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2011/11/27

「木材争奪時代が始まる」~朝日新聞の記事より

26日の朝日新聞別刷りbe(青いbe)の中に、林業問題を紹介していた。
そのタイトルが、「木材争奪時代が始まる」だ。

と言っても、実はシンポジウム「東北復興を契機に日本を持続可能な社会へ~バイオマス資源の適正利用とFITを中心に~」の紹介が中心である。これは10月21日に東京で開かれたNPO法人バイオマス産業社会ネットワークなどが主催したシンポジウムのことだ。

出席者の中には、土佐の森・救援隊事務局長の中嶋健造氏と、当時内閣官房国家戦略室内閣審議官だった梶山恵司氏がいる。そのことを記事でも伝えていた。
お二人の紹介はいらないだろうが、ようするに小規模な自伐林家からの林業振興が訴える中嶋氏と、大規模化を推進する森林林業再生プランをつくった梶山氏である。だから意見は真っ向からぶつかる。

私も、このシンポジウムの開催は知っていたが、東京くんだりまで足は延ばせないし、招待もされていないし、そもそも内容は見当つくし(^o^)。

私の思うに、自伐林家と言っても、小規模山林しか所有していない限り、林業を専業にするほどの稼ぎはなく、ようするに副業レベルである。しかも補助金も入っている。それを林業振興につなげるのは無理があるだろう。

そして森林林業再生プランはすでに各所で指摘されているとおり、大規模林家および集約による大規模化に成功したところしか相手にしていないので、落ちこぼれる林家が大量に出るのは間違いない。

どちらも片方だけでは駄目なんで、問題の根幹は、なぜ両面の政策を用意できなかったのか、ということなのである。これは常にある行政の欠陥そのものなのだが、彼らは多様な政策を用意することを嫌がる。画一的に施行したがる。そのために、こんな対立が起きるのだろう。
それなのに、両論激突!を演出してもショーガナイでしょう。

さて記事の後半では、再生可能エネルギー法の施行によって木質バイオマス発電が進むと、各地に禿山が続出しかねないという問題を指摘している。それどころか紙パルプ用チップとも争奪を始めたり、海外から輸入することになって結果的に国内林業には何のメリットもなくなるかも……という懸念を取り上げている。

なにはともあれ、日本の山は、どんどん木を伐れ、木を使え、バイオマスエネルギー万歳! という風潮から、こんな記事が出てきたことは歓迎である。
ただ、今後「禿山が出現するかもしれない」ではなく、すでに禿山がどんどん増えているのだから認識甘くねえ?

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