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2012/03/04

『森林異変』が入試問題に

今春の某県の高校入試問題に、『森林異変』が採用されたという連絡が来た。

もう入試は終わったのだから公開してもいいと思うのだが、一応、どこの自治体のどの高校かは秘す。

正直言って、問題文への引用はかなり多く、先週も新たにつくる問題集に収録したいという許可願いが何通か来ている。まだ返事を返していない封筒が机上に重なっていて、時折何週間も放置してしまい焦る。

が、今回驚いたのは、引用されたのが『森林異変』だということ。

これまでは『森林からのニッポン再生』や『割り箸はもったいない?』、そのほか『「森を守れ」は森を殺す』『いま里山が必要な理由』などが多かった。それらは生物の進化や多様性問題とか、森林生態系などを描いている箇所があり、国語問題に向いていたのだと思う。
しかし、『森林異変』は初めてだ。

だいたい『森林異変』は林業界というマイナー産業の状況を描いたので、あまり引用に向いているように思えなかった。それなのに、今回は、ずばり業界ネタ部分を引用。

001

ちゃんとグラフまで掲載した念の入れようで、この引用部分を読むだけで、木材自給率の変遷や、21世紀に入ってから増加に転じたことがわかる。

それどころか、利用には合板の伸びが大きいことまで示されている。

これを高校受験する、つまり中学3年生は、問題文を読んだわけだ。

問題も、本文やグラフから読み取れることを論じて「適切でないもの」を選ぶ形式があり、否応なく日本の林業事情を理解しなければならなくなっている。

この問題を採用したのは公立高校だから、少なくても数千人は解いたのだろうな。そのうち何人が理解して解答し、さらに内容を記憶しただろうか。

その生徒が高校になって、現代の林業界の事情に多少は詳しくなっただろうか。世間の間違った情報に異論を唱えることができるだろうか。もしかして、一人くらいは将来的に林業に興味を持つかもしれない。

……なんて考えると、少し楽しい。

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書評・反響」カテゴリの記事

コメント

田中様
実は、私、3日ほど前から森林異変を読み返しながら、自分の考えをまとめています。
今後どうやって行こうかなあって。

そのきっかけは、弟から山の相談があって、その弟に日本人が知っておきたい森林の新常識を貸して、山仕事の展開を図ってもらおうと思ったから。

自分のアイデアも出さないとなりませんから。

今の再生プランに全面的に乗るだけでは成り立たないのが、小規模中規模林家ですから、何か工夫をしなければ・・・・。

一部は、経営計画により施業をしつつ、その他の試みもしようかと。。。。

もちろん、他の農家林家のモデルにもなるような展開を想定していますが。。。。、

追伸です。

実は・・・

私もおやじの話にはあまり耳を傾けないタイプ。
弟もそう。
概して、親子や兄弟はそんなものかもしれません。

そんなことも感じていますので、最近の新聞や雑誌やニュースに取り上げられてきていること、田中さんなどが文章やブログに変わりやすくまとめ、そして問題も提起されてきていること、市町村の職員としても、林家のせがれとしても心強いです。

大体のところ親の話は聞かなくても、記事や文章は真に受ける。それが人間。
そこに、問題提起があれば、考え始めるのも人間。

我々林家のせがれも、考えて行動をしなければならないときに来ていると思います。
その手段、手法はもちろん人それぞれでしょう。
自分の得意な所で。。。。

私は、不器用に輪をかけて運動神経がなく、目見当も外れがちなので、林業現場にはあまり向いていません。
鼻から下で喉仏から上の部分と目から上の部分、そして手首から先、このあたりを中心にがんばります。
でも、たまに全身も使ってみたいですが・・・・

うふふ。(^^)
ホントだ。楽しい。

マニア(?)としては、ぜひ、メラネシアなんかも。

「おやじの話にあまり耳を傾けない」のところに、ピピピときました(^o^)。

正確には、「おやじが私の話に耳を傾けない」かな。
いくら先方はこういっているから、と伝えても、「自分の気がすまない」の一点で、相手が望んでいないことをする……いくら説得しても聞き入れません。
高齢者問題は、こんなところにもあります(笑)。

ともあれ、他人を説得することに労力割くより、自ら動く方が早そうですよ(~_~;)。

「不思議の国のメラネシア」を入試問題に……。
陶然とする(笑)。
怪獣探しのところか、旧日本兵探しのところか。いやいや、自分が病気で苦しんだ夜の話はどうだろう。

……なんて、楽しめます。

それでは、全身を使うこともたま~にはやるとして、
出来ることから前進するようにします。

今年のセンター試験の英語には木材に関する問題が出題されました。
http://www.toshin.com/center/eigo_mondai_4.html

おお、木材のうんたらと問題になっている。ああ、訳すのが面倒だ(笑)。

案外、試験問題策定に好きな人がいるのかしらん。

問題を作る方としては受験生が普段知らない事を
題材にした方がその力量を量る上では都合がいい
と思います(図やグラフも用意してありますし。)。

それだけに、この問題を解いて「初めて」知ったこと
として興味を持ってくれる生徒がいるとすれば、嬉し
いですね^^

問題を作る側の方でしたか。
問題を解く方も、「へえ~」と思うことがあれば、集中しやすいでしょう。
今後、受験生を意識して本を書く…ないない(笑)。

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