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森と林業と田舎の本

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2011/10/29

ホームセンターの木製品

地元に新しいホームセンターがオープンした。

大賑わいであるが、さっそく私も偵察に。

規模はまあまあだが、さして珍しいものが売っているわけではない。そこで私が向かったのは木製品売り場だ。ここをチェックするのは、わりと癖になっている。

私は、ホームセンターで販売する木材、木製品に注目している。
業界側などからすると、ホームセンターの商品は二級品扱いだ。品質はイマイチの上に、価格は安いから作り手の利益はいかほどか……と想像する。しかも大量に安定供給することが求められるから、国産材の生産側からすると厳しくて旨味の少ないユーザーというわけだ。だから、ホームセンターで国産材商品を見かけることは少ない。

しかし、ホームセンターで国産木材商品が普通に売られるようにならないことには、本当に国産材時代が来たと言えないというのが持論である。なぜならDIY市場が占める木材消費量は潜在的にバカにならないからだ。また、エンドユーザーにもっとも身近なところで国産材を見かけないようでは、認知度が高まらない。

というわけで、チェックしたのだが、結構新たな発見があった。

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この木製品、FSCのロゴマーク入りだ。ホームセンターで見かけるのは初めてではないか。材質はスギなのだが、どこの所有森林から出されたFSC材なのだろう。

ちなみに製造しているのは、福島の会社である。

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これは、「杉万能台」と書かれてある。だが、私には、スギ材に見えなかった。おかしいな、製造元を見ると、メイド イン チャイナである。中国スギだろうか。品質的にはマツ材に似ているように思う。

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こちらには、「日本の杉」と書いてある(^o^)。産地はわからない。上野木材工業製造だ。


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これは、国産ヒノキ製であることを明記している。やはり国産というのは売り文句として価値があるのだろうか。
ちなみに静岡産らしい。ほかに岡山産もあった。

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わけあり……じゃなく、節あり商品。死に節があって抜けている板を使ってしまったらしい。だから価格も3割引きくらい。

用途によっては、これで十分だし、なかなか売り方がこまめだと感心。しかし、こんな品をつくったのは日本の木工所だろうか。もしかして中国製? 産地は書いていなかった。

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最後に、ちょっと面白い商品。吉野杉とあり、赤身のところだけでつくった板や角材。ただ年輪幅が広いものもあるから、全部が「吉野杉ブランド」なのかどうかわからないが、赤材をホームセンターで売っていることに、少し感動。

こうしたアイテムが気軽に選べるようになれば、国産材の普及にもなるのだが。

 

このように見ていけば、ホームセンターでも、日本の木材事情の勉強になるだろう?

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コメント

そのFSC製品作っているのは、割と近所ですが、材料は県外でしょうね。
ところで、福島とか仙台のホームセンターだと、普通にスギ・ヒノキ売っています。ただ、今のホームセンターは業者向けの問屋みたいになっていて、有名な協和木材のスギ間柱を普通に売ってます。合板も、スギの合板置いてるホームセンターあって、国産材比率が高まってますよ。
FSCの場合は、国産じゃなくてもたくさんあるので、ちょっとまた違うのですけど。

私の周りのホームセンターでは、かつてあった国産材商品がどんどん姿を消していました。中国杉のスノコなんぞ、風呂には使えないだろ。この新ホームセンターでは、多少とも復活かな。

木製品以外(とくに金属製の部品など)は、かなりプロ仕様のものがホームセンターでも扱っているのに。

FSCのロゴマーク入りの木製品、全量ではないでしょうけど、
7月のあのFSC認証林からも結構行ってますよ^^

そうか、磐城造林もFSCを取得していましたね。

福島材が使われていることに安堵します。

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