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2012/06/04

新コンセプトの木構造モデル住宅

以前、大震災被災地向きの復興住宅として、まったくコンセプトの違う集合住宅を提案している人がいることを紹介した。

http://ikoma.cocolog-nifty.com/moritoinaka/2011/04/post-105c.html

これは、個人のスペースを大事にしつつ、それらをつなぐ共用スペースを設け、しかも増設が非常に簡単な構造になっている。どんどんリノベーションを行えるのだ。当初は木造はあまり考えていなかったようだが、私の意見もあり、木造を取り入れることになった。

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1年前、私もこの構想図を携えて被災地を回ったが、その後いろいろな経緯と活動があって、多くの協力者と本気で取り組む建設会社も現れて進展してきた。

採用に乗り気な被災地も登場しているようだ。







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被災地に限らず、今後高齢化が進み、要介護者や独居者が増えてくると、新しいタイプの集合住宅が必要となるだろう。

「完成した住宅」ではなく、状況に合わせてアメーバのように増殖したり収縮できて、プライバシーとともに共同共生部分もある集合住宅。そんな需要に、こうした建築は対応できるかもしれない。











この設計をした人から連絡が来て、ついにモデル住宅を建てることになったという。もうすぐ確認申請が通って、7月から建築が始まるそうだ。完成してからでは、内部構造が見えないので、建築中に見学に行きたいと思っている。

ただ材料とするのは、今のところロシア材による集成材だ。強度などがちゃんと計算できないとモデルにしづらいし、手に入りやすいからである。だが、理論的には国産無垢材でも可能(国産集成材でもいい)なはずだ。

すでに国交省の中に注目して動いてくれる人がいるそうだ。
ここで、国産材の利用もプッシュしておかないと、せっかくの計画から国産材は外されてしまう恐れがある。今から、この構法に合致した木質部材を研究しておく必要があるのではないか。

木材研究者、木造建築関係者、そして林業系行政関係者は、ここで一歩踏み出さないと、将来に禍根を残すよ。

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

田中さんお勧めの国産集成材は国産杉・桧でしょうか?

成功モデルにして欲しいです。

オススメすることではありませんが、国産集成材はスギやヒノキ、それにカラマツもあったかな。

これらの品質の特徴などを明確にすることが、使い道を広げる元でしょう。上記の例のように、強度などが証明されているのは外材の集成材になりがちです。だから、せっかくの新構法建築に採用されにくいのです。
開発初期には、サポートがほしいですね。

ウサギ小屋よりはこっちの方が将来性があるのでは?

この構法なら、ウサギ小屋を増設してラクダ小屋にすることもできそうですね。ラクダがどんな生活するのか知りませんが。

設計に木材を合わせるのではなく、設計士が日本の木に合う設計をするのが あるべき日本の建築士の姿だと 私は思いますが…。
寒い地域で育った木は目が詰まっています。しかし、ロシア材を含めある緯度より北で育った木は、白アリに相当やられます。

沖有人氏には
「ライフスタイルに合わせて住み替えることこそ、住まいサーフィンの精神である。」
というポジショントークがありますね。

要介護者や独居者が住みやすい街としては、生駒市はどうですか。
もし近畿圏内で住み替えることがあるとしたらどこにされますか。

住み替えで、生駒市や王寺も候補にあがっているもので気になります。

理屈の上では、自然物である木材に設計を合わせるのが正論です。
が、そういう考えを持つ林業関係者が多いから、日本の木造建築は衰退したのだと思いますよ。
だって、建築にとってマテリアルは木材だけじゃないから。ちゃんと強度など質を表示したり、要求性能を満たそうとしないマテリアル〔木材〕を無理に使うインセンシティブは少ないですからね。

要介護者や独居の方に生駒はオススメできませんね。坂道が多いし、駅前の商店街が衰退して、郊外にショッピングタウンが分散しているし。車を運転できるうちは大丈夫ですが。
むしろ教育・保育環境の良さを求める、若年家族にオススメです。

