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2012/03/10

双方にプラス……3・11に想う

東日本大震災1周年を明日に迎えて、テレビや新聞、雑誌など、多くが震災特集をしている。

なかでも関西版では、阪神淡路大震災と絡ませた特集が多い。

私も阪神の震災を体験したものとして、感じるところは多々あるのだが……東北へボランティアに駆けつけた若者(いや高齢者も含むか)が、異口同音に語るのは「現地に行って何か役立ったか怪しいけど、ものすごくためになった」という意味のことだ。

むしろ世話になった、勉強になった、将来の道を考えた……などと伝える。現地で知り合った人々とつながりを保ち、それが喜びになっている。

最初は役にも立たず、自分のためにしたみたいで申し訳なく思っていたのだが、(物理的な役には立たなくても)被災者も遠くからきてくれたことを喜んでいることを知って、ホッとする。自分がプラスになったことに、被災者も喜んでくれることに気づく。

そして、ボランティアは双方にプラスになると悟った。だから続けられるのだと感じる……。

そうだよなあ。いまだにボランティアを「無償の奉仕」と捉えている人がいるが、そうではない。双方にプラス。この考え方で行かねばならない。

森林に向けての人間活動もそうではないか。そう感じた。

森林ボランティアなどは、典型である。環境のため、地球のため、景観のため、なんて真顔で言われるとげんなりする。自分のためである、と知るべきだ。人が手を加えることによって、森林を健康にしたり生物多様性を増す。美しい森をつくる。

これは、皆人のためであり自分にプラスとなって返ってくる。

森が健全になれば、そこで生産できる林産物も増大する。木材を得る林業はもちろんだが、地球温暖化防止のため二酸化炭素削減なんてのも人類のためだ。美しい景観を見て喜ぶのは人間である。
林産物で収入を得るのも、林内労働で癒されるのも、多様な生物や環境を維持することで生態系サービスを受けるのも、みんな自分に返ってくるプラスだ。

もちろん自分だけ、人だけがプラスではいけない。森林にもプラスであらねばならない。そこにせめぎ合いがある。ギリギリまで自分の取り分を大きくしたいと望みつつ、相手のプラスを指向する。

森林にプラスになることが、自分にとってよりプラスである関係性を築きたい。それが、より持続的な活動につながるのだろう。

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南相馬にして。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

田中会長、ご無沙汰です。「森林にとって良いこと(いろんな意味が含まれると思いますが)が、自分たちにとっても、良いこと」は、同感です。
しかし、時として森林に良いこととは言えないような事を、押しつけてしまう事態もあるのでしょうか。
被災地の「瓦礫処理」が進まない事が問題となっていることから、今日、国会の総理答弁で「処理地で国有林もありうる」と。
最終処理のカタチがどのようなものかは、わかりませんが、国有林と言う最上流地に持って行くならば、また一波乱ありそうです。
もっとも、国民全員は「復興支援」に対し同じ方向を向いていますが、この瓦礫処理については、反対方向を向きます。理由があって、反対という声を上げているのでしょうが、「じゃあ、どうすればいい?」の答えは、「他人に任せる」です。
この話を、ここで盛り上げようとは思っていませんが、添付画像を見て、思いが込み上げて来ました。ちなみに私の家は、ある原発の20km以内なので、いざ事故が発生した時は、「しばらくは住めないのかな」と考えています。

私、会長だっけ?

被災地ガレキ処理問題。「反対する理由」はないと思いますよ。「絆」を謳いつつ、実は被災地を「穢れ」として捉えているのでしょうか。


私も、時折思いが込み上げて、思考が止まります。

田中様、はじめまして。奈良市在住の加藤と申します。「田舎」「起業」といったキーワードで検索していて、田中様のHPにたどり着きました。3年前に奈良に住み始めたのに、なぜ、もっと早くに知ることができなかったのだろうと自分の至らなさを憂いつつも、田中さんのような方がいらっしゃるのだ!という喜びを感じております。生駒や登美ヶ丘の記事は、見覚えのある景色が多く、非常に親近感を覚えました。若輩者ではありますが、お付き合いの程、よろしくお願いいたします。ブログ、フェイスブックともに実名で登録しております。

はじめまして。ええと、生駒や登美が丘の記事というのは、ホームページのことかな? このプログでは、マジメに過ごしております(~_~;)。

田中様、生駒や登美ヶ丘の記事は、「生駒通信ここだけの話」の中で、拝見しました。登美ヶ丘の住宅地は、毎日、通勤のときに目にしていたので、もうちょっと、うまい造成の仕方がないもんかなあと思っていました。効率最優先で住宅地を作るのではなく、元の雑木林を残しながら造成する箕面新町のようなやり方のほうが、奈良には合うと思いました。

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