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2011/06/03

生駒山のジビエ

道の駅へぐりを覗いた。

へぐり、とは生駒市の南隣りの町で生駒山の一角である。ここにある道の駅は、まったく観光地でも交通量の多い幹線ルートにも位置しないのに、大はやりである。駐車場に車が停められないくらい。

その理由は、農産物の産直をやっているせいだろう。

それ自体は、どこでもやっていることなのだが、強みは顧客層である。生駒市、平群町には数多くのニュータウンが生まれているが、その住人が購入に来るのである。

地元の農家がつくった作物を、地元の新規住人が買いに来る。まさに地産地消を絵に描いたような展開。下手に遠来の客を相手にするより、よっぽど強い。

私は、この道の駅ができたとき、経営を危ぶんでいたが、直売所を設置してから客の流れが変わり、大成功となったわけだ。

さて、そこで見かけたのが、この商品だった。

201106031456000


猪肉!




生駒山は、いまやイノシシの大増殖に悩まされている。農作物被害h大きい。私のタケノコを奪ったことも先日記した通り(T-T)。さらにハイキング道にも姿を見せたり、最近ではニュータウン近郊でも目撃談は増えてきた。

そのため駆除も行われているが、なかなか追いつかずに危険な状態になっている。

が、駆除したイノシシの肉を商品にしているとは知らなかった。計画はしたが、採算が合わないとか聞いていたのだが

100グラム400円なら、さほど高くないな。生駒山のジビエとして、産物にできないかなあ。
ちろん、ターゲットは地元である。地元で猪肉がポピュラーになることに期待したい。

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森林活用(茶・蜂蜜・山菜…樹木葬)」カテゴリの記事

コメント

100g400円は結構良い値段では? 鹿児島黒豚の肉でもそれくらいするような。。。

ところで、ここの道の駅では猪肉は部位を分けて売っていますか? こちらでも部位を意識している猟師さんは少ないです。

猪肉は、黒豚肉並なんですよ(^o^)。

部位は分けていないと思います。完全パックの冷凍ものでしたが。

毎年1回600人分(猪肉25kg)のしし鍋を作っているうちにわかったのですが、猟師さんの解体の上手下手がありますね。血抜きが上手な方とそうでない方と。

黒豚だと屠殺場経由なので、ある程度の技術水準はクリアしているのでしょうね。

猪も、上手に解体したおいしい部位(時々いただいたりします)なら、本当に美味しくて、何もせずに鉄板で焼いて塩をかけて食べるのが一番でした。

「生駒山の地海老」と間違えてしまいました・・・
でも食べ物の話では合ってました。
少し前に鹿肉のソーセージの事をCBCラヂオでレポートしてました、あっさりとしてて美味しいとコメントされてました。愛知県の下山村や額田町(何れも旧地名)でも猪の肉を売ってた記憶があります。少しずつ広がるといいですね。
でも額田町の人が「猪わなに掛かっても売れんでのゥ、売ってるのはみんな養殖もんだぞィ!?」と言ってました、どうも狩猟肉は解体や販売がメンドイ(不可能?)らしいですね。
今でも法律がそのままなら「へぐり」のも養殖ものだったりして・・・(猟師さん解体もダメ)
それはないでしょうから、法律が変わったんですかね、それは良いことですね。

わざわざイノシシ、肉のために養殖しますか(笑)。
本当に売れるのならありそうな話ですね。猪肉を名物にしているところならあるかもしれない。
問題は、狩猟した獲物の解体は、免許持っている人と場所でやらないと販売できないことでしょう。それに技術によって味も変わるのは、沢畑さんの言う通り。

幸か不幸か生駒にそれだけの猪肉の需要はなさそう。

>わざわざイノシシ、肉のために養殖しますか(笑)。

あれっ?記憶だけですみません・・・下山村か額田町か、何処かで見ました。「猪舎」(ほんとに記憶だけですみません)

でも、ブームになったら「大手」が出てきて養殖しそうなので、結局、野生は減りませんか・・・

あ、誤解されました? これはあきれているという意味です。

イノシシの養殖は、実際に行っていますね。たいていはイノブタですが。その方が飼いやすいし、肉質も柔らかくなると言って。

ただ、そこまで取り組むには、ちゃんと猪肉の販売を事業として成り立たせる覚悟がいりますが、生駒山系にそんな気配はないなあ。

だいたい増えたイノシシの有効活用が課題なのに、野生を狩るより養殖に走られたら困る。

メジャーとまでは言いませんが、地域の物産館などで普通に売ってますねえ。もう少し高かったような。
お隣の新見市では、イノシシカレーやラーメン、精肉のインターネット販売もありますし。吉備中央町では、学校給食で使ったはず。

天然猪肉専門店 奥備中 猪の家http://item.rakuten.co.jp/okbinoya/

イノシシ肉で“食育”(山陽新聞)
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2011030509505624/

猪肉自体は、そんなに珍しくありませんね。
ただ、まだ珍味扱いではないかなぁ。
そんなに引っ張りだこで売れているとは聞かない。

その点が、ジビエの難しさですね。

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