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森と林業の本

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2012/03/17

和歌山の風力発電

南紀を訪問した復路は、阪和自動車道を走る。

すると、この高速道路は、東西に延びる紀伊半島の連山を串刺しにするようにトンネルが続く。

すると気づいた。目の前に横たわる山々の稜線部に風車が林立しているのだ。

高速で運転しているからゆっくり眺められないが、ざっと20基ほど並び、それぞれがブンブン回っていた。こりゃすごい、和歌山はこんなに風力発電が盛んになっていたのだ。

しかも、一カ所ではない。またも次の風車の列が現れる。

帰ってから調べてみた。

すると和歌山県広川町に、広川明神山風力発電所16基、白馬ウインドファーム20基もの風車があった。さらに町営が1基。

これで終わらない。有田川町にユーナスエナジー有田川の10基もある。その他、単体の風車もいくつかある。こりゃ、想像以上に風力発電が広がっていた。

Photo


Googlemapの衛星写真で探してみると、こんな状態。広川町である。

見事に並んでいることがわかるだろう。

Photo_3

こちらは、有田川町。







               

Photo_2

アップすると、こんな感じ。ちゃんと回転する風車の羽根まで映っているものだね。

そういや、紀伊半島と海を隔てて連なる四国の嶺北地方にも風車は多かった。この一帯は、山の稜線部に常時風が吹いているのだろう。

ここで風力発電について論じるつもりはない。それなりの問題点もあるのは承知の上で、なかなか見込みがあるように思える。とくに稜線部に風車を建てるということは、そのために稜線部に道を通すことになる。

菅直人が、国有林の稜線部に風車を建てて風力発電をできないか、と書いていたのを思い出した。そして、その道を林業に役立てるという発想、満更無理でもないな。事実、この稜線部近くに伐採が行われている林地も確認できた。

国有林でなくても、森林所有者と契約すれば可能だろう。そして電力収入を基金として林業振興に役立てる仕組みづくりを行えば、結構面白いかもしれない。もしかしたら、木材売るより風を売った方が儲かったりして
もはや、木材生産だけという林業ではなく、山の資源としての風を売ることも林業に加えた方がいいかもしれない。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

『山の資源としての風を売る・・・』良いですねー、確かに問題点がたくさんあるようです。それをなんとかクリヤーしたいものです。

和歌山県が、こんな分野で先進していたとは思わなかったけど、縦割り排して、山を使うのだから林務関係部署も参加して協議すれは、問題点もクリアできるだろうし、多目的利用も可能だと思うんですけどね。

「風を売る」!

いいですね~☆

今までどおり木材を売る。

コスト回収の年度は何年ほどでしょうね。

明るい材料にほっとします。

一番の課題は「保安林」かも。

保安林なんて、行政の都合ですぐ解除しているじゃないですか。

菅元総理に期待して、風力発電のための保安林規定をゆるめてもらおう(^o^)。

 田中角栄の愛弟子、小沢さんの弟分の二階さんの地元なんで、新しい土木公共事業のネタです。関西電力は、御坊市に予定していた第二火力発電所廃案の件で、二階さんに借りがあるので、引っ張ってこれたわけです。
 しかし関西電力は赤字続きの荷やっかいものなので、子会社のきんでんに押し付けてしまいました。敷地(予定前の観測風車立地、建設用利林道も含め)、立木保障はいい値がついたので、山主さんたちは大喜びでしょう。
 …森や川の音を聞きたいがために、山で仕事するのを選んだのに、入ってくるのはこういう俗話。自分の耳が腐ってるのかな…

この風力、赤字なんですか。私か見たときは、全基よく回転していたけどな。

森や川の音に風車の風切り音が混ざるかな?

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