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森と林業の本

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2011/08/07

投資情報サイトの林業観

「モーニングスター」という投資情報サイトに、林業情報が取り上げられている。

タイトルには、「国産木材に商機、東日本大震災被災地に木材安定供給へ政府がテコ入れ」とある。

そして、五年ぶりに見直された森林・林業基本計画のことや、森林・林業再生プランとか震災のガレキと発間伐材による木質バイオマス発電を紹介している。

細かなツッコミは抑えて、こんな説明もある。

国産材は高価で、輸入材は安価というイメージがあるかもしれないが、今や価格差はほとんどない
「一方、国産材は林業人口の大幅減少により、供給能力が小さく、強度や精度の計測が不安定なことも多い。このため、輸入材による集成材が木造住宅造りに使われることになる」

安定供給ができないことや、強度などの明示がされていないことを、林業人口の減少のせいにされちゃった。同じ見立ては、後半にもある。

「林業従事者が減少した現在、間伐や木材の切り出し、加工など製材までの作業に人手が足りず、十分な供給量が確保できないのが悩みとなっている」

ちぇっと、ちょっと、と突っ込みたくなる(笑)。

しかし、注目?すべきは、次の解説だ。

「しかし、国産材には美しさがある。材木を柱や梁、板にした時に、枝を伐採した時の痕跡である「節」を目立たないように、年輪の緻密(ちみつ)な木を作るために、「密植」を行う」

本当に国産材が美しいのかはさておき、その美しさを見えなくする建築のことをご存じないらしい。いくら美しい材を作っても、消費者は見えない部分に金をかける気がするだろうか。

そして結びは、「今後、木造住宅には新たな需要が発生するだろう

本当かあ。本当なら、嬉しいなあ(^^;)。

でも、こんな認識で林業を論じるのが、一般のビジネス評論なのだろうな。

最後に「民間企業として日本一の森林を持ち、国産材での木造住宅にこだわる住友林業」が登場するところは、住友林業に投資せよ、と誘導しているのだろうか。

ちなみに民間で最大の山主は王子製紙だけど。住友林業の家は、大半が外材じゃなかったかなあ。別に住友林業に投資するのに反対はしないけどね。

と、暑い夏に、いちゃもん付けてみました。

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コメント

投資情報サイトか…。真偽はともかく需要や供給を口にしていれば、いつかはヒットするかも。どこかの業界の情報の流れ方に似ているなあ…。

業界の動向分析が甘いかどうかはともかく、とりあえず情報を発信して、投資家の心を前向きにすることが大切なんでしょうね(^^;)。金が動かないと、始まらないから。

そういう意味では、林業界がこうして取り扱われることは歓迎ですな。

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