あじさいかりんとう~奈良に花咲くタイのお菓子
奈良県の山添村を訪れた。
名版国道山添インター蕎麦の花香房という産直市場で手に入れたのが、あじさいかりんとうという名のお菓子。
花のように開いた揚げ菓子だ。非常に薄く、口に入れると、パリパリと軽い食感ながらすっと溶けて、ほんのり甘い。
味は素朴なんだけど、なんか、後を引く。いわゆるカッパエビセン効果(^o^)。口にするのが止まらない。
今や、このお菓子が隠れたブームだ。遠方から買いに来る客も現れ、1日500パック作っても売り切れるという。
このお菓子、実はタイの「カノン・ドー・ジョー」という。ホテイアオイの花という意味らしい。今ではタイでもあまり見かけなくなったというが、山添村で新たな花を咲かせている。
作っているのは、タイ人のナッスリーさん。20年ほど前に来日して日本人とも結婚したが、工場の仕事がなくなったことを機に作り出した。そして地元で売り出したのだ。
味は、少し日本人向きに調節したそうだが、ココナツミルクの香りもわずかにする。
その裏の苦労話(^^;)などを聞かせていただいたが、一見山添村と何の関係もないタイのお菓子が人気になって、山添村名物になろうとしているなんて、ちょっとしたドラマではないか。
山添村では、外部の視点を取り入れて、地元の魅力を発掘したり新たな事業を起こすことを提案したが、単に村外どころか外国人の視点が入っていたのね。しかも、起業スピリッツまで外国人に助けてもらっている。
どんなところにチャンスが眠っているかわからないものだなあ。
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おいしそうですね。
今度、そちらに伺ったらぜひ食べたいものですな。
名版国道山添インター蕎麦の花香房という産直市場でしか、買えないというのが残念です!よろしくお願いします(笑)
投稿: しゃべり過ぎ爺 | 2012/04/08 09:45
なにしろ壊れやすいお菓子だから、通販もできません。やはり直接買いに行きましょう。
それに、ものすごい桜の木の穴場を教わったから、来週当たりの咲き誇った頃を見計らって、また行こうっと。そして、買って帰ろう(⌒ー⌒)。
投稿: 田中淳夫 | 2012/04/08 14:23
おお!
なんだか勇気の湧いてくる記事です。
私たちもスリランカのおやつを売り出し中です。
イベント限定で「ビッタラ・アーッパ」を出してます。
熊本で普及が進む米粉を使っているので、
この辺りの名物になればいいなあと。
とってもおいしいので、
ラッキーガーデンできいてみてください。
と言うか、もうご存知かもしれませんが・・・。
投稿: みーふー | 2012/04/09 13:27
お、スリランカ菓子を売り出していますか。ラッキーガーデンのスリランカ人シェフなら、当然知っているでしょう。もしかしたら、すでに作っているかもしれません。ラッキーガーデンは、デザートも豊富ですから。
全然接点のない国のお菓子であっても、ドラマがあると注目されますよ。山添村の場合も、お菓子開発秘話を聞いてしまった。そんな味付けも大切です。
投稿: 田中淳夫 | 2012/04/09 14:19