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森と林業の本

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2012/04/29

登山路の階段

晴れた連休中日。生駒山を歩いた。

今回は、珍しく、大阪側から登り、奈良側へ下った。相変わらず、得意の「遭難」もしたのだが……その話は別として、気になった点を。

生駒山の大阪側は大阪府立公園となっており、遊歩道などが比較的整備されている。また休憩所なども各所にある。ただ生駒山自体は、非常に急峻で、奈良側のゆるやかな登りと違って、結構急なルートも多い。

そこで気になったのが、階段である。

遊歩道に階段を設けた部分が多いのだ。おそらく登りやすくするためと、道が崩れにくくするためだろう。また急傾斜に足掛かりをつくっているつもりなのだろう。
ただ階段と言っても、完全にコンクリートで固めたようなものは少なく、登り部分に丸太を模したコンクリート?などの横木を渡して、段を作ったものである。

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だいたい、こんな感じ。

が、これが歩きにくいのってなんの。

階段があるために、まともに登れないのだ。おかげで、横に逸れなければならない。だから道の横にはみ出て進む。それでも、疲れは倍増。ろくでもない道になっている。

                                     




                                                          
わかるだろうか?

もっとわかりやすい写真を。


  

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ようするに、階段の横木の下がえぐれて、段差が大きくなってしまうのだ。おそらく50センチ以上になっており、まともに足が上がらない。無理に登ると、疲れるうえ、次々と続くのだ。しかも、横木の間隔がおかしくて、一歩では進めない。

もともとオーバーユース気味の生駒山だが、多くの人が通るのに加えて、雨も多く、土壌は流される。しかし、横木部分だけが残るから、こんな階段とも言えない状態になる。

そもそも山歩きをするのは、自然に触れ合いたいためなのに、こんな道のおかげで歩く方に意識が集中されて、周りを見回す余裕もなくなる。

公園管理者および登山団体などがボランティアで、山道を「通りやすくしようと」階段を設置するらしいのだが、まったくの逆効果だろう。

おそらく、普通に歩く登山客・ハイキング客なら、歩きにくさがわかるはずだ。それなのに、文句言わないのだろうか。

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写真には、階段路の左側に別の道ができている。

階段のある部分は通らず、その周辺に斜面の道をつくったのだ。意識して作ったというより、獣道なみに人が通ることで自然とできた道だろうが、その方がよっぽど通りやすく気持ちいい。

よかれとしたことが、逆効果の例である。




          
  

そういえば、石畳の道も歩きにくいなあ。風情ある道のつもりなんだけど、足裏の感触悪いし、関節を傷めるし、結構デコボコだし。
これも勘違い。風情なんかないよ。もともと古道が石畳になったのは、上にかぶせた土が流れてしまった荒れた道なんだよ。

ともあれ、現場を歩けば感じることなのに、なぜ声を上げないのだろうか。階段作りたければ、完全にコンクリートで固めるか、間隔も同じにして木製にしてほしい。石畳も撤去だ。いっそアスファルトの道に石畳の絵を描けば?

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生駒山中・身近な自然」カテゴリの記事

コメント

男性にはわからない、石畳の歩きにくさ・・・・

ハイヒールのかかとが挟まって、
脱げます。
だからハイヒールを履いているとき
石畳は避けていました。

今じゃ全く履きませんけどね。

私も生駒山から石切や額田に降りる道を何度か使いましたが、あれは歩きづらかったです。道際の柵の土台も浮いていて、ぐらついて危ないですね。粘土質で表面水が浸透しないので、階段作るよりも横断排水を要所で入れるだけのほうが安くて効果的だと思います。

みーふーさんのハイヒール姿……見てみたいような、そうでないような(^^;)。さすがに山の古道には登らないでょうが、最近は「風情」のため街中にも石畳道がありますね。

そういや、山道の作り方には、もっと林業現場のノウハウを応用できると思いますね。公園土木者は、勉強不足。それこそ大橋式林道とか。まあ、重機用の作業道を公園内に作ってほしくないけど。

やはり、自然の登山道がいいですね。
人間が、よかれと思い作った登山道とか石畳、よっぽどうまく傾斜をつけて排水を考えないと、このような意地の悪い疲れが倍加する登山道となります。

あちこちに作られた登山道をみると、それを建設した人の技術と配慮が見て取れます。生駒山は恐らく、山道を建設した事がない建設業者が施行したのでしょう。コンクリートで出来た丸太は、最悪です。安上がりで、もっともたちの悪い工作物です。

また、維持管理も定期的に行わないと、雨が降るたびにえぐれてこのような登山階段が出来てしまいますね。

まっすぐに降りる道ではなくて、ジグザクに降下する道がいいですね。京都東山のトレイルは、緩い勾配をつけてジグザクとなってますよ。丸太は、排水の為に斜めに土に埋め込まれています。

京都東山トレイルには、見えない心づかいがありますえ。
一度、京都東山トレイルを歩かれたらいかがかな?

阿弥陀ケ峯国有林を歩き回る爺さんより

いや、私、もともと都会派女子ですから!!
原宿とか渋谷でもバイトしてたんですよ~。
もはや過去の伝説ですが・・。

そういえば、近所の「菊池渓谷」の遊歩道、
いい感じですよ。
子どもが転んでも怪我しにくいし、
かといってきれいな渓谷の景色を害するものでもないし・・。
木のチップを埋めた歩道で、
水はけもいい感じでした。
裸足でも歩けそうでした。

女子高生時代は渋谷系ですか。それがノギャルになり、今や……(^o^)。いえ、素晴らしいことです。次は木育ママになりましょう。

国立公園内でもこれ結構ありましたが、
最近は同様の理由であまり作らなくなっ
たと聞きました。
やるとしても、土に埋めるのではなく、打
ち込んだ杭に載せていくタイプが多いよ
うです。

作らない、ではなく、撤去してほしいなあ。
あきらかに通行の邪魔だから。
もしかして、オーバーユースに対抗するため、わざと通りにくいままに残しているのか?

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