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2012/01/26

ツキノワグマの生息数が激増?

以前から幾度か記してきたが、ツキノワグマの生息数が怪しい。

一般には減っているとばかり喧伝されて、ウルサイ熊の保護団体もたくさんあるが、実際は増えているんじゃないか、と言われてきた。

そこに出た、長野県の調査結果。

それによると、昨年2011年の長野県内のツキノワグマの推定生息数は、3624頭。この数は、10年前の8割増だという。2001年は1913頭だったのが、06年が2771頭になり、とうとう3000頭を超えたわけだ。

http://www.shinmai.co.jp/news/20120125/KT120124ATI090012000.html

実は、各地で増えているという報告は多いのだが、具体的な生息数の調査結果があまり出てこない。これを機に、全国で進めてほしい。そして、そろそろクマ問題の基本的前提をはっきりさせてほしい。

被害が多いのはクマの数が増えたからか、クマが奥山に棲めなくなり里に来たからか。

ただ、気になるのは推定方法だ。どうやら捕獲数や目撃情報を基に算出するらしい。あんまり精度が高いように思えない。たくさん捕獲したら、自動的にたくさん生息していることになるが、それこそ某クマ保護団体の思うつぼである。

もっと、しっかりした目視やDNA鑑定も含めてやってほしいものだ。

もし、全国でやっている地域があったら、教えてほしい。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。
専門家ではないですが、興味のある分野なのでコメントさせていただきます。

http://www.jstage.jst.go.jp/article/mammalianscience/51/1/51_79/_article/-char/ja
さて、こちらの文献によれば、ツキノワグマの個体数を推定するには主に7つの方法があるそうです。

1)狩猟者アンケート
2)捕獲数と出生数均衡仮説に基づく推定
3)個体群指標分析法
4)直接観察法
5)カメラトラップ法
6)標識再捕獲法
7)痕跡調査法
8)ヘアトラップ法
9)いくつかの方法の組み合わせ

それぞれの方法の詳細とメリット、デメリットは文献を参照していただきたいのですが野生動物の絶対的な個体数を把握するのは非常に困難でどの手法も限界があるようです。4)や7)は比較的信頼性の高い調査といえるようですが、手間と時間とお金がかかり、広範囲を長期的に行うのは無理っぽいですね。

『となりのツキノワグマ』(宮崎学,新樹社)など読むと、やはり長野県では個体数が増えているようですが、九州ではすでに絶滅したと考えられているほか、四国も絶望的なようです。
地域によって状況はかなり異なると思われ、一概に日本全体でクマが増えているとか減っているとかは言えないと思われます。
いずれにしても、各地域で実情にあった、科学的な個体数モニタリング法を継続的に実施・公表していくことが重要なことと思います。

関係があまりない話なのですが、
私が小さいころと比べてトンビを見なくなったように思うのです。
林業担当をするまでは、別に気にならなかったのですが、どうもそう感じます。

昨日と今日で、伐採地に止まり木を作ってほしい旨、素材業者にお願いをしました。特に、天然更新をせざるを得ないところとか風倒木発生地の倒木処理の時とか・・・・。

これが野生生物にいい影響が出てくるかはさっぱりわかりませんし、林業担当者の「なんとなく」の話です。でも、地元の素材生産業者さんは賛同してくれました。試験的にやってみるってことでした。

Fum様
クマの生息数調査の方法、詳しくありがとうございます。
いろいろあるのですが、遊動域が広いクマなどの動物は、非常に難しいのです。ヘアトラップ法は、DNAも調べるので確度が高いと思いますが、すべてのクマの毛を取れるわけでもないし……。
コツコツ各地域で調査を積み上げるしかないのでしょう。

そもそも野生動物を管理できると思わない方がいいのかもしれない。
トンビも、何が生息数に影響するのかわからないでしょうねえ。

そうなんですよね。
単なる市町村の林業担当者の感覚の話です。

かなり遊びっぽい部分、なんとなくという部分、あと素材生産事業者の方に少しづつでも環境への興味を増やしてほしいなあ、って「担当者の下心」もあったりもします(笑)。

実は、ウチの町の水道は小規模分散型で、いろんな場所で取水しています。水道の担当をしている数年前に十年以上水道の管理、役場職員時代にも水道を担当していた管理人のおじさん(役場の大先輩なんですが)から沢の流量の変化を相談されていました。
今、集水流域の間伐を何とか進めていこうとしていますが、23年度からの国庫補円の助の変更(県単位で微妙に違うかもしれませんが)の影響もあって、停滞しそうです。でも、集水域の間伐が表流水の水量を増やせるかどうかも実はわかっていないままやっていたりもします。浅井戸取水の水源も微妙に減少しているという感覚を水道担当者は持っているみたいなのですが、人間の生活の都合をどうしたものか。やらないよりはいい、って感じでやっています。

自然は尊大ですね。
その中で生活をしているということですよね。

トンビつながりで。
植栽した苗木のウサギによる食害を防ぐためにも、猛禽類がその植栽地で捕獲行動をとりやすいよな施業を考える必要があると思います。
ウサギが安心して広い空間に出てこれないようなストレスを掛けることができる森林施業を。

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