢畑@しし鍋マラソン主催者 | 2011/06/03 20:54
猪肉は、黒豚肉並なんですよ(^o^)。
部位は分けていないと思います。完全パックの冷凍ものでしたが。
投稿: 田中淳夫 | 2011/06/03 21:49
毎年1回600人分(猪肉25kg)のしし鍋を作っているうちにわかったのですが、猟師さんの解体の上手下手がありますね。血抜きが上手な方とそうでない方と。
黒豚だと屠殺場経由なので、ある程度の技術水準はクリアしているのでしょうね。
猪も、上手に解体したおいしい部位(時々いただいたりします)なら、本当に美味しくて、何もせずに鉄板で焼いて塩をかけて食べるのが一番でした。
投稿: 沢畑 | 2011/06/03 23:19
「生駒山の地海老」と間違えてしまいました・・・
でも食べ物の話では合ってました。
少し前に鹿肉のソーセージの事をCBCラヂオでレポートしてました、あっさりとしてて美味しいとコメントされてました。愛知県の下山村や額田町(何れも旧地名)でも猪の肉を売ってた記憶があります。少しずつ広がるといいですね。
でも額田町の人が「猪わなに掛かっても売れんでのゥ、売ってるのはみんな養殖もんだぞィ!?」と言ってました、どうも狩猟肉は解体や販売がメンドイ(不可能?)らしいですね。
今でも法律がそのままなら「へぐり」のも養殖ものだったりして・・・(猟師さん解体もダメ)
それはないでしょうから、法律が変わったんですかね、それは良いことですね。
投稿: 建具屋@都築です | 2011/06/04 06:50
わざわざイノシシ、肉のために養殖しますか(笑)。
本当に売れるのならありそうな話ですね。猪肉を名物にしているところならあるかもしれない。
問題は、狩猟した獲物の解体は、免許持っている人と場所でやらないと販売できないことでしょう。それに技術によって味も変わるのは、沢畑さんの言う通り。
幸か不幸か生駒にそれだけの猪肉の需要はなさそう。
投稿: 田中淳夫 | 2011/06/04 09:32
>わざわざイノシシ、肉のために養殖しますか(笑)。
あれっ?記憶だけですみません・・・下山村か額田町か、何処かで見ました。「猪舎」(ほんとに記憶だけですみません)
でも、ブームになったら「大手」が出てきて養殖しそうなので、結局、野生は減りませんか・・・
投稿: 建具屋@都築です | 2011/06/04 10:07
あ、誤解されました? これはあきれているという意味です。
イノシシの養殖は、実際に行っていますね。たいていはイノブタですが。その方が飼いやすいし、肉質も柔らかくなると言って。
ただ、そこまで取り組むには、ちゃんと猪肉の販売を事業として成り立たせる覚悟がいりますが、生駒山系にそんな気配はないなあ。
だいたい増えたイノシシの有効活用が課題なのに、野生を狩るより養殖に走られたら困る。
投稿: 田中淳夫 | 2011/06/04 13:15
メジャーとまでは言いませんが、地域の物産館などで普通に売ってますねえ。もう少し高かったような。
お隣の新見市では、イノシシカレーやラーメン、精肉のインターネット販売もありますし。吉備中央町では、学校給食で使ったはず。
天然猪肉専門店 奥備中 猪の家http://item.rakuten.co.jp/okbinoya/
イノシシ肉で“食育”(山陽新聞)
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2011030509505624/
投稿: samiya | 2011/06/06 12:35
猪肉自体は、そんなに珍しくありませんね。
ただ、まだ珍味扱いではないかなぁ。
そんなに引っ張りだこで売れているとは聞かない。
その点が、ジビエの難しさですね。
投稿: 田中淳夫 | 2011/06/06 16:26