林業関係者ではありませぬw。
建築士って 木造・木材の事はほぼ教わっていないし、実はわからない人が多い。建築系大学→設計事務所の方は特に。先生世代も知らないので、しかたがありません。知らないから、怖い。だから、お墨付きの数字や国の指針にたよる。本質は、そんな所かもしれません。( 今回の設計の方がそうだといっている訳ではないですよ~。)

建築士や施工業者が、もっと「自分たちの資源」や「身近なマテリアル」について目を向けなくっちゃという話です。
木材にインセンティブがないのではなく、インセンティブを作りだす努力がなかったという事では。建築に対しては、環境を守る為に間伐材を・・・では、あまりに弱いし、的がはずれています。

森林側が、そんなに下出にでる必要はないと思っています。鉄骨がよい人は、鉄を使えばいいです。でも、木造にするなら、建築側も要求したり、文句言ったりするだけでなく、もっと「木や林業と自分たちの関係」も勉強しなくちゃいけないんじゃないのと 感じています。

赤身の何がいいのか、何の為にあんな密植をして間伐が必要なのかを、知ってる人は、とても少ない。実は、森林組合の若い子も知らなかったりしますが・・・w。又、温暖で成長の早いこの国の風土の中で「建築材を育てる」事がどういう事かも建築側にちゃんと伝えられていないと思うのです。

日本の木造住宅が衰退とありますが、以外と、シェアはあります。ハウスメーカーは、目指せ「地場の木造建築」なんですよ。
一時、北欧材を使っていましたが、国産材に戻って来ました。日本の森林や林業を守る為ではありません。お客さんの為にです。

俯瞰して見ると、最近、林業が悪かったのだろうか・・・と疑問が出てきています。使う方の立場としては、「手に入らなかった」「育ってなった」という方が正しい。そして、まだ 育ている最中だとも思います。これからです。

木というマテリアルを使うのに、よくない使い方をしてきたのは建築側です。計りやすい、管理しやすい方法で出来ているのが 今の建築基準法です。林業・材木屋には、建築士、工務店を育てる位の意気込みが欲しい位ですw。

林業・材木屋が当たり前に考えればわかるだろうと思う事も、知らない事が多いです。その逆もしかり。志のある建築士ならば( 結構、良い人が多いのです) 、それに応えようとしてくれるはずです。双方のコミュニケーションが足りなさすぎです。( 建築士と大工、大工と材木屋ができていないので、仕方がないですが)

今までは、図面に 杉 120角 というとても乱暴な書き方がされておりました。 そして、いきなり小難しい強度の単位です。そうではなく、120角の中に何本年輪があるとか、赤身○○mm以上、といった特記をつけるなど 双方にわかりやすくコストもかからないいルールになるといいのですが。ロシア材は、確かに強いです。極寒の地で育ちが悪いので目がつまっているからです。しかし、重いサイディング(外壁材)用の下地材以外には、使わなくても建てられます。

コストダウンを森林に押しつけたが為に、植林の間隔が広くなっていますよね。その事と 強度を計る事が建築側ではリンクできていないし、自分の世代の事しか考えられない建築に、ぜひもの申して下さいとの エールでございました。そこにあるマテリアルをいかに活かすかというのも、建築士の腕です。価値観を変える事を求められているのは、建築も同じです。

大変参考になりました。ありがとうございました。
北摂がいいと感じていますが、予算や地縁がない。。。。。(( T_T)トボトボ

<アニメやアイドルなどオタクっぽいサブカルチャーで仕掛ける方が、一発狙いになるかな。>
奈良県葛城市の萌え系ご当地キャラで、平成の中将姫「蓮花ちゃん」があるようですね。

「木材需要を増やす」というのは、ようはビジネスだから、どちらが何をすべきか、ではないでしょう。
建築家は、自分の都合のよい、使いたい魅力のある素材を使うだけ。木材が面倒だからとやめるか、木の魅力は捨てがたいと思ってなんとか合う設計をする。林産側は使ってほしけりゃ要求に対応する、営業する、情報提供する、そこまでして売ろうとする欲求がなければ、何もしないでいい……ということです。

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