「土倉庄三郎伝」執筆宣言
正月もすぎたことだし、2012年の抱負を記しておこう。
と言っても、明確なものがあるわけではない。ただ何か宣言しておかないと、また「その時の事情」に流されてしまう恐れがあるので、あえて世間向きに訴えておく。
それは、長年取り組んできた「土倉庄三郎」について、まとめるということだ。すでに荒書きは行っている。
数えてみると、土倉翁に興味を持ち資料収集を始めて、なんと今年で足かけ7年目なのである。
当初は集中的に集めた。実は、このブログでも呼びかけて、どこにあるかわからない資料を探し出してもらったこともあった。
取材もかなり行った。関係者に会って話を聞いたり、縁の地を訪ね歩いた。
そんな成果を、このブログで小出しすることもした。すると、読者から反響もあった。ときに、土倉翁の子孫に当たる方から連絡もいただいている。
にもかかわらずモタモタしているうちに、取材した人の中で鬼籍に入られた方も出てしまった。皆さんの協力を仰いだのに、いまだに終わらないのは申し訳なく思っている。
途中、幾度も中断した大きな理由は、本筋の執筆が増えたことがある。考えたら、『割り箸はもったいない?』に始まって、土倉翁と平行して執筆した本は数多い。やはり近々の森林・林業関係の執筆を優先してしまうので、土倉関係はその度に中断した。もちろん、まだ取材しなければいけない部分はたくさんあって、そのリストまである。こちらも必ず行おう。
そこで、今年こそ、完成させる。ここに宣言しておこう。
ご協力していただいた方、土倉翁に興味を持っていた方、まだ本ブログを目にしていたら、期待してください。その期待が私へのプレッシャーになります……。
……まあ、書き上げても出版の当てがないという致命的(^^;)な問題はあるのだが。
« 触りたい… | トップページ | グローバル化と縄文時代の商人 »
「土倉家の人々」カテゴリの記事
- 朝ドラで気づく土倉家の物語(2024.10.23)
- 保護司制度の原点と林業(2024.08.29)
- Y!ニュース「津田梅子の学友・内田政子の生涯」を書いた裏事情(2024.07.22)
- 電力の父・土倉龍次郎と思わぬ電気利用(2024.06.05)
- 政治大学にて(2024.06.04)
いまから100年くらいたつと,今度は誰かが「田中淳夫伝」を書くのかもしれませんね.
投稿: あがたし | 2012/01/05 06:37
ならば、今から書きやすいように資料を用意しておかねば。
聖人君子であることを示すように……。
土倉翁は、全然用意してくれなかったんですよ。
投稿: 田中淳夫 | 2012/01/05 12:16
明けましておめでとうございます。
遅い御挨拶で申訳ございません。
「カーネーション」でのコメント欄で、年末の御挨拶を
させていただいて以来です。
いよいよなんですね。
期待しています。
土倉翁のお母さまが櫻井のご出身と伺い、
祖父の実家が櫻井ということもあり、ますます興味が深まりました。
出版の当て・・・
一冊購入の当てはあるんですが。
投稿: “華”煌めく(花姥を改めました) | 2012/01/06 02:23
これは決意表明であって……(^^;)。
それと、取材や資料収集に協力してくださった方への御礼と遅れていることの謝罪です。
書き上げたら、出版まで努力します!
土倉翁の母親・京は、たしか植田家出身ですね……。桜井の植田家に覚えはありますか?
投稿: 田中淳夫 | 2012/01/06 09:53
植田家・・・
親戚とかで、一度祖父母に連れられて、伺ったような。。。
なにせ、幼稚園まえの幼児でしたので、記憶が定かではありません。
祖父は子どもの頃、子どものいない親戚の井上家に養子に出されたことがあるそうで、井上家のお墓参りに京都に行った記憶がありますが。
櫻井の浅古の朝井家が祖父の実家です。
石垣の上に漆喰の塀を巡らせたお城のような家だったことを、子供心に覚えています。
裏山に一族の墓所があり、毎年夏休みに祖父母とお墓参りに行きました。
私がお伺いした、植田家がそうであれば、またまた興味深いですね~。
そうでなくとも、それぞれ各家々には、歴史があることを田中さんのご著書から伺え、感慨深いものがあります。
因みに祖母の弟(鐘紡のお嬢様と駆け落ちした)の家は、富雄と、生駒山中腹にありました。生駒の家は玄関の真正面に大岩が突き出ていてとても目を惹く、風情ある別荘風の建物でした。
投稿: “華”煌めく(花姥を改めました) | 2012/01/07 10:15
京の実家・植田家は、子供がいなくて庄三郎の弟が養子に入って、さらに庄三郎の五男が名前だけの養子に入ったはずです。今は直系はいなくなっていると思いますが、どうなっているでしょうね。
生駒山の中腹の、大岩が突き出た玄関…軽井沢町辺りにありそうな豪邸だなあ(笑)。
投稿: 田中淳夫 | 2012/01/08 00:23