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森と林業の本

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2011/08/08

電力不足とバイオマス発電

電力不足が各地で問題になってきた。原発の停止に加えて、先日の豪雨で水力発電まで使えなくなったところが多数出たからだ。とりあえず、今ある発電施設をフル稼働させなければならない。
そうなると、コストアップも否まず発電出力の増加を目指さなければならない。

とすると、バイオマス発電も見直されるかもしれない。これまで、作ったはいいが、燃料用の木材(建築廃材のチップやペレットなど)が高いのであまり使われていない発電設備もあるはずだ。
また林野庁もガレキ発電に動き始めた。ガレキ処理は公共事業だから、それに便乗してバイオマス発電を行うのである。

さらに、一般の火力発電所もバイオマスの混焼を増やすだろう……。混焼率は、1~3%しかないが、そこにもっと投入するのではないか。

なんて思っていたら、宮崎で意外なことを聞いた。

これまで混焼していた火力発電所では、逆に混焼を止めていると言うのだ。

なぜなら、バイオマスを燃やすと発電効率が落ちるから。
今ある火力発電を最大限に出力上げないといけないから、石炭や重油を燃やすのだ。バイオマス、つまり木材は電力量確保には向いていない。

ちなみに木質は、石炭・石油など化石燃料を比べると半分以下の出力しかない。水分含んでいたらもっと落ちる。そんなものを燃やしたら、出力が落ちてしまうというわけだ。

世の中、うまく行かないものである。

やはりバイオマス発電は、林業・木材産業振興後の付随する発想であるべきなのだ。それも、小規模分散型の炉を普及させてから、そこに混焼させる量を確保する。

残念ながら、緊急事態に応えるだけの力はないのだろう。

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コメント

表題とは関係ないですが、
『森林破壊の歴史』井上貴子 編著(明石書店)
という本は読まれました?

門外漢の方達が海外(国内)の事例を列挙し、あれこれと
批評しているのですが、内容を信じて良いのか間違っているのかさっぱりわかりません。田中流の書評を伺いたいです。

残念ながら、その本は読んでいませんので、なんとも論評しようがありません。

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