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森と林業の本

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2012/02/06

川上村の骨組みは、自天王と杉檜

今日の新聞で気がついた。

昨日は、川上村で朝拝式が行われたのであった。しかも、昨日私は、土倉庄三郎と後南朝の自天王について書いていたのである。朝拝式は、自天王の墓前で行われる重大儀式であるのに、その日に儀式が行われていることを忘れていたなんて!

なんと、間抜けな大ポカである。

ちなみに、後南朝とは、南北朝時代が終わった後に、再び復活した南朝のことで、主な拠点が、吉野の川上村にあった。そして、南朝の皇胤である一ノ宮尊秀王(自天王)が討たれたことを嘆き、忘れぬように、王の鎧や兜を祀った儀式である。朝拝式そのものは天皇の正月の儀式だが、後南朝でも途切れず続けられてきたのである。

そして、川上村というのは、「自天王と杉檜を骨組とせる一村なり」というほどのアイデンティティを、この儀式に置いている。

林業の村と言っても、産業だけでは味気ない。そこに歴史・文化が絡まって、地域の太い根っこが育つ。

それが今年は555回目。 ああ、行くべきだったなあ……。

私は550回目に参列したが、それまではよそ者どころか村人でも「筋目」と呼ばれる血筋のものしか出席できない秘儀であった。

ちなみに、隣村の天川村では、600回目を越える朝拝式が行われている。南朝の皇胤は、各地に隠れ住んでいたのである。こちらは、悲劇の記憶ではなく、正式の朝拝式であるが。

山村文化の奥深さを感じるべきだったなあ。

P2030041


写真は、5年前のもの。

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コメント

がんばって600回目を目指すのですよ。(^^;

6、600回目ですかあ。

せめて、560回目にしときましょうよ(^^;)。
今年だったら、ゴーゴーゴー!だったのになあ。

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