無料ブログはココログ

本の紹介

« 吉野山~異形の森 | トップページ | 吉野山~杉は杉でも »

2012/05/12

吉野山~蔵王堂の柱

連休終わったし、桜も散ったし、吉野山~第2弾。

金峰山寺蔵王堂はご存じだろうか。東大寺大仏殿に次に大きいとされる木造建築(ただし、明治以降の現代建築は除く)とされる。

2


現在のお堂は、1592年建立。

現在、こちらの秘仏とされた3体の「蔵王権現立像(重要文化財)」は秘仏とされるが、特別拝観中だと知り、急遽駆けつけた。その秘仏の素晴らしいこと。巨大さといい、形相といい、一見の価値がある。
しかも期間中は、内陣まで入れてくれるのだ。そこでは障子に囲んで個室に仕立て着席できる。周りの目を気にせず、ゆっくり拝観できる趣向なのである。3体をじっくり見るために、私は2度も内陣入りした。

6






が、実は私の本当の目的は別にあった。蔵王堂の柱をよく見たかったのだ。これだけのお堂には68本の巨木が使われている。ほとんどがスギとヒノキである。が、その中に混ざっている不思議な木材がある。


ツツジとナシである。

8

残念ながら、堂内は撮影禁止だが、外から強引に撮影したもの。

中の柱に「つつじの柱」と書かれているのが読めるだろうか。

ツツジ? あの灌木種が、長さ5mにもならんとする幹を直径80センチレベルに太らせることができるだろうか。どうも調べた人によると、中国原産のチャンチンという木(センダン科)の材だという。いずれにしても通常は建築材にする木ではないだろう。

また奥にはナシの木とする柱もある。本当かどうかわからない。だいたいナシは日本原産なのだろうか。

いずれにしても、樹種だけでなく、形状がデコボコのまま、ゆがんだり曲がった木をそのまま柱にしているのも特徴だ。その柱群は異様であると同時に素晴らしい建築技術だ。そして、美しいのだ。ほとんど製材せずに利用している。

手に入った木を、雑木も含めて自在に使って建てる……なんだか数寄屋づくりの精神に通じるものを感じる。

世界遺産というだけでなく、また東大寺大仏殿とは違った雰囲気の漂う世界であった。

« 吉野山~異形の森 | トップページ | 吉野山~杉は杉でも »

木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

ツツジの柱て。。。ちょっと想像ができません。私の山にもツツジは生えていますが、こんなサイズになるまでに何百年かかるんだか。チャンチンて漢字も学名も知りたいですね。

梨は大木も想像はつきます。柱まではならんけど、近所にありますから。

チャンチンという木がなぜ日本にあり、蔵王堂建設に使われたのか謎ですね。なんらかの形で輸入されたと考えるしかないですが。。

でも、お寺の柱ばかり眺めていたから、木造柱フェチになりそう。。

 子どもの頃、よくここに連れて行かれました。あれはツツジじゃなかったんですね。
 チャンチン=「香椿」。かなり古い時代から日本に渡来して、各地に植えられているそうです。銀杏は昔から全国に植えられていますし、うちの近所の山にも、広葉杉や大陸産の松植林があり、組合の敷地には楓(フウ)が植えてあります。あえて珍しい木を材にして使いたいと思う人は、昔もいたんだと思います。

そういえば、メタセコイアの小さな植林もあるな。あれ伐って製材してみたいな(使うあてはありませんが)…

 父が子どもの頃(5~60年前)、“ざおぞー(蔵王堂)”は子供の遊び場で、内陣でかくれんぼをよくしたそうです。父は蔵王堂の屋根を指差し、「あそこから下に立ちションベンして、こっぴどく怒られた。」と言っておりました。奈良や京都の親戚、友人知人も、「昔はそんなもんだった。」といいますね。

私も少し調べましたが、チャンチンは仏像彫刻などに使われる木だったようですね。だから日本にも植林されたのかもしれません。
でも、あの太さになるまで何百年かかると思えば、江戸初期の建築時にあるためには平安~鎌倉時代に植えたのでしょうか。

そんな国宝と世界遺産の寺の屋根に登れる時代が羨ましい。
そういえば、廃仏毀釈の時代には金峰山寺も廃寺になり、たしか吉野神社の一部になっていたんじゃないかな。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36391/54696081

この記事へのトラックバック一覧です: 吉野山~蔵王堂の柱:

« 吉野山~異形の森 | トップページ | 吉野山~杉は杉でも »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

森と林業と田舎