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森と林業の本

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2011/12/06

トーセンが製材品の産直へ

国産材の取扱量日本一の製材会社トーセンが、個人客にも製材の産直を始めたそうだ。

そのため那須塩原市に、「ピッキングセンター」をオープンした。一般人や個人業者(大工)などに柱1本から販売するというのだ。施工主の予算や好みに合わせた材料選びができるわけである。もちろん、プレカット工場や建築業者向けにも邸別に配送する。

下野新聞http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/north/yaita/news/20111202/669927

これって、業界ネタではあるが、すごいことのような気がする。

これまで木材は(とくに国産材は)複雑な流通経路があった。それが価格を上げたり、ニーズに応えられなかったり、注文してすぐに届かなかったり、と問題を抱えている。

だから、すぐ中抜きすることを考える。いわゆる産直だ。

たしかに同じような立場の農業では産直ばやり。流通経路を抜いて、直接消費者に売る。これが停滞していた農業に風穴を開けた面はある。だが、それは野菜などは買い手が自分で直接料理できるからだ。また運ぶのも消費者に任せて問題ないだろう。

だが、木材ではそれは難しい。まず、加工していない丸太を買う消費者はほとんどいない。

また輸送も重くて嵩張って大変だ。1本2本だけ山から伐りだすのでは、コストが膨れ上がる。消費者も、店で買って持ち帰れない。ホームセンターの日曜大工用木材だって、運ぶのに難儀するのが普通。ある程度、量を確保できないと、配送コストも高くなる。

そして手間の割には木材は安いから利益が出ない。

そのほか、市場の金融機能を外すと山主は困るなどの理由もある。

だから、大手業者向けか、問屋を通さないと販売しにくいのだが、それをクリアして、製材を産直することになるのだ。一種の国産材のスーパーマーケット化かもしれない。

もちろん、個人専門で製材販売するわけではない(むしろ片手間)だろうが、日曜大工レベルの消費に対しての販売も可能になる。その点では、ホームセンター的だ。

ちなみにトーセンは、面白い会社である。会社の生産規模は大きいが、工場は小さい。多くの提携工場を抱えて連携させながら生産量を拡大してきたのだ。それは小規模な製材所の吸収したり傘下に組み込むことを意味したが、おかげで地場製材所の生き残りを可能にした。

今回の事業も、その一環ではないかと感じる。注文が小規模でバラバラの消費者も、うまく集めることで利益の出る構造に持っていこうとしているのかもしれない。

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コメント

これは面白いですね。
レゴのように標準化されたユニットにして、モデルハウスを展示し、「自分でおうちキット」のようにしたら売れませんかね?
その際には屋根はソーラー発電、壁面は緑化としましょう。
そうそう、この間購入した「森林の新常識」の帯ですが、
アマゾンの熱帯林の多くは人が作り上げた「人口林」だった!となっています。稀少価値となりますかね?(笑)
著者は沢山売れるほうがいいのでしょうけどね

木造で壁面緑化はまずいかも。
シロアリを誘っているようなもんです。

「人口林」の件は、多くの人から指摘されて、担当編集者も辛いところでしょう(^^;)。
きっと希少価値が出ますから、今のうちに大量に買い込んでください。きっと値打ちが出ます。きっと……。

でも、個人に本格的な製材を売り出したのだから、自宅キットなんか出すことも可能ですね。緑化もゴーヤのように壁面から少し浮かせれば可能ですよ。我が家もやったもの。

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