アエラもう一つの記事・紀伊半島大水害
もう先週号になってしまったかもしれないが、アエラ9月19日号には、「福島の森林」とは別に、『「深層崩壊」危険度マップ』という記事が載っている。
実は、こちらの方では、私が取材を受けている。
そもそも記事の主眼は、紀伊半島の水害を大きくした原因は、林業にあるのではないか、という仮説の元に取材に動いたのだそうだ。つまり、林業不振で間伐遅れが土砂崩れを引き起こした……という見立てである。
もちろん私は、水害地を見て歩いていないし、水文学の専門でもない。だから推測という前提で応えたのは、今回の水害の大きな特徴は、深層崩壊らしい。このような基盤岩層からの崩壊を引き起こす原因は、地表の森林が影響を与える可能性は限りなく小さい。おそらく関係ないだろう……というものだった。
実は、記者もほかの学者らの取材で同じことを言われたらしく、「この仮説は成り立ちませんね」と、企画そのものがボツになるかもしれないと匂わせた。
ところが、記事になっている(~_~;)。
内容的には、深層崩壊に森林は関係ないことを記しつつ、表層崩壊も取り上げ、こちらは林業不振による山の荒廃が関係してくることを示していた。もちろん、今回だって表層崩壊はあったのだから間違いではない。
でも、無理じいした記事だなあ~。危険度マップなんて、付け足しでしょ。どうせなら、「深層崩壊は森林とは無関係!」という記事を書けば、世間に一石を投じたのに。
また私は、伐り捨て間伐による林地残材が土砂崩れの被害を大きくしたかどうかを仮説として現地を調査したいと提案したが、残念ながら今回は取り上げられなかったようだ。
林業に降りかかる冤罪晴らしの一助にしたいものである。
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おはようございます。
昨日街に出て探したのですが、残念ながらアエラ買いそびれてしまいました。
答えを決めておいての取材よくありますね。こちらの答え違った時の対応は、記者さんそれぞれですが…。
林地残材と被害の関係の調査について、先日来、県森連の役員会でも話題にしてみたり、県の偉いさんや、視察に来た国会議員の先生にも話してみましたが、当然ながら、まだそれどころではないようでした。
でも、国会の先生もそういう話あるの知っていましたよ!
「濡れ着にならええ迷惑やし、本当ならそれはそれで何とかせんとあかんので、きちんとしたところで調べてくださいよ」と帰りがけの立ち話で頼んだのですが。
田中さんも、当然「きちんとしたところ」ですから、是非、調査を。
なんでも協力させてもらいます。
投稿: A森林組合 | 2011/09/19 08:20
スミマセン。
濡れ着に>濡れ衣の間違いです。
投稿: A森林組合 | 2011/09/19 21:07
もう先週号になってしまいました。
私は、研究者のように証明できないから、「きちんとした」調査はできませんが、正直言って、人目見たらわかるのではないかと。流木に根がついているか、小口が伐られたものかどうか。これを確認すれば、だいたいわかります。
もちろん山ごと崩れた場合は、間伐材も立木も混ざるでしょうが、その割合も確認できれば。
投稿: 田中淳夫 | 2011/09/20 22:38