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森と林業の本

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2012/04/22

限界集落のゲストハウス

岐阜から帰って来た。

そこで泊まったのが、ゲストハウス「笑び」(わらび)である。

ゲストハウスと聞いて、どんなところを想像するだろうか。
通常は、町の中にあって、宿泊料金は比較的安く、その代わり部屋ではなくベッドで借りる、それも二段ベッドが主流。バストイレは共同。食事はなく、外に食べに出るか、自炊する施設がある……というものだ。長期滞在に向いている。

外国には多いのだが、日本でも沖縄や京都でよく見かける。奈良にも最近はいくつかできており、なかなか楽しそうだ。今風ユースホステルのような感覚。

が、ここで泊まったのは、はっきり言ってほぼ限界集落にある。幹線道路から奥に入り、車でも10分くらい?走る。さらに細い道を分け入って到着するから、最初は案内がないと厳しいかも(笑)。

が、到着するとびっくりする。

見た目は普通の民家なのだが、その玄関が尋常じゃない。

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見事な和風建築である。

この表具の凄さに見ほれた。それに梁や柱の太さ。

そのほか凝った数寄屋造りを随所に見かける。

 



リビングだけは洋式だが、ほかは皆和風。そうそう、トイレは三室もあったのは、ゲストハウス以前からだからすごい。
       

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こちらが玄関の天井。

よくよく見れば、すごい木をつかっているのだ。選んだなあ~と思わせる木目の板だ。

部屋も、床の間があって、そりゃお見事。

ゲストハウスと言っても、その日の泊まり客は私一人だから、この和室を一人で占領しているのだから、下手な安普請の旅館より豪華。

さらに庭もちょっと枯山水? 巨大な池と築地と……(^-^)。

私自身は、そんなに数寄屋づくりが好きなわけではなく、和風建築にこだわりもない。しかし、やはり木にこだわった建物には魅力を感じる。

経営者によると、この家の建主は、70を越えてからこの家をこだわりにこだわって建てたそうだ。自分で木を選び、自分で山から水を引いたり、コツコツ建てたのである。まさに建て道楽。

しかし、完成後すぐに亡くなられて、息子らはすでに町に出ていてもどる当てもないため、借り受けてゲストハウスをオープンしたという。経営者は地元の人ではなく、大阪からの移住者。彼については面白い?話題があるのだが、それは改めてするとして、長良川でカヌーをするためにこの地域に通っているうちに、居ついたらしい。

そしてゲストハウスを開業。最初は自分と同じカヌー客を目論んでいたが、現在はもっと幅広く家族連れやら登山客まで来るそうだ。

限界集落における宿泊業というのは、結構面白いビジネスモデルになるかもしれない。住むには厳しくても、訪ねるには楽しいところはあるものだ。名所旧跡ではなく、川とか山が魅力になる。宿もたいして宣伝せず、口コミで広がる。
「農家民宿」なんて気取らず、ゲストハウスという方がいいかも。食事の世話も必要ないし、風呂も基本なく、シャワーか近くの(車で20分ほど走るけど)温泉に通う。布団は別料金で、寝袋持参が推奨されている。

それに加えて、限界集落にある、こんな立派な住宅建築というのは、名所になるかもしれない(^^;)。決して建築洋式がどうの、大工の腕がどうの、といった見方をするのではなく、隠れた豊かな地域を知ることができる。何か地力を感じないか。

なぜ、この家の建主は、老年になってから家づくりにこだわったのか。それはわからないが、昔は紙漉きで潤っていた集落だそうだから、それで財産を作ったのかもしれない。

一応、ホームページを記しておこう。

http://www.mino-warabi.com/

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コメント

やっぱりゲストハウスですよね!
ネーミングは。
近所にそれらしきものがあるのですが、
名前が

「格安旅館」・・・・・

ちょっとファミリーでは行く気になれないです。
横文字に抵抗のあるオーナーなのかもしれませんが、
名前ひとつで来客の数は格段に変わると思います。

格安旅館! そのものズバリすぎて……、こりゃ辛い。

ゲストハウスというと、世界共通のイメージがわくんですけどね。奈良のゲストハウスは、外国人が多いですよ。わりとビジネスマンも長期滞在旅に利用している。
沖縄なんぞでは、バックパッカーのたまり場的雰囲気かな。

限界集落では、さて?

わらびにそんなところがあるなんて、知りませんでした。
今度、尋ねてみようかな。

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